国税 vs 保険会社 毎年繰り返される「いたちごっこ」な攻防


毎年、保険業界のこの時期の風物詩とも言えるが、3月末にかけて、

国税 vs 保険会社

の攻防が繰り広げられる。

保険会社には各社、法人向けの節税目的の商品があり、もちろん表立ってそう宣伝しているわけではないが、中には税制の抜け穴をくぐるような「スレスレ」の商品もある。

そして、そのようなものには常に国税が目を光らせている。

大枠の流れは以下のようなもの

・目ざといA社が「税制の抜け穴」を見つけ、それに適合する商品を「発明」する

・ルール上問題ないので、金融庁も販売許可を与える

・他社も真似る

・数年かけてその商品が出回り、国税が「ん?なんだ?これ?」と目をつける

・そうこうしているうちに保険会社間の競争が激化して「やりすぎ商品」が出てくる。
だいたいA社かB社(ここでは名前は出せない)

・保険会社が国税から「おい!!お前らええ加減にせえよ!!」と内々でお叱りを受ける

・保険会社が一斉に販売停止か、ルール変更を行う。

・もしくは税制が改正され、抜け穴が塞がれる。

この販売停止やルール変更はだいたい事業年度が切り替わる3月末に行われるのだが、毎年

「あの商品が3月末でなくなるらしい」

「B社が〇〇を4月から返戻率を下げるらしい」

などなど、噂が流れる。

今年もチラホラと話を聞いているが、まだ決まっていないので、ここで言うわけにはいかない。が、恐らくはいくつかの商品が大きく変わりそうだ。



過去にも

・逓増定期の全損扱い停止

・がん保険の全損扱い停止

・逆養老が怒られる

・名義変更時の支払調書提出

など、色々な動きがあったが、これは私がこの業界に入った15年前からずっと変わらない。

完全に「いたちごっこ」である。

ちなみにいたちごっこの語源は江戸時代の子供の遊び。

Aちゃんが、Bちゃんの片手の甲をつねる。Bちゃんは空いている手で、自分の手をつねっているAちゃんの手の甲をつねる。Aちゃんが更に手を重ねてつねる。両手が塞がったら、一番下の手を離して良いというルールで、つまりはお互いの手が際限なく重なるだけで決着がつかない。

その様から「埒があかない。きりがない」ことの比喩として使われるのだが、保険会社と国税の関係もまさにその通りで、お互い「つねりあっているだけ」のように感じる。

なお、3月末に「つねられた」保険会社もしばらくは静かにしているが、ある程度の時間が経つと、また「妙な商品」が出てきて、「へー、頭良いねぇ~」となる。

そして、それを許可するのは、国税庁と同じ国の機関である金融庁なのだから、何とも不思議な話だ。

こうしてプロレス的な保険会社と国の戦いは続けていくのである。

本日のコラムでした。




2月 13th, 2019 by