タイ旅行雑感 アジアに追いつかれる日本


先日、遅い夏休みを頂き、タイのプーケットに行ってきました。

二人の子供達も相当楽しかったようで、海とプールとはしゃいでおりました。

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さて、東南アジアには平均すると2年に1回程度訪問していますが、毎回思うのは

「安いのは安いが、以前ほどは安くない。。。

ということ。これ、東南アジアを定期的に旅される方は皆さん言いますね。

15年前に初めてタイに行った時は、

「えっ!!こんな値段でいいの?!」

というくらい日本の物価との開きがありましたが、行く度に「差」が縮まっている感覚です。

それもそのはず、下記のグラフを見て下さい。

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これはタイ、日本、中国の

「消費者物価指数」

を過去20年間に渡ってグラフ化したものです。(IMFのレポートより抜粋)

消費者物価指数は簡単に言えば、

「物がどれくらい値上がりしているか?」

ということを表す数値で、一般的にはインフレ率を指します。

なお、このグラフは「それぞれの国の国内の推移」ですから、各国の数値には何の相関性もありません。

中国を例にとって説明すると、グラフ上で中国の方が日本より「物価指数」が高いからと言って、日本より「物価」が高いということではなく、あくまで

「1996年には80くらいで買えたものが、今は117になっている」

という物価の上昇を表しているとお考え下さい。

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20年間の推移を見ると、

中国 1996年 80.17 → 2016年 117.17 (146.2%)

タイ 1996年 64.12 → 2016年 100.19 (156.3%)

日本 1996年 97.74 → 2016年 99.88 (102.2%)

となっており、アジア諸国が経済成長を背景に消費活動が活発化させ、その結果として物価も上がっているのに対し、日本は

「ほとんど物価が変わっていない」

という状況です。

まさに「失われた20年間」を実感します。

例えば日本では牛丼一杯は、20年間ずっと300円から380円くらいでした。

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対して、中国やタイでの類似の食べ物がおよそ1.5倍に値上がりしていることになり、以前は150円くらいで食べられた屋台の食事が、1.5倍の230円程度になれば、牛丼の「半分以下」が「牛丼よりは少し安い」というような印象に変わります。

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アジア諸国はインフレ、日本はデフレなので当たり前と言えば当たり前ですが、実際に旅をするとそのことを実感します。

事実、昔は「日本人」というだけで呼び込み、売り込みがうるさいくらいでしたが、最近の主役は中国人。

「日本人だ」と言っても「ふーん」みたいな感じで、太客ではない。と認識されているようです。

「アジアのお金持ち」

の役は完全に中国に奪われた感があります。

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また、消費者物価指数は給料にも影響します。

なお、物価が上がれば給料も上がる、というロジックでどの国も1996年から2016年の20年間で最低賃金は倍以上になっています。

このような状態では、お金を貯めても、物価がどんどん上がってしまうので、

「早く使った方が良い」

ということになり、家も車も「今」買った方がお得ということです。

対して、日本では「物価が変わらない」ので、急いで物を買う必要もなく、結果として皆がお金を使わないので、経済も成長しないという悪循環に陥ります。

それに対して果敢に挑戦したのがアベノミクスですが、誰の目からみても失敗は明らか。

普段日本にいると気がつきませんが、一歩外に出てみるとアジアの勢いはもの凄いものがあり、対して日本の衰えを感じずにはいられません。

もはや政治でどうにかなるものでもないような気がします。

本日のコラムは旅行雑感でした。


10月 17th, 2017 by