ガンとは何だ?川島なお美さん、北斗晶さんに考えるガンの実態


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「この水を飲み続けることで確実にガン細胞が小さくなる。」

数年前「ガン細胞に効く」という水を販売している社長にお会いしました。
左の手首には時計全面にダイヤが散りばめられたロレックス。

加藤:「社長、その時計高そうですね。。。」

社長:「ピカピカ光り過ぎて、時間が分かんねーだよ!!ガッハッハッハ」

社内には派手なスーツに足元はウエスタンブーツという奇抜な格好の営業マン。
あ、怪しい。。。。怪しすぎるぜ。。。この会社。

2リットルで1本2万円の水が飛ぶように売れるそうです。

「もの凄い儲かってる会社の社長」という触れ込みで紹介されたが、詐欺まがい、いや完全に詐欺の会社でした。

適当に話を切り上げて退散。こんな会社とは付き合いたくありません。
ワラをもつかむガン患者を食い物にする卑劣な商売。
実際に「売れている」ということにショックを受けました。

ガンは怖い。一般的なイメージだと思います。

本日はガン治療について私見を述べたいと思います。

まず申し上げたいのは

ガンは治る病気

そして

他の病気に比べ「特別」にお金がかかるわけではない

ということです。



外資生保で11年。個人のお客様 約700名。
ガンに罹患された方も少なくありませんが、実際にガンで亡くなった方はいません。

ですから

「加藤さん、私、ガンになってしまって。。。。」

という連絡が入ると

「大丈夫ですよ。僕のお客様でガンで亡くなった方は1人もいませんから。〇〇さんも治りますよ。」

とお話しています。
何の根拠もないですが、相手に勇気を与えるためには言い切ることも重要です。

また、1名のお客様を除いて、皆さん元気に社会復帰されています。

昔は不治の病という印象のガンでしたが、現代ではかなりの確率で「治る病気」です。

そして、外科手術、抗がん剤など、健康保険の対象となる治療法であれば、そもそもが3割負担。

また、日本には高額療養費制度という素晴らしいシステムがあります。

高額療養費制度とは「治療費に高いお金がかかった場合、ある一定の金額を超えた分は後で返しますよ」というもので「日本に産まれてよかったぁ~!!」と実感できる制度です。

詳しくは弊社ブログ「高額療養費制度が変わります」をご参照下さい。

この一定の金額というのは、所得によっても変わりますがおおよそ月に8万円くらいです。
つまり毎月8万円以上の治療費は国が後から返してくれます。(個室料金などは別。)

保険適用内の治療を受けている分には、それほどお金はかからない。ということです。

北斗晶さんはこれに当てはまります。
有名人なので、個室を使用するなどのコストはかかると思いますが、治療費そのものはそれほどではないと思います。

ガン=怖い。お金がかかる。という間違ったイメージ

ドラマとかマスコミとか、それと生命保険業界のCMの影響でしょうかね。

変な言い方ですが、ガンが持つ独特の悲壮感はドラマや映画のストーリーと相性が良いです。

登場人物がガンと告知されたら、何となく「亡くなるんだろうな。」と思います。

「手術で完治しました!!」というドラマはあまり見たことはありません

ガン=死という刷り込み効果です。

また、保険業界のCMも良く出来てますよね。
恋人がガンで亡くなるストーリーのドラマ。CMに入るとアヒルが喋る。。。。

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まあ、この話は止めておきましょう。私もまだこの業界にいたいので。

と言うことで、大変な病気、怖い病気、というイメージばかりが先行していますが、実際のところ90%はそれほどお金がかからず、そして割と短期間で治ります。

お客様さんご自身も「思っていたよりあっさり退院できた」とおっしゃいます。

北斗晶さんが「予定より3日遅れたけど、10日で無事退院しました」とおっしゃっていたのを聞いて「意外と早いんだ」と思った方も多いでしょう。私のお客様の例を見てもそんなもんです。

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ごく稀に長期の入院が必要になる場合もあります。残りの10%です。
しかし、これも保険適用の治療を続けている限り、それほどお金はかかりません。

本当にお金がかかるのは保険適用外の治療です。
川島なお美さんが選択された免疫療法や、高額なサプリメント、冒頭の「ガンが治る水」などの詐欺など、様々です。

とは言え、現代医学の正攻法である外科手術、抗がん、放射線という治療法を「選択しない」ということは相当な意志が必要です。

再発や転移、末期など、現代医学のアプローチでは手の施しようがない場合、このような治療法に望みを託す方が多いようです。



私のお客様にはドクターが多いですが、これらについて見解を伺うと

「医学的には何の根拠もないが、良く分からない方法で完治する例がある。信じる者は救われるということだと思う。しかし、たった数例の実績が大きく喧伝されている」

とのことでした。

実態がどのようなものなのかは分かりません。
しかしお金があれば選択肢が広がる、これも事実です。

とは言え、このような例はあくまれレアケースです。

ほとんどの方は通常の治療を3割負担+高額療養費制度で乗り切れます。
このような100件に1件あるかないかという例を取り上げて「ガン=お金がかかる」というのはフェアではないと思います。

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ここからは一気に歯切れが悪くなります。

ガン保険は入った方が良いのか?実は私自身も明確な回答を持っていません。
なると分かっていれば入るでしょう。実際にガンになれば役に立つことも明白です。

ちなみに私は入ってません。通常の医療保険に「ガン特約」をちょっと付けているだけです。



そもそもガン保険というのは「ガンになった時」だけが有効な保険です。

通常の医療保険であれは「病気を問わず、入院や手術を行った事実に対しお支払い」するのに対し、ガン保険はガンに限定されます。

比較医療ガン

「そのわりに結構保険料が高くねえか?」(だいたい3000円~5000円くらい)

それが率直な感想なんです。。。。

「保険は大穴狙い。」

「確率は低いけど自分の力ではどうにもならない状況」そんな時のための保険が必要と考えている私には、「ガンって本当に自分の力でどうにもならないのかな?(お金の面で)」と思うんですね。

と言うのも北斗さんの場合で言えば、通常の医療保険から支払われる給付金で十分まかなえます。

私のお客様でガンになった方、その中で私からガン保険に入っていた方はいませんでした。
しかし医療保険の範囲(プラス、ガン特約)で給付金をお支払いして、赤字になったという話は聞いたことがありません。それどころか大幅なプラスだった、とおっしゃる方が多いです。

逆に川島なお美さんのような例、つまり通常の保険範囲の治療ではなく、保険適用外の治療を選択した場合、かかるコストは相当なものです。ガン保険に入っていて100から200万円程度受け取れたとして、ないよりはマシですが、それでも「焼け石に水」です。

帯に短し、タスキに長し。というのがガン保険への印象です。

「じゃあお前はガン保険を販売したことがないのか?」

と言うとそうでもなく「身内がガンで苦しんだ」「近い友人がガンで亡くなった」というような方に販売したことはあります。

苦しんだり、亡くなったこととお金の話を別なのでは?

と思いますが、実際ガンになれば「ガン保険入っていて良かった」となります。
あまり自分の考えを押し付けるのではなく、価値があるとお考えの方には販売します。

なんだかこのあたりが玉虫色なんですよ。営業マンの辛いところです。



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「私のお客様は1名を除いて社会復帰しています。」と書きました。

その1名は現在も闘病中です。数年間治療に専念されています。

当然収入は減ります。かと言ってマンションのローンや生活費、教育費がなくなるわけではありません。

本当に怖いこと。それは治療が長引いて「働けない」つまり収入が減ることです。

これはガンに限りません。脳溢血や脊髄損傷など、様々な原因で働けなくなるリスクがあります。

治療中なら入院しているのだから、保険でお金が受け取れるのでは?

そう思われるかもしれませんが、そうではないのです。

北斗さんの入院10日を例にとっても、現在の医療機関は長期入院はほとんどさせてくれません。

これは「14日の壁」という保険点数に関連した話です。
今回は直接関係ないので詳細はご説明しませんが、簡単に言うと「14日以上入院すると国から病院への報酬が減る」ので、出来るだけ14日以内に退院させるというものです。

これは増え続ける医療費を削減したい国の方針です。
注:但し、必要のない入院を減らすための施策ですので、脳疾患や複雑骨折、そしてガンの治療でも必要があれば当然ながら長期に入院します。

私の経験上、このルールはとても厳密に守られています。
11年間で100件近い給付金をお支払い致しましたが14日以上の入院は1件しかありません。

ガンで長期療養の場合、2ヶ月に一度、1週間程度の入院で抗がん剤を使用することが一般的です。
もちろん医療保険やガン保険のお支払対象になりますが、それでも最大で10万円程度です。
全く足りません。前述のお客様にも、あまり給付金をお支払することが出来ず、本当に自分の力不足を痛感致しました。

このような「長期療養中の収入不足」という問題を解決するために、

・自宅療養も入院とみなして給付金をお支払する医療保険

・就労不能状態の時に毎月一定の金額を受け取れる

という商品が開発されています。ここ5年くらいです。
私としては、ガン保険に入るくらいなら「自分ではどうにもならない就労不能状態」を念頭に保険に入った方が良い。と考えています。

とは言え、このお話をして理解頂ける方はまだまだ少数です。

ガンの間違ったイメージを払拭し、働けないリスクの正しい認識を啓蒙する。
保険業界の課題だと思います。

今後も情報発信して参ります。


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10月 8th, 2015 by