個人型DCのススメ その3 個人型DCの実務と注意点!!


さて、個人型DCのススメその1、その2とメリットを解説してきましたが、(リンクはコチラ その1その2)ここからは個人型DCの注意点、そして「どうやって始めたらよいか?」という実務についてお話していきます。

まずは注意点から、ポイントは3つ。

自己責任、手数料、やめられない。この3つです。

① 自己責任

確定拠出年金の運用先はご自身で決めます。

具体的には

・元本保証(定期預金)

・国内株式

・国内債権

・海外株式

・海外債権

・REIT(不動産投資信託)

など、複数の商品から自らの運用方針にあったものを

国内株式40%、海外債権40%、REIT20%

といったように、投資割合を指定して選びますが、この選択の結果はあくまで自己責任です。

資産が大きく増えることもあれば、大きく減ることもありえます。

人に任せておけば安心、というようなものではなく、ある程度は自分で勉強し、管理する必要があります。

② 手数料

確定拠出年金は各種の手数料が必要です。

手数料は3種類あります。

1 始める時の手数料 2,777円

2 毎月の手数料 167円~600円程度(金融機関による)

3 商品ごとの手数料 預けている資産の0~2%(年間)

図にまとめると、こんな感じです。

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始める時の手数料はそれほど気にならないと思いますが、毎月の手数料と資産ごとの手数料については、積み立てている資産から自動で引かれますので、長い目で見るとバカになりません。

金融機関や運用先の商品を決める大きなポイントになります。

詳しくは、個人型DCのススメ その4で後述します。

③ やめられない

確定拠出年金は原則60歳までやめられません。

掛け金は最低、毎月5000円です。そこから各々の条件の最高額まで拠出可能です。

なお、掛け金の増減は年に1回に限り行うことが出来ますが、この変更ルールは少々ややこしくて、4月から3月の間に1回とされています。つまり年度で区切っています。

7月に変更して、年が変わって1月に変更しようとしても「年度が同じだからダメ」ということになります。

原則的に途中で取り崩すことが出来ないので、お子様の学資にも家の頭金にも使うことは出来ません。

完全に「老後の生活」だけに目的を絞ったもので、その分前述のような税金面でのメリットが多く用意されているのだと思います。

以上、3つのポイントは実際の商品を選ぶ時に大きく関係しておきますので、しっかりと理解しておきましょう。



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個人型DCについて、よく頂くご質問は、

どうやって始めるの?

ということです。

通常の確定拠出年金であれば、会社で説明会があって、いつの間にか始まっている、という感じですが、個人型DCの場合、自分で申し込まないと始められません。

具体的には銀行や証券、生命保険会社にお願いするのですが、個人向けでは主に銀行とネット証券が窓口になるでしょう。

各金融機関では国民年金基金連合会への加入申し込み手続きも代行してくれるので、非常に簡単です。

しかし、気をつけないといけないことは前述の注意点でも挙げた「手数料」です。

個人型DCは口座を開いて、その口座を維持するだけで口座管理手数料というものがかかります。

コチラのサイトで、各金融機関の手数料一覧がありますが、毎月167円から642円までバラバラです。

この手数料は何もしなくても毎月かかりますから、

「だったら安い方が良いよね」

となりますが、それもまた早合点です。

これが個人型DCの難しいところなのですが、各金融機関は運用先として、色々と商品を抱えています。

持っている商品数を一般的に「何本」と数えますが、この本数も内容も金融機関によってまちまちです。

下記のような例を見てみましょう。

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A銀行は管理手数料は低いですが、商品の選択肢も少なく、信託報酬も高めです。

管理手数料を下げて、他で稼ぐ、という意図を感じます。

それに対し、B銀行は管理手数料は高めですが、商品数も多く、信託報酬も総じて安めです。

しかしA銀行が悪い、B銀行が良い、と言っているわけではなく、各金融機関の性質を知り、自分の運用方針に合ったところを選ぶということが大事です。

始めること自体は簡単でも、この方針決めとそれにあった商品、そして金融機関を選ぶことが難しいのです。

では、どのような金融機関を選び、どのような商品に投資するべきか?

個人型DCのススメ その4 運用方針の基礎にて解説してまいります。



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7月 16th, 2016 by