歳をとらない秘訣。それは悪口と自慢話


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「清掃のアルバイトをやろうと思う」

昨年、父が亡くなったことで、数年の看病生活から解放された69歳の母が突然そう言いだした。

多少は寂しかったのか、燃え尽き症候群なのか分からないが、ここ1年ほどボケっとしていたところ、

あまりに暇

なため、運動を兼ねて働きに出ようということらしい。

何でも、週に3日以上。夜に営業する飲食店を昼間3時間かけて掃除する。という内容で、一回行けば4000円程度になるとのこと。

加藤家家訓 その三

「働かざる者食うべからず(by死んだ祖母の言)」

に則った行動であり、かつ動けば健康にもなるので大変結構なことである。

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あくまで私の主観だが、人間は働いていないとロクなことがない。

お客様のお父様でも引退してすぐに亡くなったとか、定年退職したらボケたという話を数限りなく聞いている。

要は人間もマグロと一緒で止まったら死ぬだけ、ということだろう。

なお、「働く」とは純粋な「仕事」だけでなく、趣味でも仲間内の会合の世話役でもなんでも良いのだが、社会における「役割」とも言えば分かりやすいか。

私の尊敬する70歳近辺の諸先輩方は、お酒の席をご一緒しても、こちらが

「もう帰りましょうよ・・・・」

と根を上げてしまうほど元気だが、皆さん会社の経営者だったり、ゴルフの親睦会の理事だったり、ボランティアで活躍していたりしていて、要はいくつになっても

「働いている」



ある時気づいたのだが、このような方の話は「悪口」と「自慢話」が意外と多い。

とは言え、皆さん年齢も年齢だから、口汚く罵るようなことはなく

「〇〇さんにも困ったものだ」

「ちょっと聞いてよ!!〇〇さんがさぁ」

という程度の愚痴のような内容で、要は「働いて」いれば、自分の意に沿うことばかりではないだろうから、腹が立つこともあるし、それを口に出して留飲を下げたくもなるのだろう。

そして、自慢話も多い。

年寄りの自慢話ほどみっともないものはない。聞いている方も迷惑。

という風潮があるが、私に限っては別にそんなことはない。

むしろ世代が違うと共通の話題がないので、自慢話を聞いている方が楽だし、その話の中には様々な情報が含まれているので意外と勉強になる。

ある方から聞いた、会社に謀反をおこしてそれが失敗した話。

罰として海外拠点に飛ばされたが、そこで業績を猛烈に伸ばし、本社に凱旋したというくだりなどは

「リアル半沢直樹」

のようで非常に面白いし、今のロシアがまだ「ソビエト連邦」だったころのモスクワで現地の女性と複数付き合っていた専門商社の会長の自慢話(?)などは、

「へー、ロシアの女性ってそうなんですか(詳細は下品なので割愛する)」

と思わず関心してしまった。



自己啓発本や成功本の「成功の秘訣」には、

「人の悪口を言わない」

とか、

「自慢話をしない」

と書いてあるが、

歳をとっても元気で活躍する

ということを「成功」と定義するなら、まるで真逆ということだろう。

思えばテレビで活躍する高齢の芸能人。

デヴィ夫人、梅沢富雄さん、みのもんたさんなども、いつも怒っているし、よくよく話を聞くと、その内容は人の悪口と自慢話しかしていない。

喜怒哀楽の中でも「怒」が一番パワーを使うので、心の筋トレの負荷としては多少イライラすることが良いのかもしれない。そう推察する。

人や世間と交わることで感じるストレス。そこから来る批判精神。

「俺(わたし)、凄いだろ?」という自己肯定。

意外とこれらが「歳をとらない」秘訣なのだろう。



「金払ってジムに行くより、金貰って体動かす方が良い」

そう言う母は元が商売人だけに非常に逞しいが、ご多分に漏れず、悪口と自慢話が多い。

仕事を始めたらそれらがより一層「洪水のように」あふれ出すだろう。

他所のお年寄りの話は嬉々として聞けるが、自分の母親だとうんざりするのは何故だろうか?

でも、それも元気な証拠。

「69歳の就職」

の話は意外と面白いかもしれない。

少しは我慢して傾聴することにしようと思う本日のコラムでした。



4月 23rd, 2018 by