今回のコロナによって、テレワークが広まり、保険業界の仕事も随分とメールやビデオ会議的なもので済むようになった。
それ自体は効率が上がって良いことなのだが、それでも営業活動には面談が必要なこともあるし、いつまでも「接待NG」というわけにもいかない。
やはり、面と向かって会話すること、一緒に食事することはセールス活動においては重要なのである。
しかし、このコロナ禍。
そこには「新しいマナー」があるように感じる。
最近、気付いたところをご報告したい。
気付き1 マスクのハンディをボディーでカバー
時節柄、お互いマスクをして話をする。
しかし、このマスクがなかなか曲者。
お客様の表情が読めない。
そのため、反応が良いのか悪いの分からない。
目は口ほどにものを言う
と言われるものの、やはり「目だけ」と「顔全体」では得られる情報量が全然違う。
提案しているものが、良いのか悪いのイマイチピンと来ないのである。
もっと困るのは声。
マスクの影響で、感覚的には20%くらい声が小さくなってしまうので、元々声が小さい方だと
ほぼ聞こえない
という現象が発生する。(特に高齢者)
更には口が隠れているので、読唇術も出来ない(元々出来ないけど)
そうなると、もう暗闇の中を手探りで進むような商談になる。
藤井棋聖なみの先読みで「多分、こういうことだろう・・・」とあたりをつけて会話を成立させるしかない。
たかがマスク一枚で、ここまで商談を邪魔されるとは思わなかった。
オノレ、マスクめぇ~
と言ったところだろう。
そして「感情が伝わりにくい」というのはこちらからお客様へ向けても同じことが言える。
例えばお客様が何かギャグを言う。
今までは顔全体で笑い
「社長、最高です!!笑い殺す気ですか!!」
と、「面白い!!」ということを伝えられた。
しかし、今は目だけでしか笑えない。
リアクションが小さく感じるのである。
そのため、最近では「ワッハッハ!!」と口で言うようにしている。
また、同時に体全体を前後に振り、手で膝を叩き「最高です!!」感を演出するようにしている。
マスクのハンディをボディーでカバーである。
気付き2 手土産は個別包装が必須
物をもらって怒る人はいない。
ちょっとした手土産は商談を円滑にするためのマストアイテムだ。
しかも、最近はオフィスへの訪問者自体が減っているので、会社の事務方女子たちは甘い物に飢えている。
だから、今まで以上に喜ばれる。
しかし、そこにもコロナ思考が必要。
ちょっと前なら、クッキーやケーキなどを持っていく際、個別包装されていない、缶にまとまって入っているようなものでも「美味しければOK」だったが、最近は個別包装されているものを選ぶようにしている。
やはり気にする人は気にする。
ただ、高級とされるスィーツは意外と「そのまま詰められている」ようなものが多い。
近年よく使っていた近所の和菓子屋さん、最中がそのまま箱にぎっしり入っていて、見た目は非常に美しいのだが、皆が箱から直接手にすることになるので、嫌がられるかもしれない。
また、肉体労働系の会社などは「ダイレクトに甘い」&「手軽に食べられる」ので、ミスタードーナツなどが意外と喜ばれるのだが、あれも箱に皆が手を突っ込むので、なかなか難しい。
そのため、最近ではシューアイスやゼリーなどを重宝している。
確実に個別包装だし、季節的にも良い。
気付き3 私はクリーンですよアピール
商談が始まる前に、お客様に見えるように、アルコールジェルで手を消毒し、設計書や書類などに触るようにしている。
最近は入り口にアルコールを置いている会社も多いので、それを使う際にも、なるべくお客様が見ているタイミングで行う。
人間は自分が見たものしか信用しない。
また、書類にサインをする際、以前は自分のペンを差し出して「どうぞ、これを」と言っていたが、最近は遠慮するようにしている。
これも気にする人は気にするし、気にしない人は気にしないが、こんなことくらいでマイナスリスクを除けるのなら、安いものだと思う。
気付き4 会食は「キャンセルOK」を何度も伝える
緊急事態宣言が解除され、ぼちぼち会食が復活してきた。
それでもマックス3,4人程度の規模ではあるが、皆さんストレスが溜まっているのか、
「凄い楽しかった!!」
と言って頂けることが多い。
だが、これも誘う時に、
もしイヤでなければ・・・
という枕詞が必要だし、一週間前、前日と、
「〇月〇日の件ですが『やはり今はちょっと・・・』ということなら、キャンセルは全然構いません」
ということを2,3度確認した方が良い。
内心は心配なのに「行くと言ってしまったから」という場合もある。
特にコロナは患者数が短期間で急増するので、数日先すら読めない。
そうこうしているうちに本日(7/23)も患者数が300人の大台に乗った。
このような数字は個人の心理に大きく影響するので、頻繁に「キャンセルOK」だと伝えてあげた方が親切だ。
なお、会食なんてもってのほかだ!!という非難の声もあるだろうが、私は「気を付けながら経済を回す派」なので、あまり怒らないで欲しい。
気付き5 外食するなら、1/2の時間で2倍使う
そのような配慮をした上で、会食が実現。
しかし、どこのお店に行っても、今は席が間引きされていて「予約は満席」でもお店の半分程度しか埋まっていないことが多い。
店員さんに話を聞くと、
「売り上げは半分です・・・」
と肩を落とす。
今のご時世、外食は旨いものを喰いに行くだけでなく、社会貢献の意味合いも強い。
だったら、なるべく使う。
しかもどのお店も時短営業中なので、ダラダラせず、今まで3,4時間かけて飲み食いしていたなら、2時間でスパッと終える。
そして高いものを頼み、いつもの「2倍使う」
しかし意外と2倍は使えない。
高級ワインに手をのばせばそれも可能だが、寸前でビビってしまうからだ!!
我ながら人間の器の小ささが出る。
まあ、このあたりは心意気の問題だからね・・・・と自分で自分を慰めるしかない。
なお、これらのことは当然お店のためではあるが、一緒に行くお客様にそんな漢気を見せて、
「こいついい奴だな」
と思ってもらう狙いもある。(ここで書いたのでバレバレだが)
以上、コロナ下でのセールス活動で気を付けたい5つのことを書き留めてみた。
書き終えてみれば「別段特別なことでもないな。」と思ってしまうが、折角書いたのでこのままアップさせて頂く。
セールスマンにとっては受難の時代だが、それでもやりようはある。
試行錯誤の毎日である。
本日のコラムでした。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします