小泉進次郎氏が提案する「こども保険」の正体


 

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小泉進次郎氏が提言し、にわかに注目を浴びている「こども保険」

現在の社会保障の「老人偏重」を是正し、将来を担う子供たちのためにお金を使おう。

という主旨です。

なんとなく耳障りが良い話ですが、実はこれ、「社会保険料の上乗せ」ということ。

提言では、まず現在の社会保険料に0.1%を上乗せし、これにより3400億円の財源が確保。それにより未就学児一人あたり毎月5000円を給付できる、とされています。

将来的には上乗せを0.5%にして、財源1兆7000億、未就学児一人あたり毎月2万5000円を給付。というのが目標で、そうなれば実質的に保育園や幼稚園の費用負担をゼロに出来るというストーリーです。

しかし、ちょっと待て、と。

結局、社会保険の上乗せか、と。

老人偏重を是正するなら、老人側の給付を減らせば良いではないか、と思うのは私だけでしょうか。。。

ちなみに、よく色々な雑誌やニュースで目にするこの表をご存知ですか?

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年金、医療、介護の「世代間格差」を表にしたもので、鈴木亘先生という学習院大学の教授と東洋経済が共同で作成したものです。

上記のデータで言うと、1940年生まれ現在76歳の方は、今まで支払ってきた保険料から、給付を受けた差額がプラス4850万円と

「超払い得」

ちなみに、私(1975年生まれの41歳)はマイナス1240万円の「払い損」になります。

それが2005年生まれの子供に関しては、マイナス3280万円の

「超払い損」

となり、76歳の老人と11歳の子供の間には8000万円の差がある、という試算です。

鈴木先生は、日本の社会保障制度のあり方に相当辛辣なスタンスなので、上記の試算の元となっているシミュレーションも、かなり厳しいデータを使っています。

実際のところはここまでの格差はないような気がしますが、傾向としては

若ければ若いほど払い損

であることは事実でしょう。

なお、内閣府が出しているデータでも、生涯の受給率(支出と給付の割合)は

1970年生まれ -7.8%

1975年生まれ -8.8%

1980年生まれ -9.8%

2005年生まれ -12.7%

となっています。

鈴木教授の試算ほどではないですが、政府自ら

「人によって7~12%程度は損しますよ」

ということを認めているわけです。

こども保険でお金ばら撒くより、今の制度の中の「歪み」をどうにかしてよ。。。と思わずにはおられません。

こども保険。その志や良し。

しかし、財源は今の「高齢者世代」からまわして欲しい。

無駄な医療をやめて、資産のある老人への医療、年金給付を減らす。

皆分かってることなんですが、誰も出来ない。

若手のホープと目されている小泉進次郎議員でも、そのことを言い出せず、苦肉の策として社会保険の上乗せしか「提言」できないことに、この国のジレンマを感じます。

どうなっちゃうんだろうね。この国の将来。

本日のコラムでした。

 

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5月 8th, 2017 by