町田の教員暴行事件 賠償金は保険で払えるのか?払うべきか?


ここ数日、報道されている町田の高校で起こった教員の暴行事件。

校則違反のピアスを注意された生徒が、教員に対し

「小さい脳みそで考えろ」

「俺がキレないと思ってるのか」

など暴言を吐き、怒った教員がパンチ。一発で失神してしまい、その後も廊下をひきずられる映像が流されている。

一連の騒動は複数の生徒が教員を嵌めるために「仕組んだこと」という話もあり、そのため

「あれは殴るでしょ」

「大人を舐めてる」

と教員を擁護する声も少なくない。

実際にはめた生徒側も非難を浴びており、身元や住所などがネット上に上げられ炎上している。

以前、ある私立高校の教員の方に聞いたのだが、実は同じような話が結構多いらしい。

先生の体罰を誘発するために男子生徒が挑発

同じく女子生徒が教師を誘惑してセクハラだと騒ぐ



どこの学校でも、気に入らない先生を抹殺するためにこのような悪巧みをする生徒がいるようで、教員の方も安い挑発に乗らないよう再三指導されているそうだ。

また、この手の話は学校だけに限ったことではなく、一般の企業でも発生している。

部下が上司を挑発、誘惑して、暴力やパワハラ、セクハラを「わざと」発生させるような例は枚挙にいとまがない。

「邪魔な奴を陥れる」

という発想で、このあたりに卑しさは高校生も大人も変わらないのである。

更には「ビジネス」として、このようなことを仕組む輩もいる。

身に覚えがないのに「痴漢!!」と言われ、何故か目撃者が出てきて高額の示談金を要求されるようなケースは以前から多いし、ちょっと前にニュースにもなっていたが、最近では歌舞伎町などの繁華街では「逆カラミ」というものが流行している。

例えば「肩がぶつかった」などと難癖をつけて、しつこく行く手をさえぎる。

しかも、それをやっているのは強面でも、喧嘩が強そうでもない普通の兄ちゃんで、こちらが流石に頭にきて「どけよ!!」と体を押すと「やめて下さい!!」と騒ぎ、今まで周りには誰もいなかったのに、路地から数人の目撃者が出てきて「確かに暴力をふるったところを見た」と証言する。

もちろん全員グルなのだが、警察としても通報されれば受理せざる負えないらしい。

そして「示談金」となる。



やはり、手を出してしまうと圧倒的に不利で、「誠意」という形で示談金を出さないと終らないのが現実である。

さて、今回の町田の件はどうなるのだろうか?

私が親なら「先生、すいません。うちのバカが。」と平謝りだが、報道によると生徒は今でも「許せない」と言っているとのこと。

もし親も一緒になって怒っているのなら、損害賠償という話になるだろう。

なお、学校というのはこういうケースに備えて賠償責任保険に加入している。

だから、実際に賠償請求をされても、保険会社が肩代わりするので実のところ痛くも痒くもない。

そのため、問題を早めに沈静化するために「むしろ賠償請求して下さい。保険会社が払いますから」くらいのことを言う人もいる。

が、それで賠償金まで受取った日には、あの生徒はどうなるのだろうか?

「こんなことで金が取れるのか」と思い、数年後には歌舞伎町で「逆カラミ」でもやっていることだろう。

いざという時に金を払うのが保険屋の仕事だが、もし私があの学校の担当者なら何とも納得がいかない。しかし、これも時代か・・・

本日のコラムでした。



 

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1月 23rd, 2019 by