ゴールドマンサックス勤務。ガンになったけど100km走ったおじさんの話


加藤です。

もの凄い失礼な題名ですが、まあ、SNSは題名のインパクトが大事ですからね。ご勘弁下さい。

先日、お客様のご縁で大久保淳一さんという方にお会いしました。

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シカゴ大学でMBAを取得し、ゴールドマンサックス証券へ。

入社8年目にステージⅢの精巣ガンが見つかり手術。抗がん剤の副作用で間質性肺炎という合併症を併発。10ヶ月間の壮絶な闘病から生還し、職場に復帰。

その後病気になる前の趣味であったマラソンにふたたび取り組み、サロマ湖100kmマラソンを完走。

昨年、15年勤めたゴールドマン・サックスを退職し、現在はガンを克服した人(ガンサバイバー)が現在進行形でガンと戦う方々をサポートする5years.orgというNPOを立ち上げ、活躍されています。

5years.orgのサイトはこちら

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大久保さんから伺った「ガンの怖さ」「ガン患者の苦悩」「ガンと生命保険」というお話は、近日中にインタビュー記事をアップ致します。

その前に本日は大久保さんの近著「いのちのスタートライン」を読んだ感想です。
闘病記の中では一番感動しました。

講談社 「いのちのスタートライン」
単行本 ソフトカバー 1,620円(税込) kindle版 1,296円(税込)

下記からamazonにリンクしています。

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「いのちのスタートラインを読んで」

いきなりネガティブ発言で申し訳ないが、闘病記はあまり得意ではない。

もちろん読めば感動するし、涙と鼻水をすすりながらページを進めるのだが、職業柄

「どうにも出来ずに亡くなっていく人も沢山いる」

ということもよく知っている。

「頑張れば絶対よくなる!!」みたいな論調だと「それはあなたの例であって、一般的な話ではないでしょう」と思ってしまうことが多い。

それとひたすら暗くて、涙涙の押し付けというのも苦手。
斜に構えている性格だから仕方ない。

しかし本著からはそんなニュアンスは感じない。
ゴールドマン時代の苦労、壮絶な闘病、マラソン復活までの辛苦。
全てが本人目線で描かれるが、描写がどこか飄々としていている。

また、世界最強と言われる投資銀行の社内の様子や、患者目線での大学病院の医師のヒエラルキーなどが面白おかしく表現されており、全体的には「重い話」なのだが、これらの閑話で一息できるので読みやすい。

筆者の大久保淳一さんは米国でのMBA取得後、ゴールドマンサックスという名門企業に入り、当初は苦労しながらも少しづつ自分の足場を固める。

趣味のマラソンにものめり込み、サロマ湖100kmマラソンを完走。

奥様と二人のお子さん。まさに絵に描いたような「勝ち組」

そんな「輝かしい時代」から一転。

精巣ガン、しかもステージⅢ(相当進行しているということ)
手術後に抗がん剤治療を行うが薬の副作用でもっとも恐ろしい「間質性肺炎」という、ドクターですら「絶対なりたくない病 TOP3」話すような病気を併発する。

ちなみに、たかだか肺炎でしょ?と思うかもしれないが「陸にいながらおぼれてる」と表現されるくらい苦しい病気で、ある意味ガンより厄介である。

5年生存率20%とも言われる過酷な状況から復活し、病気の前に完走したサロマ湖100kmマラソンに再び挑戦し見事走りきる。

というお話。

正直なところ、普通の人はMBAなんか取れないし、ゴールドマンにも入れない、ステージⅢのガンと間質性肺炎の辛い治療にも耐えられない。

しかも治ったのが奇跡なのに、そこから再び100km走ろうなんて絶対に思わない。

この中の一つを成し遂げただけでも凄いのに、それをミックスしている筆者の人生は一言で言えば

「気合入ってるね」

これしかない。

だからこそ本にもなるのだろうけど、この手の本は往々にして「俺はこんなに頑張った!!凄いだろ!!」という印象だけで終わるものが多い。しかし本著は違う。

大久保さんの人柄や、内容はヘビーなのに文章のタッチが軽いことも要因だが、最も重要なのは「これをやりなさい!!こうするべきだ!!」という押し付けが一切なく、終始「私はこうしてきた」というスタンスを貫いていることだと思う。

保険屋という仕事をしていると時に想像を絶するような悲劇を目の当たりにする。

お子さんとお孫さんを交通事故で一度に亡くした老いた母親。
完治の見込みのない病気を宣告された働き盛りの男性。
女性にとって大事な臓器を全摘出した方。

こんな時にかける言葉なんてない。
「頑張って下さい」なんていい加減な言葉は絶対に言えない。
どん底で弱っている心と体には、普段は何てことない言葉、たとえ善意から出る言葉であっても「しんどい」と感じる。

著者は壮絶な経験から、そのことを痛感しているのではないか?

困難の中にある人に対し「何を言うべきか」ではなく「何を言わないべきか」そのことを知っている。

だからこそ「私はこうしてきた」「自分はこれを選択して、結果こうなった」という「情報提供」にとどめている。弱っている人には一番ありがたいエールだと思う。

そして最終章。
最後の最後に「人生には、いつだって、何度でもチャンスがある」とこの本の中で唯一の主張をして筆を置く。

病気の苦しみの中にいる人たち。
「自分はどうなるのか?このまま家族と社会のお荷物になるのか?」と苦悩する人たち。

苦境にある方々に、そのことを伝えたい。それが本著の真意だと思う。

人生にはどうにもならないことが多いが、考え方を変えればどんな時でも何か出来ることがある。出来ることがある限りそれは「チャンス」なんだ。私はそう感じた。

このたった一つのメッセージに辿りつくまでに、この本は壮大なまわり道をするのだけど、本当に苦しんでいる人には必要なことだろう。

実際に闘病されている方には、苦しい道を併走してくれるような優しさを
健康な方には平穏無事であることへの感謝を

そんなことを感じさせてくれる一冊。
ちなみに自分は読後に10冊購入した。近い人たちに配ろうと思う。

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10月 15th, 2015 by