ライフネット生命の真実 岩瀬社長にお会いしました


加藤です。

先週のブログ「外資系生命を北斗の拳に例えると」が大爆発して14万PV。
嬉しい反面、今まで一生懸命真面目に書いてきたコンテンツはそれほどアクセスが上がらないのに、こんな記事が大ヒットか。。。。と少々心中複雑です。

さて、そんな中、このブログがご縁となり私にとって感動的な出会いがありました。

先週の土曜日の夜、弊社の役員をお願いしている田口税理士より「ライフネット生命の岩瀬社長が、加藤さんの北斗の記事を褒めてましたよ」と言われ、岩瀬社長のfacebookを見てみると

「センスがよくて感動しました」

とコメント。

「ま、マジか?。。。。」

ここで少し岩瀬さんについて触れておきますと、ライフネット生命の創業者 兼 社長という凄い人です。

ライフネット生命は元日本生命で社長候補と言われた出口さん。
東京大学法学部卒、ハーバードビジネススクール(通称HBS)でベイカー・スカラーというトップ5%のみに与えられる優秀賞を受賞した岩瀬さん。(日本人としては4人目)
このお二人で創業した会社です。

独立系としては戦後初、74年ぶりの生命保険会社の設立、しかもネット生保とあって相当話題になりました。

まあ、このへんの事情はご存知の方も多いでしょう。

ちなみに岩瀬さんは多くの本を執筆されていて、私も

生命保険のカラクリ

132億円集めたビジネスプラン

という2冊を読みました。

この方です ↓

iwse

ほほー
流石、言うことが違いますなー

と、いうわけで生保業界だけでなくビジネス界でも超がつくほどの有名人です。

その方が私の書いたブログを褒めて頂いたので、これはしっかりお礼をしなくてはいけない。と思い土曜日の深夜、facebookのメッセンジャーで

「ありがとうございます。お陰様でアクセスが増えました。これを励みに今後も頑張ります。」

とドキドキしながら送信。

まあ、こんなメッセンジャーなんて多分見てないだろうけど、何事も気持ちと行動が大事だからね。と無視された時に傷つかないように自分に言い聞かせる。
「俺、保険屋、無視、慣れてる。」インディアン風に唱え、その日は就寝。



しかし、翌朝起きてiPhoneを見ると

「おはようございます。ブログ面白かったです。よかったらオフィス見学も兼ねていらっしゃいませんか?」

「ま、マジか!!。。。。岩瀬すげーな!!」

興奮のあまり呼び捨て。

私:ありがとうございます。是非伺わせて下さい。

岩瀬社長:では来週の水曜日の何時、木曜日の何時、金曜日の何時、どこが良いですか?

来週って。。。ライフネット社長、意外と暇なのね。
いやいやビジネスエリートは何ごとも早いんだ。と思い直し、水曜日に伺うことに。

本やニュースでしか知らない人。
そして同じ業界にありながら、外資系生保でベタベタの対面営業の世界で育ってきた私とネット生保の創業者。
しかも「社会を変えることは最高にクールだ」とか言えちゃう人。

うーん、困った。何話そう。。。。

まずは情報収集。彼を知り己を知れば百戦あやうからず。私の尊敬する孫子先輩も申してております。

よし本を読みなそう!!と思ったものの、先月、本棚を断捨離したばかり。
焦って探すも「。。。。あかん。ブックオフに売ってもうた。。。。」

仕方ない。買いなおそう。ということでキンドルで購入。
2冊の本を2回買うという不合理。

本を読み、色々と分かりました。

開成高校、東大、BCG(ボストンコンサルティンググループ)、ハーバードビジネススクール、トップ5%のみに与えられるスカラー受賞、ライフネット生命創業。39歳。
世界経済フォーラム(ダボス会議) 2010年ヤンググローバルリーダーズ選出

成城高校、日大、IIJ(インターネットイニシアティブ)、プルデンシャル、保険セールスのトップ10%のみが加入できるMDRT入会、みかづき保険ナビ創業。39歳。
文京区ゴルフ協会 理事、マンション管理組合理事長

なるほど。事情を知らない外国人が見れば俺とほぼ同じ経歴だな。
ここまでは良い勝負。。。。。

って、スゲーな!!岩瀬!!(また呼び捨て)
経歴すごすぎだろ!?しかも同じ歳って、俺とタメかよ!!
なんだよ!?ヤンググローバルリーダーズって?アベンジャーズか!?

ヤバイ。。。ビビッてきた。。。

しかし冷静に考えればOさん(お客様)も東大法学部だろ?
Tさん(友人)もハーバードビジネススクール出てるだろ?
Oさんはゴルフばっかりやってるし、Tさんも食べログ熟読して寿司ばっかり食ってるし、そう考えると大したことねーな。と自分に言い聞かせる。
(Oさん、Tさんごめんなさい!!)



ちなみに少々話が変わりますが、生命保険のカラクリは、昔読んだ時よりも今の方が勉強になりました。

6年前に拝読した際は「はいはい、生保業界は無駄なコストが多いのね。ライフネットさん凄いよ。凄い。」と斜に構えてましたが、自分が代理店を経営する立場になると、各社の保険料と手数料の差を目の当たりにします。

この本にはその差を生む保険会社の経営、営業方針、運用など「なんとなく体感的には分かってたけど」ということが具体的な数値として示されていて、長らく「分かったフリ」をしていたことが完全に補完された感じです。

ただ。。。これ、一般の人にはあんまり読んで欲しくないですね。
真実つき過ぎだろ。というかぶっちゃけ過ぎだろ。って感じです。

生命保険というのは「マフィアの孤児院」のようなところがあって、つまりマフィアが慈善事業でやっている孤児院は運営資金はグレーだけど、実際にその孤児院で助かっている人も沢山いる。

保険業界も入り口の集金はグレーの部分があるけど(それが良いと言ってるわけではありません。これは業界全体が改めるべきです)出口の保険金支払いでは助かっている人が大勢いる。

プラスもマイナスもあって、清濁あわせ飲むのが保険業界なので「あんまり派手にスポットライト当てないでよ」という気がしなくもない。というのが正直なところです。

さて、本を熟読するも岩瀬さんの凄さばかりが頭に残ってしまい膝が震えるだけ。
こういう時に頼りになるのは仲間。スタッフと相談です。

加藤:いやー岩瀬さんと会っても何の話すれば良いのかね?

佐々木(スタッフ):うーん。あっ、うちで書いたsiriが保険を売る日、みたいな記事書あったじゃないですか?あれなんかネット生保と相性良さそうだからいいんじゃないですか?

加藤:おおナイスだ!!佐々木。なんか近未来を読みきってる感じがして良いぞ。それは言ってみよう。

田口先生(税理士、ご自身で会計事務所を経営。弊社の取締役もお願いしてます。)
:いやいや、そんな考え過ぎなくても大丈夫ですよ。僕も仕事で2.3回お会いしてますが岩瀬さん人格者ですから。

加藤:はっ?何?先生、知っってるんですか?岩瀬社長のこと?

田口:はい。知ってるというほどではないですが、面識はありますよ。

加藤:田口スゲーな!!つーか早く言えよ!!(心の声)

田口:岩瀬さんは超頭良いですよ。「1を言えば10を知る」っていうのはあの人のためにある言葉ですね。しかし、あんな下らないブログに「感動した」って、やっぱり天才は頭の構造がどっかおかしいんですねー

「下らないブログ」「頭の構造がおかしい」あっさり味で二人ともディスられた。。。
これは岩瀬社長にチクッてやろう。



と、言うことで色々考え過ぎてあっという間に水曜日。ライフネット生命にお邪魔してきました。

ドキドキしてオフィス受付で「岩瀬社長とお約束頂いております。」と告げる。

打ち合わせのために受付で待つ他のお客さん達の視線が痛い。

「何?あの人、岩瀬社長の知り合い?何者?(と思ってるはず)」

「フッフッフ。私は岩瀬社長から呼ばれて来てるんだよ。君達とは違うのだよ(心の声)」

と妄想していると清楚な女性が現れ、社長室に案内してくれました。

ちなみに、ライフネット生命のオフィス。
なんとなく「超高層オフィスビルの何フロアかに入っていて、ITベンチャーチックなおしゃれな内装」という印象を持っていました。

「きっとビリヤード台とかあるんだろうなー、ダーツとか」

もし岩瀬さんが鼻につくような男なら、

「社長、ご本では生保業界の無駄を随分と指摘されてましたが、オフィスは随分豪華ですね?このビリヤード台も。。。つまりはお客様の保険料なのでは?」

と一発かましてやろうかと思ってました。

しかし。。。
麹町の本社オフィスは場所こそ良いですが。。。「超普通」
内装も。。。。「超普通」

と言うかビルも内装も少々くたびれている様子。
職業柄、色々な会社を訪問しますので、オフィスの雰囲気で何となくその会社のコスト感というのは分かります。

「この会社は。。。渋い。コストには相当厳しい。。。」

やはり、生保業界の無駄を痛烈に批判するだけあって堅実な印象でした。
上場してんだから、もうちょっと良いとこ借りろよ。とも思わないでもないですが、全てがお客様の保険料。これがあるべき姿だと関心致しました。

そんなことを思いながら、社長室に到着。

とそこに岩瀬社長、登場!!

おお!!出たぁ~!!生岩瀬!!

IMG_6499

あれ?
意外と普通。

オーラは。。。。ない。

前職でオラオラセールスマン達の強烈なオーラに日々さらされてきた私からすると「いたって普通の人」
多分、立ち食いそば屋で横にいても気付かない。

しかし、

「いやー、ブログ面白かったですよ。」
「前職はどちらなんですか?」
「どういうお仕事されてるんですか?」
「加藤さんは将来何がしたんですか?」

普通の人かと思いきや、高速回転で質問攻め。
しかも田口先生から「超頭良い」と聞いていたので、あまり間の抜けた回答をすると「バカ」だと思われる。

ここは一発かますしかない。そうだあれだ。

「僕は将来はsiriがナンバーワンセールスになってる時代が来るんじゃないか?そう思ってます。個人情報を一番持っているのはスマホですから。そうなれば普通の保険は対面では入らない。ネット生保しか売れない。その時代に備えるために、保険だけじゃなく、より高度なコンサルティングをやりたいと思ってます。」

決まった。完全に決まった。どうだ?岩瀬

「なるほど。そんな時代が来るかもしれないですねー(あっさり)、ところで外資系生保は皆ピンストライプのスーツを着てるってこの間のブログに書いてありましたが、今日は紺なんですね?加藤さん。」

滑った。。。完全に滑った。。。
しかも、ピンストライプのスーツを着てくれば良かった。。。。

俺の完敗だ。

とは言え、その後も保険のセールス方法、今、何が売れているのか?うちのビジネスの企画について色々と意見交換。社内もご案内いただきました。
驚いたのは社員が100人しかいないこと。

もちろん営業部隊がいないので既存の保険会社とは異なりますが、それでも生命保険は契約事務と管理サポートが相当複雑です。
加入や支払の査定など、システム化していてもそれなりの人員が必要なので「100人でまわしている」というのは素直に驚きました。

そして岩瀬社長のお話。今後のライフネット生命の方針や、生保業界の現在の問題点など、とても勉強になりました。

また有名人でありながら非常にフランクで、相手に無用な緊張感を持たせない、そんな雰囲気を作るのがうまいという印象でした。
しかし一つ一つの質問、回答に余計な贅肉がなく「相当頭良いな」というのは短い面談でもひしひしと感じます。

ほんの少しのやり取りでこちらの人間性や思考を見透かされる。
レントゲンを受けてるようなもんですね。
長い間受け続けると死にます。

意図せぬところでブログが拡散し、翌週にはライフネット岩瀬社長に会う。
得がたい体験をしました。

ツーショットで写真撮影。ミーハーな私
IMG_6500

と、ここで終わるかと思いきや。
最後に岩瀬社長にエレベーターまで見送り頂いたのですが。。。。

なんとそこには、出口会長!!(他のお客様を見送りに)
テレビCMの印象よりデカイ!!

「会長、こちら元プルデンシャルの方で、凄い面白いブログ書くんですよ。名刺ありますか?」

「そうですか。それは是非拝見させて下さい。出口でございます。」

と名刺を出す出口会長。
緊張と恐縮で震えながら名刺交換する私。

しかし会長。。。ムチャクチャ腰が低い!!(なんか失礼な言い方ですが、これ以外表現のしようがない)
私のようなどこの馬の骨かも分からない若造にも言葉遣いの丁寧さと全身から染み出る優しさが半端じゃありません。

しかし。。。社の出口に出口(会長)って。。。

あの会長と、あの社長。
ライフネット生命はやっぱり凄い会社でした。

ライフネット生命のHPはコチラ

ちなみに私も就業不能保険に入ってます。

*関係者の皆様。色々失礼な表現がございまして申し訳ございません。



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9月 3rd, 2015 by