ママ友協奏曲 パパ友狂想曲


先日、娘の幼稚園で「餅つき大会」があった。

「餅つき」の画像検索結果

子供達は10時に登園するが、パパたちは8時30分に集合し事前に餅をつくらしい。

「トト(父のこと)明日、お餅行ってきて!!」

と、急に前の日に娘に厳命された。

営業という仕事をしているのにも関わらず意外と人見知りな父はこういう場が苦手である。

特に妻も子供もおらず、自分1人だけで参加するというのは恐怖でしかない。

何故か?

まずは、私の叔母のこの名言を聞いていただきたい。

「男の判断基準は自分より上か?下か?しかない。学歴、会社、年収、肩書き。それを聞いて、ああ俺より下だな。俺より上だな。って思うだけ」 by 叔母

結果、叔母の分析では

「男は下らない生き物」

ということになるそうだ。



100%賛同は出来ないが、このようなパパ友が集まるフリーな場では、叔母の言う事も一理ある。

当たり前の話だが、パパたちの事前情報は一切ない。

共通項は「子供を同じ幼稚園に通わせているだけ」であり、職業も年齢も、もちろん年収なんて分かるはずがない。

逆に事前に参加者の名簿が配られ、そこに「職業」「肩書き」「年齢」「年収」などが掲載されていたら、そんな幼稚園はあっという間にツイッターで炎上して閉園の憂き目にあうだろう。

またそんなヒエラルキー丸出しの幼稚園も嫌だ。

しかし、仕事も趣味も何も共通の話題がない人間とフランクに話す。そんな器は父にはない。

そう、恥を忍んで言おう。

父は正体の分からない人間と接するのが苦手だ。と。

こいつは何者だ?スゲー奴なのか?それとも格下か?

そんなことばかり考えてしまうのである。我ながら嫌になる。

そんな自分の性格を知り尽くしているからこそ、このような場に参加することを避けてきた。

「いやー、俺、意外と内気だからぁ~」

とグチグチ言っていたが、結局は娘と妻に「行きなさい!!」ときつく言われ、渋々参加することになってしまった。。。。

「朝」の画像検索結果



そして、翌日。

雨でも降って中止になれ!!と祈っていたが、そんな思いも虚しく晴天。

朝から空は晴れ渡り、絶好の餅つき日和である。

8時30分に幼稚園に到着すると、すでに多くのパパ達が餅つきの準備をしている。

餅をつく臼は3台。そのまわりにパパ達が20人以上群がっている。

それを見て私は凍りついた。

そう。。。。最も恐れていたこと。人数過多である!!

「集団」の画像検索結果

こ、これは仕事の奪い合いになる。。。。

このような知り合いのいない場では仕事さえあれば、余計な口を聞く必要もない。

そんな目論見も虚しく、どう考えても人数が多すぎて仕事にあふれる者が出てくる様子。

しかし、良く見るとそれぞれの臼には「過去何度も餅つきに参加したベテランパパ」が1名ずつ配備されていて、それぞれの臼を仕切っている。

「そうだ!!臼リーダーパパに気に入られれば仕事を貰える!!」

まるで終戦直後の日雇い労働者のように、臼の前に並ぶ父。

「どんな仕事でも良いので仕事を下さい!!で、ないと娘が(と、言うか俺が)。。。。」

そんな悲痛な思いである。

が、そんな思い虚しく、父は仕事にあふれた。。。。

当然だ。並ぶのが遅すぎた。。。。

早い人では8時すぎには臼の前に陣取り、リーダーと人間関係を築いていたのだ。

あとから来て

「仕事をよこせ」

そんなジャイアンのような理屈が通るわけがないのである。つまりは負けたわけだ。

ここから恐怖の手持ち無沙汰が始まる。当然ながら周りとの会話は一切ない。

職にあふれた負け組パパ達が餅つきを遠巻きに眺める。シュール過ぎる絵だ。

活き活きと杵を振り上げるパパ。手際よく餅を返すリーダーパパ。

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ちなみに餅を返す役は危険なためリーダーにしか許されない。普段の生活では「餅を返す」ことに何の憧れもないが今日ばかりは羨望の眼を向けてしまう。

俺もあんな風に輝きたい!!

しかし、今の父は無職。。。。娘よ、すまん。不甲斐ない父を許してくれ。。。。

が、チャンスは意外と早くやってきた。

杵を振り上げていたパパが早々にネを上げたのである。

「いやー、結構きついですね。。。誰か」

代わって下さい、と言い終る前に「私が!!」と半ば杵を奪い取った。

ようやく仕事を得た。

杵を振り上げるのは予想以上にしんどかったが、あの無職の頃(2分前)の惨めさに比べれば何てことはない。

凛とした早朝の寒気の中でかく汗の清々しいことよ。これこそ労働の喜びである。

途中、先ほどまで私と肩を並べ無職生活を送っていたパパが

「そろそろ代わりましょうか?」

と思いつめた面持ちで申し出てくれた。

しかし、私は騙されない。

彼は私の仕事を奪う者に他ならない!!トランプ流に言えば移民だ!!

無職パパの気持ちは痛いほど分かるが、笑顔で

「まだ大丈夫です!!」

と返し、心の中で「すまん」と合掌した。今、この仕事を手放すわけにはいかないのだ。

とは言え、流石に永遠につき続けることは出来ず、程よいところで交代。



その後はある程度ローテーションが固まり、父も先発の一角を担うようになった。

中三日で登板、という感じである。こうしてパパ達のポジション争いは決着したのである。

杵を競った者同士。多くは語らずともお互いを分かり合える。それが男。

「ボクシング」の画像検索結果

と、そうこうしているうちに妻が娘を伴って登園してきた。

あちこちでママ同士のおしゃべりに興じている。

パパ同士に比べ何と自然なことか。

後から、

「随分たくさんの人と話してたけど、全員知り合いなの?」

と聞くと、

「半分くらいは知らない」

とのことで度肝を抜かれた。。。。

「女同士は上も下もない。年齢も仕事も関係ない。 by 叔母」

争うことでしか自分の位置を確認することが出来ない男性たち。

自然体で誰とでもフランクに接することが出来る女性たち。

なるほど。だから政治やビジネス、競争に疲れ切った世界で女性リーダーが増えているのか。。。。

ひねくれ者の父。餅つき大会雑感。

本日のコラムでした。



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12月 12th, 2016 by