アウトソーシングの極意 母親たちの間違い


会社員の頃には気付かなかったが、会社を運営していくには、本業だけでなく、税務、労務、法務など様々な業務がある。

またオフィスというインフラ一つとっても、日々のゴミの処理や、ウォーターサーバーの管理、空調のメンテナンスなどなど、色々やることが。

もちろんそれらの全てを自分たちでやるわけにはいかないので、

アウトソーシング

つまり他人様にお願いするのだが、これが簡単なようで意外と難しい。

今でこそ慣れたが、起業した当初は各方面にお願いしたことがすんなり進まず、業者の方々に対して頻繁に怒っていた。



だが、ある時気付いた。

アウトソーシングには2つの種類があることを。

「自分では出来ないこと」、「自分でも出来ること」

この2つ。

自分では出来ないことの代表例は医師、弁護士、税理士、プログラム、デザインなど。

自分でも出来ることは、清掃、配達、各種機器のメンテナンス、あとは社労士業務などもやろうと思えば出来る。

前者に関しては、どうやってもそのスキルがないのだから専門家に「お任せ」するしかない。

となると結果は相手次第。

良い人にあたれば良い結果が得られるし、ダメならダメということになる。

対して、後者はそもそも「自分でも出来る」

しかし、全てをやっていては本業に割く時間がなくなるので「効率化」のために他者にお願いをしているのだが、不満を持つのは圧倒的にこちらの「『出来る』アウトソーシング」に関してであることが多いようだ。



要は「自分でも出来ることにわざわざ金を払っている」という意識から、その仕事ぶり、結果に対して不満が爆発しやすい。

また心理的にも、専門家に対しては「自分より上」、そうでない場合「自分より下」という差別意識もある。

こんな話をあるご年配の経営者にしたところ、

「良いところに気付いた」

と褒められた。

そして、こう言われた。

「専門家からは『知識と経験』を、その他からは『時間』を買っているんだよ。」

つまりアウトソーシングは「結果」を買っているわけではないので、

「人にやってもらっている以上、結果についてゴチャゴチャ言っちゃいかん。感謝を持って受け入れる。」

とのこと。

気に入らなければ次回から業者や人をかえるしかなく、文句を言っても仕方ない。

ズバリ核心を突かれ、ハッとした。

が、このことを認識してから精神的に随分と楽になり、イライラすることも少なくなる。



さて、先日、ご縁があってママさんが集まる会合に参加した。

外野として色々な話を聞いていたが、通っている幼稚園や保育園に対する不満が驚くほど多い。

特に保育園に対して怒りをぶつける人が多く、その剣幕にはいささか引いたが、対して幼稚園に関しては割合ソフトと言うか、そこまででもない。

話を聞いているに、

「幼稚園は教育、保育園は保育」

という意識があるようだった。

少々どぎつく言えば、

「幼稚園は色々教えてくれるが、保育園は子供を預かってくれるだけ」

そう考えている印象を受けた。

実際のところ、幼稚園でも、保育園でも、その園によって教育方針も違うだろうし、担当の先生によるところも大きいだろうから、教育なのか保育なのかは何とも言えないが、あくまでその場の共通認識としてはそんな感じ。

これを先ほどのモデルに当てはまると、上手く説明がつく。

「自分には出来ないこと」 → 教育 幼稚園

「自分でも出来ること」     → 保育 保育園

だからこそ保育園への不満が多いし、言葉もきついのではないか?

「幼稚園も保育園もアウトソーシング。知識と経験、そして、なにより時間を買っているのですよ。」

先般の経営者の言葉を借りてそう言ってみようと思ったが、口が開かない。

そんなことを言えば「はぁ?」と総スカンを喰らうことは火を見るより明らかで、要は・・・

びびった

わけだ。



君子危うきに近寄らず。加藤君、怒母に意見せず。なのである。

そして、その場で言えないことを、こそこそとブログで書いているのだから、我ながら姑息である。

とは言え、このアウトソーシングに対する考え方は、世のママさん達が絶対に身につけた方が良い。

批判を覚悟で言うが、

ママさんはアウトソーシングが下手くそだ

「下手」だけでなく、あえて「くそ」もつけておく。起業当初の私のようなもの。

例えばこんな場面、

「日曜の午後、用事があるので、子供を見ていて欲しい」

どこの家でもあるだろう。要は母親から父親への「面倒見アウトソース」だ。

そしてこう続く、

「来週、お遊戯会があるから絶対にインフルと風邪に気をつけて。人ごみは避けて。マスクさせて。手荒いさせて。アルコール消毒持って行って。etc・・・」

ドリフのお別れの歌か!!どこも行けんわ!!

「だったら家にいる」と返せば「アニメは2本まで、おやつは〇〇まで」と更に付帯条項が並ぶ。

注文が多すぎるのである

更にはちょっと外出した結果、風邪でもひかせた日には、ギロリと睨まれ、あーあ、と大きな溜息。更には小さな声で「頼むんじゃなかった」と言われる始末。

絶対に間違っている

アウトソーシングは時間を買うもので、結果を買うものではない!!

任せた以上ゴチャゴチャ言うな!!

が、このセリフが口を出ることはない。

アウトソーシングの真髄を理解する「君子」は静かに聞こえないフリをするのである。

本日のコラムでした。




1月 27th, 2019 by