MS法人はもはや時代遅れ?その問題点と解決方法


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「先生、MS法人を作れば節税にもなり、将来の相続対策にも有効です。」

税理士先生や、医療コンサルタントから、過去にそのような提案を受けたドクターは多いでしょう。

今から10年以上前の話ですが、

MS法人ブーム

が、医療業界を席巻しました。

その背景には、医療法人は「非営利団体」であるという事情があります。

通常の会社と違い配当が出せないため、

・法人内部に内部留保が増え続ける

もしくは、

・理事長である院長先生の報酬を上げ、個人の収入として利益を減らす

という2つの方法しかありません。

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前者は、内部留保が増えるとともに、法人の価値が年々上がります。

そうなると、いざ事業承継が発生した時に「評価額がバカ高い」という事態を招き、代替わりの障害となります。

では、

「個人の給料として取ってしまおう」

と思っても、今度は最高55%という高い税金に苦しむことになります。

その解決策として、MS法人が急速に広まりました。

医療行為「以外」の業務をMS法人に任せることで、「業務委託費(医療法人→MS法人)」を発生させ、医療法人本体の利益を減らす、というものです。

MS法人側では、理事長(院長先生)の妻や子が役員となり、役員報酬を得ることで

「所得を分散」

することが可能です。

例えば、同じ1億円を得るにしても、理事長1人で得るよりは、家族3人で分散した方が累進課税をとる日本では、大幅に税金が下がります。

しかし、昨今ではこれらの「MS法人節税スキーム」が問題視されています。

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厚生労働省からも

「理事長がMS法人の役員を兼務することは利益相反にあたる」

という通達(例外規定あり)が出るなど、様々な網がかけられようとしています。

要は「やり過ぎた」ということでしょう。

そもそもが勤務実態が乏しい妻や子などが役員報酬を得ることが不自然で、税務調査を受ければ、

「利益を逃すだけのトンネル会社では?」

との疑義を生むことは避けられません。

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実際に税務署も、

報酬に見合った仕事をしているのか?

という点を厳しく見ています。(これは医療法人でも同じです。)

また、MS法人の問題点として「消費税」があります。

医療法人では発生しない消費税も、MS法人では当然、対象となります。

逃したはずの利益に消費税が発生し、しかも今後は10%になることを考えると

「トータルで損」

ということになりかねません。

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・厚労省、国税の厳格化

・消費税による負担増

により、「MS法人は時代遅れ」と指摘する医療法人経営者や、税理士は少なくありません。

とは言え、一度作ってしまったMS法人、並びに業務委託のフローを変更するのは簡単なことではありません。

特に不動産資産などを抱えている場合、登記や賃貸契約ともかかわるため、よりハードルが上がります。

そこで生命保険の活用が有効になります。

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前述の通り、MS法人の役員に名を連ねる妻、子へ高額な役員報酬を支払うことは今後一層厳しくなることが想定されます。

そのため、役員報酬を「実態を反映した金額」に減額する必要があります。(そもそも当たり前の話ですが。。。)

その「減額分」を役員の退職金積立の原資のための「生命保険」にします。

毎月、100万円の役員報酬を得ていた妻の報酬を30万円に減額した場合、その差額の70万円を生命保険料として積み立てます。

加入する商品にもよりますが、保険料の1/2、もしくは全額が損金となり、その大部分は将来戻ってきます。(以下、参照)

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この貯まったお金を将来「退職金」として受け取ります。

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返戻金が溜まるまでの数年間でMS法人を整理する方向で調整し、廃業するタイミングで退職金として受け取る計画を立てる方もいます。

なお、退職金は

・勤続年数に応じた控除

・更に、その1/2を対象とする

という税制のため、役員報酬で得るより大幅な節税が可能です。

注:退職金受取のメリットについて、詳しくは下記の記事をご参照下さい。

退職金は現金より保険の現物支給がお得!!な話

過去、MS法人が節税に有効であったことは事実ですが、年月の経過によりそれを取り巻く環境も変化していきます。

目先の節税も重要ですが、大事なのは

「長い人生、トータルでどう節税し、次代に財を残すか?」

ということ。

みかづきナビでは、医療法人、MS法人の節税、事業承継をサポートいたします。

注:お話の内容によっては、弊社パートナーの税理士が同行する可能性もあります。
あらかじめご了承下さい。

ご検討中の方は是非ご相談下さい。

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8月 5th, 2017 by