もうどこへ行っても、誰と話をしていてもコロナ一色。
最近では誰にも会えないので、主に電話やSNSなどを使って様々な業種、職種にお客様にコンタクトしているが、皆さんストレスが溜まっているのか、色々な裏話を教えてくれる。
ここでは言えない話も多いが、「言える範囲で」いくつかご紹介したい。
・ハイブランドの店員
緊急事態宣言を受け、5/6まで全店休業。
店舗休業中も販売員は自宅でテレワークを行い、給与は全額支給。
販売員がテレワーク?なんだそれ?
という感じだが、朝、決まった時間にパソコンの前で朝礼を行い、この機会に商品やブランド歴史への造詣を深めるために「勉強会」などを行っているらしい。
「つまらないyoutubeをずっと見させられているようで地獄・・・」
とのこと。
・大学病院
大学によって「コロナOK」のところと「コロナお断り」のところがある。
注:公表しているわけではないが、門前払いするという方針が多い。実際の名前を聞いたが、ここでは伏せる。
医師の間では「あそこは拒否している」との情報が飛び交っている。
特に国立大学病院がコロナを拒否していると
「今までアホみたいに国から助成金貰ってるくせに、いざと言う時に逃げるんか!!何のために医者になったんじゃ!!」
と非難ごうごう。
だが、実際のところ、どこの病院でも通常の入院患者や、救急搬送されてきた患者が感染している可能性が高く、
「いくら拒否したところでムダ」
との意見が多い。
コロナ外来(感染症外来)がある病院には患者さんが殺到しているそうだが、逆に他の科の患者さんは減っている。(軽い症状の人が病院を避けているため)
科によっては意外とヒマとのこと。
そのため、各科から数人がコロナ専門チームに派遣されるが、そのメンバーに選ばれると「赤紙」を受けた英雄扱いで、周辺から「生きて帰ってこいよ」と励まされる。
やはり壮絶な状況になっているようだ。
あるドクターの
「でもやるしかない。お国のために頑張るよ。」
という一言に涙。
・地域クリニック
コロナ感染への恐怖により、老人たちが通院控えをしているため患者数が激減。
経営は確実に悪化。
但し、感染症の相談は増えている。
保健所の機能が麻痺しており、結構な高熱でもPCR検査を実施してくれないのは事実だが、反面、どう考えても軽い風邪の患者が「何で検査してくれないんだ!!」とヒステリーをおこす事例が多発。
しかしながら、PCR検査の陽性率は10%程度であるため、
「コロナの患者数の増加ばかり報道されているけど、逆に言えば90%は『コロナじゃない』ってことだから、やっぱり大げさな人が多いんだよね・・・気持ちは分かるけど」
というのが本音らしい。
患者さんと保健所の板挟みになっていて、こちらも疲労困憊している。
・飲食業界
売上半減は当たり前、90%減などもあり、最も悲惨。
補償もなく「自粛要請」の嵐で、閉じるに閉じられない状況に、人件費・家賃が重くのしかかる。
商業施設などに入っている店舗も
「施設全体で休業してくれれば家賃は発生しないが、施設側もそれが嫌なのか『各店自己判断で』と言う。いっそのこと行政が『施設を閉じろ』と言ってくれば家賃はなくなるのだが・・・」
とのこと。
何も決断せずに判断を民間に委ねる行政に対して、ほとんどの人が憤りを感じている。
また、周辺から二言目には
「テイクアウトにシフトしては?」
ともっともらしくアドバイスされるが、そんなに簡単な話ではない。
こっちは死活問題。
お前なんかより真剣に考えてるんだよ!!
と言い返したいが、相手も善意で言っているので厄介。
ですよね~
と適当に返すしかない。
・不動産業
既に倒産がかなり出ている。
但し、今会社を清算しているところは「結構儲けたから、落ち着くまで暫く休もう」という前向きなものが多い。
「にっちもさっちもいかずに倒産」
というところは今後多数出てくるだろう。
更にここにきて金融機関が融資を「相当絞ってきている」ため、4月末、5月末で倒産する会社が激増する見込み。
また、中国マネーが一気に引き上げたことにより、不動産価格も下落している。
それを見込んた「買い控え」も相当あり、どこの業者も干上がっている。
不動産業者の新規設立・倒産は景気のバロメーターと言われるが、まさにその通り。
・IT業界
唯一好調をキープ。
中にはテレワーク特需の恩恵にあずかる会社もあるが「こんな時に申し訳ない」という気持ちになるそうだ。
しかし、一般的にIT業界は景気に遅れて影響を受けると言われているので、今後、どうなるか先行きは不透明。
業種柄、テレワークとの親和性が高く、早々に自宅勤務に移行している人が多いが、
「家から一歩も出ずに、1人で黙々と作業をこなす『独居房』生活に疲れ果てた。むしろ会社行きたい・・・」
「会社のディスクと違って、家のリビングで変な姿勢で長時間パソコンをいじるので腰、首を痛めた」
「作業中、子供に邪魔をされ、自分でもビックリするくらいの声で怒鳴ってしまった」
などなど「テレワークの新たな問題点」も浮き彫りとなっている・・・
このコロナ危機。どの業界でも「今まで通り」というわけにはいかない。
政府・行政の無能さっぷりは半端ではないが、今それに文句を言ったところで仕方ないし、ましてやコロナが消えるわけでもない。
しかし、皆さんすでに気持ちを切り替え、なんとかアジャストしようとしている。
残念ながら真綿で首を絞められるような状況はまだまだ続くだろうが、協力しあって乗り切るしかない。私もお客様のために、出来ることは何でもやりたい。そう覚悟を新たにしている。
本日のコラムでした。
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