お金の「プロ」は我が子にどんなお金教育をするべきか?


伝統的に、

「お金は汚いもの」

と、考えている日本文化においては、

「子供の前ではお金の話はしない」

というのが美徳のように考えられていたが、昨今では逆に

「子供の頃からお金について考えさせた方が良い」

という風潮のようだ。(と、何かの雑誌で読んだ。)

娘も4歳。最近は「お金」というものを認識してきたようで、お金の「プロ」としてその恐さを骨の髄から知る父としては、色々と教えないといけないことがある。

大人になるまでには、

・「人間関係とお金」編

・「生きたお金の使い方」編

・「投資、資産形成、税金」編

など、伝授しなくてはいけないことが多いが、流石にまだ早い。

まずは、

・お金はどこからか湧いてくるものではない(努力、労働の必要性)

・物には値段があって「高い、安い」の概念がある(マーケットの形成)

という2点の「基礎編」が大事だ。

このような教育をするには、買い物の場が最適。

必然的に食いつきが一番良い「おもちゃ」ということになる。



ということで、先日トイザらスに行った際、

「ショッピングモール入口からトイザらスまで弟の手を引いて安全に誘導すること(努力、労働)」

を条件に、

2000円以下で、好きなものを購入(マーケット)」

という課題を与えた。

おもちゃ効果は絶大で、ヨタヨタ歩く弟をまるで介護職員のようにフォローしていた。

kao

そして、店内に到着。

「2000円以下だぞ」

と釘を刺すと、

「分かってる!!」

と、今まで繋いでいた弟の手を振り払って走り去って行った。

30分後、

「これが良い」

と提示したきたのは、

「りかちゃん セルフレジでピッ!!おおきなショッピングモール」

5,480円

 

rika

おい!!

と突っ込まざるを得ない。

予算2,000円に対して5,480円とはまるで豊洲移転のようだ。

「父の言い方が悪かった。いいか?この始めの数字が1から始まるやつを選んでくれ。1000円台だぞ?」

「うん、分かった!!」

そして、30分後。

「これが欲しい!!」

「シルバニアファミリー 緑の丘のすてきなお家」

12,450円

sirubania

そう来たか。。。予算との乖離は東京オリンピック級になった。

お前は森元首相か?

しかし、これも父の伝え方に非があった。

「1から始まって、数字が4つ並んでいるやつを選べ。これは5つ。分かるか?」

すると、

「もう!!初めから言ってよ!!」

と、買ってもらう立場でありながらブツブツ文句を言いながら売り場へ消えて言った。

都議会も娘も人の金には寛大だ。

すると、さらに20分後。

「1から始まって、数字が4つしか並んでいない物の中には欲しいものがない」

と言う。

「だったら帰ろう」

と伝えたところ発狂した。

目の前に餌を吊るして結局与えない、という流れは確かに父が悪いが、父も聖人君子ではない。時には間違えることもある。

だからと言って、望んだものを買っていては教育にならない。

「ダメなものはダメ」

と言ったが、

「だったらこれを買う!!」

と、泣きながら持ってきた人形は。。。

1270円だった。

「お前初めから分かっていたな?」

流石に大人気ないので、その質問は飲み込んだが恐らくは、

「もしかしたら買ってもらえるかもしれないから、まずは高目に放り込んでみよう」

と考えたのだろう。しかも2回も。

しかし、そんな甘いボールでバットを振る父ではない。

よし、こいつは「物の値段」については完全に理解している。

 

親子間と言えど、このような水面下での駆け引きを生じさせる、現代の神

「お金」

背を向けても、媚びすぎても天罰が下る。

つかれ離れずの「信仰」を我が子に伝えるのは難しい。

そんな父の苦悩をアホな弟が不思議そうに眺めていた。

ka2

こいつはまだ金より飯のようだ。

どうでも良いが口を拭け。

ある日曜日の昼下がりの話。



 

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9月 28th, 2017 by