ここ半年で一番恥ずかしく、一番勉強になったことの話


無知の知

「知らない」ということを知っている。というソクラテスの逸話。

先日、弊社の保険相談チャットに訪れた方が、こう言って下さった。

いつも楽しく拝見しております。

しかし、一つ気になる点がございまして

『〇〇せざるを得ない』

という言い回しが

『〇〇せざるを負えない』

となっています。。。。

このようなことで連絡を差し上げるのは重箱のすみを突くようで申し訳ないのですが、過去にも何度か気になったのでご連絡してしまいました。

ご気分を損なわれたら申し訳ございません。

今後も楽しみにしております。

kato - コピー

あまりの恥ずかしさに、穴があったら入りたい。。。

率直な気持ちであると共に、42年間の間違いを正してくれたこの方に心から感謝申し上げたい。本当にありがとうございます。

 

思えば、この加藤。

何やらいつも自信満々で偉そうなことを言ったり書いたりしているが、この手の『思い違い』が昔から多い。

『無印良品(ムジルシリョウヒン)』を18歳まで「ムインリョウヒン」

『月極(ツキギメ)』を20歳まで「ゲッキョク」

『和尚(オショウ)』を23歳まで「ワショウ」

IT企業に就職したのに26歳まで『DRAM(ディーラム)』を「ドラム(実はこれが一番恥ずかしい)」

生命保険業界に転じた後も『疾病(シッペイ)』を「シツビョウ」

パソコンで「シツビョウ」と入れたのに漢字に変換されず、

「やっぱりATOK(変換ソフト)はダメだな」

と、機械のせいにしていた。

ATOKからしても超能力者じゃあるまいし、シツビョウを疾病と変換できまい。

今更ながらATOKにもお詫び申し上げる。

高校生のころに流行ったアパレルブランドの「agnes b(アニエスベー)」

agnes

若い私は、

アグネスビーのシャツ、良いよねー

とオシャレぶったのを、その場にいた友人が

「もしかしてアニエスベーのこと言ってるの?笑」

フランスのブランドだから「b」はベーだよ 笑

しかもアグネスって 笑 アグネス・チャン? 笑

と散々罵られ、しかも同じ場所に当時好きだった女の子もいたものだから、その日の夜は自ら命を絶つことを考えた。

この手の「思い違い」は誰でもあることだろうが、歳を重ねるとなかなか指摘されないし、こちらも指摘できない。

以前、少しだけ交流を持った社長さんがファッションブランドの「A BATHING APE®」の大ファンで、その創業者でデザイナーのNIGO®さんのことを崇拝していたが、NIGO®を「ニーゴ」と言っていた。正確には「ニゴー」である。

nigo2

「ニーゴは天才だよ」

と連呼していて、まあ、ありがちな勘違いと言えばそうなのだが、私を含めこのことを指摘する人は皆無だった。

それはその社長が猛烈に怖いからだ!!

アウトレイジに出ていてもまったく違和感がないくらいの強面で、そしてその顔のままの性格だった。

out

その社長が仕事のミスで自ら「その筋の方」にお詫びにいかないといけない時にも、相手の本筋の方から

「どちらのお身内ですか?」

と聞かれた。という武勇伝もある。そんな顔でAPEが好きなのも尚更怖い。

だから、その社長と話をする時は周り全員がNIGO®さんのことを、

「ニーゴ」

と言っていた。

少々悪ノリする気質のある私が、ある時、酒に酔った勢いで

「ニーゴさんのことをニゴーって言っている人がいましたけど、そういう言い方もあるんですかね?

と振ってみたところ、

「ニーゴだろ、そいつバカだな」

と、言われ。その場にいた全員が

「修正不可能。今後、ニーゴ徹底のこと」

と心に決めた。

何が言いたいのかと言えば、それくらい他人の「思い違い」を指摘するのは勇気がいることだし、自分にとってはリスキーなこと。ということだ。

だからこそ、こちらに最大限に配慮しながら指摘してくれたことに、

感謝せざるを得ない

のである。

まさに無知の知。

40歳も過ぎれば、ある程度何でも知っているかのような気になってしまうが、結局は何も知らない。そのことを改めて「知る」ことが出来た。

そういえば、冒頭のソクラテス。

sokuratesu

良く見れば、今にも「ヘックシ!!」とクシャミしそうな顔で、まるで加藤茶のようでもある。いや、むしろ加藤茶にしか見えない。

「お前、アホそうだなぁ」

と、色々と教えてあげたくなる。

これだけの知の巨人が、後世に残る石像でこんな顔が出来るのは彼がただ者ではない証拠だ。

ひきあいに出すのも何だが「ニーゴ社長」の会社はその後倒産したらしい。

ニーゴじゃなくてニゴーですよ。

そんなことすら周りが言えない雰囲気を醸し出す経営者は結局のところ、裸の王様だということだろう。

ソクラテスとニーゴ。

どちらを選ぶかは自分の態度次第。

このブログを読んで頂いている方がどれくらいいるのかは分からないが、過ちがあれば無知な私に今後も何卒ご指導頂きたい。

謙虚な気持ちで切にそう願う次第である。

本日のコラムでした。


 

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9月 19th, 2017 by