へー、これは良いかもね。証券マンから聞いたお得な話


先日、懇意にしている経営者のご紹介で、ある大手証券会社の若手営業マンにお会いしました。(会社名は出さない方が良いでしょう)

要は、

「口座を作って欲しい」

ということでご協力したわけですが、とても話の分かり易い方で、世間話に華が咲き、その会話の中で、最近の証券業界の「売れ筋」についてお聞きしました。

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「最近、何が売れてるんですか?」

てっきり、日経平均連動型の投資信託や、米国株の投資信託などが挙がるかと思いきや、その答えはあまりに意外。

「はい。個人向け国債です。」

「えっ?国債?何で?」

と思わず聞き返してしまいました。

 

彼曰く、個人向け国債の金利は10年変動で0.05%

つまり、1000万円預けても、年間5000円のリターンしかないので、とても魅力的とは思えませんが、

「キャンペーンがおいしい」

とのこと。

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この「キャンペーン」とは、各金融機関がそれぞれ独自に行っているものですが、例えば1000万円の個人向け国債を購入すると、「4万円」の現金が受け取れます。



裏側はこうです。

個人向け国債を発行しているのは財務省。そして金融機関はその「代理店」であり、国債を販売すると「手数料」が得られます。

これが0.4%。

1000万円なら4万になり、これを「全額」お客様にお返ししているそうです。

つまり、金融機関としては「一切儲けがない商品」と言えますが、それでも、

まずは口座を作ってもらうことが大事

と考えているようです。

このような客寄せパンダ的な商品を、

「ドアノッカー商品」

と言います。

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1000万円預けて4万円ですから、大きいリターンではありませんが、何もせずに口座に入れておくよりはメリットがあり、また、国債はほぼ元本保証されているので、「安全志向」の強い方にとっては安心でしょう。



なお、より良い方法は1年後に「買い換える」ことだそうです。

変動10年の個人向け国債は1年経過すれば、いつ解約しても元本が戻ってくるので、その資金をキャンペーンをやっている国債に再び「預けなおす」ことで、また4万円を得られるということです。

毎年律儀にキャンペーンに乗っかってくる方も少なくないらしく、この手法はネットで

国債0.5%スキーム
注:キャンペーンの0.4%の手数料+金利0.05% 合わせて0.45%をほぼ0.5%と言っている様子。

として、結構有名みたいです。

私は勉強不足で知りませんでした。

特に12月はどこの金融機関でも実績を上げたいのか、積極的にキャンペーンをやっているとのこと。

この株高のご時勢に大手証券会社が株を売らずに国債を売っている、というのも変な話ですが、それだけ日本人が「元本保証好き」ということなのでしょう。。。。

本日のコラムでした。

追伸:

本文中の運用益に関する記述は全て「税引き前」です。

実際は運用益に対して課税がされます。
金利0.05% → 0.04%(20%の税引き後)



 

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12月 25th, 2017 by