実家の母が引っかかったプチ詐欺にご用心　その1

プチ呑み、プチ整形、プチ贅沢。

昨今の「プチブーム」

そのブームは詐欺やぼったくりの世界にも波及しています。

本日は私の実家の母がひっかっかったプチ詐欺を例に、その手口と撃退法をご紹介致します。

このプチ詐欺は一枚のハガキが届くことから始まります。

「〇〇様のお持ちの茨城県の土地の販売についてご興味ございませんか？」

うちの母がバブルの頃に「絶対上がる！」と言われて買った茨城県の200坪の土地。

当時はそんな話が日本全国に腐るほどあって、これ自体も詐欺みたいなもんですが、そういう時代だったのでしょう。

母も期待して投資しましたが、2016年現在、雑草ボウボウのただの荒地。

「売れるんだったら売りたいわ」

と、その業者に連絡すると、すぐにおじさん営業マンが自宅を訪問。

彼の言い分は以下の通り、

・同じく土地が売れずに困っている近隣の方がたくさんいる

・その土地をまとめて大きくすれば、法人が買い取ってくれる

なるほど、と思った母は「じゃあお願いします。」と快諾。しかし、ここからが肝心

「しかし、一点問題があります。時間が経ち、土地の境界線があいまいなので、現地調査が必要です。図面の取得、写真撮影などで7万円かかります。」

200坪の土地が売れれば数百万になるわ！！と思っている母にとって7万円は先行投資。

契約書にサインをしました。

そして、約10日経過した後、母との世間話でそのことを聞いた私は、すぐにピンと来た。

「なんか怪しくない？何ていう会社？」

社名を検索すると

「詐欺だ」

「売れる見込みのない土地をあたかも売れるように話して高額の調査料」

「デタラメな雑草だらけの写真を見せて、草刈りが必要とセールス」

と悪評のオンパレード

「これは詐欺だね。。。」

と告げると母もガックリ。

クーリングオフの期間（8日）も過ぎてしまっていて、契約を解除することも出来ないが、幸いなことにお金はまだ支払っていませんでした。

たまたま手元にお金がなかったので、成果物（上記のインチキレポート）を受け取る際に支払うことになったらしいです。

「悔しい！！私がバカだった！！」

とまだ金も払ってないのにわめく母。

「うーん、契約を破棄できないか、ちょっと調べてみるよ」

と、名刺、全契約書を預かり、調査開始。

まず会社の登記簿を取ると、うちの母に営業をしに来た後藤さん（仮名）は取締役。あまり大きな会社ではないようです。

そして、弁護士、消費者庁、建築、不動関係者に聞き込みします。

まずは弁護士。

弊社顧問。大堀弁護士の見解。

「契約自体は成立している。しかし、あたかも土地が売れるかのような話は消費者契約法に抵触している可能性があります。」

「報告書などの成果物は受取ってはいけません。受け取らない方が請求を突っぱねやすい。郵便で来た場合は、開封せずに赤字で「受取拒否」と書いた紙を貼ってポストに入れれば、送り主に戻ります。」

なるほど。ポイントは消費者契約法と受取拒否とのこと。

次に消費者庁の見解。文京区の窓口で相談。

「手口から見るに原野商法（二束三文の土地を「近々開発される」と言って販売する詐欺）の変化形だと思われます。」

「まずは書面で、契約を解除する、今後の接触は断る、と通告して下さい。それでも連絡が来るようなら、こちらから業者に警告することも可能です。」

ここでのポイントは書面通告。そして、消費者庁が交渉してくれることもある。ということ。

最後は建築、不動産関係者。

「本当に売れるなら、売買手数料が取れる。その前にそれぞれの所有者から調査費なんて取らない。コスイ手口の詐欺」

「そもそもその会社は建設業の免許や、宅地建物取引士（宅建）登録しているのか？それがないなら、その土地を販売する気がないことが分かる」

これは調査したところ、両方とも登録なし（国土交通省のHPで簡単に検索できます。）

しかし、この3者から言われた重要な話は、

グレーではあるが違法なビジネスではない

ということです。

なので、このブログで社名を明かすことも出来ません。（誹謗中傷にあたるため）

こういう会社がわんさかあって、人を騙していると思うと腹が立ちます。

次回は、業者と直接対決の様子をお伝えします。

続きはコチラ

この記事を読んだ方はこの記事も読んでいます。

保険屋事件簿　バーキンを確保せよ！！

嫌われることに慣れると世の中は楽しい。ある保険屋の主張

私が見た豪快社長列伝

子供の習い事の数とお母さんのネットショッピングとお父さんの年収

妻に先立たれた男性が絶対に言う言葉とは？

外資系生保を北斗の拳に例えると

保険屋が教える「差のつく接待」

保育園と幼稚園でこんなに違う！！子供の「格好」

生保　枕営業の地平線　付加価値とは何か？