御嶽山の災害適用について


みかづきナビです。

御嶽山の噴火では多くの方が犠牲になりました。

今回の一連の報道の中で「生保各社、災害の免責適用せず」という記事がありました。少々分かりにくいと感じたので、このブログでも解説させて頂きたいと思います。

生命保険には、メイン契約となる「主契約」とオプションとなる「特約」という二つがあります。

この主契約に関しては原因が何であれ、亡くなれば保険金がおります。今回の噴火が原因で亡くなった場合でも確実に保険金が受け取れます。

問題は特約です。

この特約の中に「災害特約」というものがあります。

かなり古くからある特約で、基本的には交通事故や航空事故、船舶事故、事件などに巻き込まれた場合に「主契約に上乗せして支払われる保険金」のことです。

災害特約 1,000万円

というものを付けておけば、事故や事件で亡くなった場合に、主契約と一緒に1,000万円がお受け取り頂けるというものです。

「約款」という契約書で災害の中身は定義されていますが、前述の通り、交通事故や航空、船舶、事件などですが、航空、船舶、事件などはほとんど数が少ないので、実際の請求はほとんどが交通事故です。

この「約款」の中で「地震、噴火、台風、津波などの時には災害特約の対象にならないことがある。」と記載されています。注:記載内容は保険会社による

これらは自然災害なので数十万人単位で被害者が出た時、全てを支払うと保険会社が潰れてしまう可能性があります。そのために免責事項として盛り込まれています。

但し、原則としては「経営に影響が及ぶほとの規模でない限りは支払う」というスタンスですから、今回の御嶽山の場合は支払い対象となりました。



余談ですが、東日本大震災の時も災害特約は全面的に認められました。基本的には災害特約が免責されてしまう事態は相当な被害が出た場合だと推測されます。

また医療保険にも災害特約というものがあり、これは入院1日あたりの給付金がプラスされる特約(オプション)です。

例えば1日入院した場合、入院1日あたり5,000円のプランに災害特約5,000円が付いていれば、交通事故で入院した場合、1日あたり10,000円をお受け取り頂けます。

今回はこれも認められることになりました。

私自身も多少ですが登山をたしなみます。

何度か「山は怖いな」と思わされたこともありますが、今回の噴火は本当に衝撃的でした。

登山に事故はつきもので、あくまで自己責任とは言え、そこまで命の危険を感じるような山ではない御嶽山に登って帰らぬ人になってしまった犠牲者、そしてご家族のことを思うと心が痛みます。

お亡くなりになった方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。



 

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10月 4th, 2014 by