創業社長が長子(最初の子)ではない理由


仕事柄、色々な企業にお邪魔するが、

代々続く企業の経営者 → 長子(長男、長女)

自ら起業をした会社の経営者 → 二番目以降の子供  

であることが多い。

代々続く企業の社長が長男、長女である理由は明白で、小さいころから

「お前が後継ぎだぞ」

と言われて育ち、後継者として会社に入るのだから、当然そうなるだろう。

しかし、創業社長というのは何故か長子ではなく、二番目以降の子供が多い。

実際、日本を代表する会社を「一代」で作った人たち。

ソフトバンクの孫会長は二男だし、日本電産の永守会長は6人兄弟の末っ子、楽天の三木谷会長も二男である。

ただの偶然と言えばそれまでだが、弊社のお客様でも「創業社長」は第二子以降が多い。

長男であってもお姉さんがいたり、長女であってもお兄さんがいたり。

兄弟関係までを全てヒアリングしたわけではないが、思いつくところで「長子の創業者」にはお会いしたことがない。

以前からこんなことを思っていたのだが、最近、その理由が分かった。

きっかけは自分の子供たち。

うちは上が6歳の女の子、下が3歳の男の子だが、下が3歳になったあたりから、とにかく自己主張が激しい。

何をやっても姉には勝てないので、喧嘩になれば武器を使うし(その是非はあるが)、声もでかい。とにかく我が強い。

「性格だ」と言ってしまえばそれまでだが、生まれた瞬間からナンバーワンである長子と、ナンバーツーである第二子。

やはりハングリー精神は下の子の方がある。

また、親からしても長子は「何もかも始めての体験」なのでリアクションが大きい。

歩き始めれば「わあ、すごい、すごい!!」と褒めたたえるが、二人目ともなると

「あっ、ようやく歩けるようになったの?凄いじゃん」

と冷淡。

「凄いじゃん」はオマケのようなもので、「ようやく」の方に本音が出てしまう。

もちろん親としては、どちらにも分け隔てなくとは思ってはいるものの、何となくそういう空気を子供ながらに感じるのだろう。

だからこそ、親の注意を引こうと何事も過激になる。

上の姉がやってきた「テンプレート」をなぞっても親の注目を集められないので、そこに工夫を加える。

その涙ぐましい努力は時にこちらの笑いのツボにハマって、まんまと大爆笑をかっさらうのだが、その時の「やってやった感」は半端ではない。

何の努力もなく親の愛情を勝ち取ってきた長子に比べ、第二子以降はそのあたりのエッジが効いている。

つまりは、生まれてからずっと不利な戦いを強いられている「下の子」の方にこそハングリー精神が培われるのだろう。

ちなみに、これが3人兄弟、4人兄弟などと増えていくと、

「下にいくにつれ凄くなる。」

らしい。

確かに兄弟が多い家に商談に伺うと、だいたい一人は「超ド級」の子がいる。

ある家では、3番目のお子さんに「これあげる」と言われ、まさに超ド級にでかい鼻くそを渡されて度肝を抜かれた。

横で真っ赤になって怒っているお母様に聞くと、自分の鼻くそを集めて、練り上げたもので、彼にとっては「宝物」だそう。

あの子が起業したらとんでもない会社を作りそうだ。

このようなエピソードからも分かる通り、

・生まれながらにして不利な環境(体格、親からの愛情)

・上と同じことをしていたら負ける

・結果、ハングリー精神、創意工夫が育つ(デカい鼻くそを作る、等)

・そんな下地が起業に有利

ありきたりな結論だが、このあたりが創業社長に第二子以降が多い理由なのかもしれない。

とここまで、書き進めてふと気付く。

あっ、創業社長で長子いるじゃん!!

それは私だ。

第一子で長男。

紛れもない長子である。

「だからうちの会社、いつまで経っても成長しないのか・・・」

そんな虚無感に襲われる。

私に姉や兄がいて、もっと競争心があれば弊社も今頃上場くらいはしているだろう。

そういう意味では、今の状況は私のせいではない。

もしろ「長子の創業者」のわりには良くやっている方とも言えなくもない。

自分に甘い

ハングリーな下に比べ、それが「上」の特徴なのかもしれない。

いや、これはただの性格か・・・

本日のコラムでした。

 

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10月 21st, 2019 by