内閣府調査 「40代だけ」年収が下がる謎


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先日発表された内閣府の「世代別年収調査」

各年代の「正社員」の収入を調べたものだが、前回調査と比較して「40代だけ」収入が下がっていることが分かった。

今回の調査対象が2015年~2017年で、前回のそれが2010年~2012年。

この間の出来事としては、

2011年 3月 東日本大震災

2012年 12月 安倍内閣発足

2015年 5月 日経平均2万円越え

安倍内閣が始まった2012年12月時点では1万円を切っていた日経平均はわずか2年半で「倍に」なり、つまり「景気は拡大」していて、その結果、企業は「人手不足」と「人件費の高騰」に頭を悩ませることになる。

実際、コンビニのアルバイト募集でも、2010年当時では800円台だったものが、最近では優に1,100円を超えているが、知り合いのコンビニ経営者は「それでも集まらない」と嘆いていた。

つまり、収入を増やすにはこれ以上ないチャンスということだが、そんな中40代だけが収入を下げている。



今の40代とは、昭和43年~昭和52年生まれということになるが、レポートの中では、その要因として

・40代の人口が多いこと

・管理職ポストが限られており、それに就けないこと

の2つが挙げられている。

しかし、管理職ポストが少ないのは今に始まったことではなく、5年前もそうだっただろうから、理由としてはいまいち納得感がない。

但し、人口に関してはその通りで、我々40代は「数が多い」

実際、日本国内の人口ピラミッドを見てみると、以下の通り、第二次ベビーブームの影響を受けた40代のボリュームは団塊世代に次ぐ規模となっている。

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なお、同じ40代でも、「採用」という面では、47歳から49歳くらいまでの方々は「最後のバブル大量採用組」で、それ以下の方々はバブルがはじけた後の「超就職氷河期」となっており、少々毛色が違う。

ちなみに42歳の私はもろに後者で、1998年に社会人になったがその時の有効求人倍率は「0.5」。完全失業率も5%を超えていて相当厳しい状況だった。(以下のグラフ参照)

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実際のところ、40代でも年収を大きく「下げた」のは、恐らくこのバブル組だろう。

昨今の銀行業界のリストラにも代表されるように、「いらない40代」を整理する動きがあって、採用数が多い「40代後半」がそのターゲットになっていると思われる。

但し、「下がっている」と言っても、「5年前の40代」と比べて、ということなので、例えば現在48歳のAさんは、5年前に48歳で、現時点では53歳のBさんと比較されていることになる。

Bさんが48歳当時 800万円だったが、Aさんが750万円となれば、データ上は「下がっている」ということになるのだが、Aさんとしては給与が下がっている感覚はない。

つまりは「上がっていない」という方が正確だろう。

そして、これは多くの方の話を聞く私の感覚としても同じで、30代後半くらいから「給与が増えない」と嘆く40代は少なくない。



いずれにせよ、安倍政権になってからの「好景気」に一番乗り遅れているのが40代であることは間違いないし、前述の通り、ボリュームも多く、年収も高い40代は、今後来るであろう「不景気」になれば一番虐められる。特にこれから50代になるバブル後半組はなかなか大変だろう。

そう思うと、

「就職の時に美味しい思いをした分、後から苦労する」

という法則が見て取れ、結局は「人生プラスマイナスゼロだな」的な結論にたどり着く。

で、改めて先ほどの有効求人倍率を見てみると、ここ1,2年はバブル期のい1.5さえ超えている。

と言うことは、今の若者たちの将来は・・・・

社会に出てからずっと不景気。ようやく景気が良くなったと思ったのに、その恩恵にあずかれない40代おじさんは、そう意地悪く考えて留飲を下げるしかないのである。

本日のコラムでした。



6月 28th, 2018 by