タトゥーと刺青。保険に入れるのはどっち？

「子供が生まれるので、うちの旦那を保険に入れたいのですが相談に乗ってもらえますか？」

「もちろん喜んで。ご主人は本日はいらっしゃらないのですね？」

「はい、今日は仕事で不在ですが、事前に相談したいのは、うちの旦那。若い頃ちょっとヤンチャな集団に属してまして、今は普通の仕事なんですけど」

「そうですか。昔は暴れん坊だったんですね(笑)」

「ええ、それで若気の至りでちょっと背中に絵が書いてあるんですが。。。。保険って入れますよね？」

「絵と申しますと？」

「肩から背中にかけてドラゴンと言うか龍と言うか。。。刺青が」

「りゅ、龍。。。。ちなみに、ヤンチャな集団と言うのは、もしかして。。。。」

「〇〇会です。」

「申し訳ございません！！入れません！！本当にすいません！！(ご主人いなくて良かった。。。。)」

実際にあった話です。



意外と知られていませんが、タトゥーや刺青が入っていると「原則」保険には加入出来ません。

理由は

・反社会的勢力に属している可能性が高い

・刺青を入れた時の針からの感染で肝炎になっている可能性がある

という2つです。

このルールは年々厳しくてなっていて、タトゥーや刺青があると、入れる保険会社は限られます。

数社の保険会社が、反社会的勢力(我々の業界では反社と言います)に過去も現在も属しておらず、肝炎でないのなら、

「申請を通せばなんとかいけるかも」

という感じです。

ではここでクイズです。

1　A4サイズの和風(鯉とか)の柄の刺青が一つ

2　手のひらサイズの洋風の柄(ガイコツとか)が全身に散らばって6ヶ所

どちらが保険に入りやすいと思いますか？



どこかのお風呂場で会ったら全身6ヶ所の方がインパクトありますよね。
うーん、でも和風の柄もA4サイズだと結構大きいから怖いか。。。。まあどっちもどっちですが、保険の加入で言えば洋風柄6箇所の方が入りやすいです。

ポイントは「大きさ」と「柄」です。

大きさは「手のひらより小さいこと」、柄は「和風柄(刺青)ではなく洋風柄(タトゥー)」であること、という基準を設けている会社が多いからです。

「和風の柄は絶対ダメ」ということはないのですが、やはり日本の古来からの刺青、つまり「本職」の方々を連想させるため申請は通りにくくなります。

そのため、ヒアリングは柄や大きさなど具体的なことをお聞きしなくてはいけないので、本当に気を使います。

「ちなみに柄は、どんなものなのでしょうか？可愛い感じだと嬉しいのですが。。。。ポパイとか？ミッキーとか？昔の彼女の名前とか？」

「見慣れれば可愛いく感じるんですけど。。。。」

「阿修羅と炎です。」

「あらー、それはまた随分とご利益がありそうな。。。。ちなみにサイズはどうでしょうか？手のひら阿修羅だと助かるんですがぁ。。。。」

「背中一面です。」

アウト！！(心の中の叫び声)

また、申請が通っても「肝炎にかかっていない」ということを証明するための血液検査の結果や、いつ、どこで入れたのか？(国内、国外)などを報告する必要があります。

海外だとタトゥーなんかよく見かけますけどね。日本は異様にうるさいです。

お客様からも「若い頃は格好良いと思って入れたけど、子供が生まれたら風呂もプールもダメだし、本当に面倒」という声をお聞きします。

あくまで個人の自由だと思いますが、風呂とプールどころか保険にも入れない可能性が高くなります。

彫るならせめて「手のひらサイズ以下の洋柄」にしておかれた方が良いですね。

本日は刺青、タトゥーのお話でした。



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