保険屋泣かせの「白衣高血圧症」・・・・


白衣高血圧症をご存知ですか?

普段の血圧は全く問題ないのに、お医者さんや看護師さんなどの「白衣」を見ると血圧が上がってしまうというもので、一応「病気」に分類されます。

「落ち着け、落ち着け」

と思えば思うほど、心拍数が上がり、普段ではあり得ないくらいの高血圧になってしまう、というある種の強迫観念のようなものです。

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とは言え、日常生活には何ら影響はなく、医師や検査に対して苦手意識がある、もしくは、小さい頃からのトラウマがある、と言った程度の話なのですが、保険加入という観点から見ると、なかなか厄介な病気です。



と言うのは、白衣高血圧症は、本当の高血圧(変な言い方ですが。。。。)との区別がつかないのです。

従って、それらの数値が載った健康診断の結果を出したり、病院の診査で異常値が計測されると、

「高血圧」

という診断が下り、結果、保険に加入出来なかったり、特別条件(保険料の割増)になります。

また、白衣高血圧症の場合、「ちょっと高い」などというレベルではなく、「かなり高い」数値が出てしまうことも珍しくありません。

ちなみに血圧の正常値は、140/90mm Hgで、よく「上140」「下90」などという言い方をしますが、白衣高血圧症の場合、上が150を超えることも珍しくなく、過去の経験ではある奥様が200を越えてしまったこともあります。

しかし、家庭用の血圧計で測ると、普段は120を越えたことがない。とおっしゃる。

200と言うと

「全速力で走った直後」

くらいですから、ここまでの数値が出てしまうと、間違いなく保険には加入できません。

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むしろ本当に上が200であった場合、日常生活が送れないどころか、「即治療、即投薬」というレベル。



そういう意味では、平常時にこの数値が出ていること自体が「白衣高血圧症」の裏づけとも言えますが、保険会社に対しては、その言い訳は通りません。

対策としては、

・診査を行う先生に「白衣高血圧症」であることを告げ、何度か計測してもらう

・その際には、緊張感を与えるような先生ではなく、人当たりの良い先生を選ぶ

と言った、ショボイ方法しかありません。

要は、なるべくリラックスしてもらって、普段通りの状態で血圧を計測してもらえるよう務めるのですが、でも、あんまり効果ないんですよね。。。。

ただでさえ白衣に緊張しているのに

「ヤバイ!!保険の診査に落ちちゃう。」

と思うと、更に心拍数が上がってしまうのです。

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なお、このようなお客様からは、いつもこう言われます。

「行きつけの病院であれば、血圧も上がらないからそこで診査できないの?」

白衣高血圧症というのは本当に不思議な病気で、行きつけの病院だと一切上がらない方が多いのです。

なので、その病院で診査出来れば何も問題はないのですが、そうも行かない事情があります。

「保険の診査」を行う病院というのは、各保険会社が契約している病院に限定されていて、どこでも良い、というものではないのです。



例えば、A生命に加入する場合。A生命指定の病院で診査を受ける必要があります。

行きつけの病院が「たまたま」A生命と契約していて診査が可能。

こんな都合良い話はなかなかないですよね。。。。

が、過去に1回だけこれに当てはまる事例がありました。

看護師さんを見ると血圧が150を超えてしまう。というような方でしたが、

「行きつけ効果」

で、見事、正常範囲内に収まり、お客様と万歳した記憶があります。

とは言え、なかなかある話ではありません。

白衣高血圧症。

閉所恐怖症や、高所恐怖症などと同様、何の害もないのですが、保険屋泣かせの『病気』なのです。。。

本日のコラムでした。



 

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2月 8th, 2018 by