子供の習い事の数とお母さんのネットショッピングとお父さんの年収


えー、我がムスメは少々オツムが弱いのか、3歳児の知能レベルは所詮そんなものなのか分かりませんが、数字の「4」を理解しません。

数を数えさせれば「1,2,3,5」となり、常に4は不在。

仕方がないのでオヤツを食べる前に「1,2,3,4,5」と10回唱えさせておりますが、彼女にとってそれは一日で最高にテンションのあがる「祭の前の呪文」のようなもので、驚くべき速度で「1,2,3,4,5」を繰り返すと、すぐに最高の笑顔でオヤツに手をつけているわけです。

オヤツを食べ終え、一呼吸置く。

期待しながら「数字は?」と問えば、相変わらず「1,2,3,5」となるわけで、失われた4を探す父と子のあてのない旅は日々続くのです。



多少でも数学の知識がある方はお気づきかもしれませんが1,2,3,5。これは素数です。

4は自然数の羅列の中で始めて顔を出す「素数以外の実数」

ある日そのことに気付いた父は(一応、理系学部出身)

「実はうちのムスメは本能的に素数を好む数学的な天才なのではないか?」

「末はホーキンスかアインシュタインか!?」

 

と喜ぶものの、次の瞬間には

「いやいや、たとえそうだとしても、言い換えれば偶数全滅ってことだろ?それはマズイ」

と考え直し、やはりムスメの人生には4の協力が必要だ。。。。と決意を新たにするのです。



さて、どうでも良い前置きが長くなりましたが、この小話には「初期教育とは何か?」という示唆が含まれています。

3歳児が4を理解しないとしても、それが

「単純に数字に弱い」のか「大天才なのか?」

これは分かりません。

完全に親バカですが、後者である可能性は0%ではないのです。

将来ムスメがノーベル賞をとるかもしれない。

まあ、親としてインタビューにこたえないわけにはいかないでしょう。

「あの子は小さい頃から素数が好きでねぇ。数を数えると全て素数になってしまうんですよ」

完全に白髪になった老人の私がそう答えれば、記者も

「それは凄いですね。。。。」

と呻るしかない。そんな馬鹿げた妄想が現実になることも0%ではないということです。

子供の可能性は無限。

使い古された言葉ですが、3歳のムスメを見るに「初期教育とは可能性の発見」という側面があるように感じます。

多くの親は我が子の才能を信じます。

それが「足が速い」とか「抜群に音感が良い」という分かりやすい才能でも、うちのムスメのような「天才的な数学脳」という隠れた才能であっても、子供の芽を必死に探します。

具体的にはスポーツやダンス、公文式やピアノ、バレエなど、いわゆる「お稽古ごと」に通わせ、

「どの分野に適正があるのか?」

ということを親ならではの「相当な贔屓目」という偏った眼で見ているのです。

そして時間の経過とともに

「うーん、どこの分野にもさして秀でたところはないな。。。。」

と諦め、最後には「まあ、俺達の子だからな」と苦笑いと共に家庭での教育は幕を閉じる。

中学くらいになれば

「せめて勉強くらいしなさい!!」

と自分の子供の頃を棚に上げるどころか天井裏までぶん投げて叱る。それが大多数の家庭の実情かもしれません。



しかし中には才能が早期に発見されて、その分野で驚異的な成長をする子供もいます。

アイススケートの真央ちゃん、テニスの錦織選手、囲碁史上初7冠の井山棋士。

たまたま幼少の頃に自分の才能に出会うことが出来た幸運な人たちです(もちろん血のにじむ努力があることは理解した上で)

そして親が惜しみない時間的、経済的援助を行ったこともまた事実です。

私は保険屋、そしてファイナンシャルプランナーとして恐らく1000世帯を超える家にお邪魔しました。

その感覚でお話をすれば、習い事などの「子供の才能を発見するためのコスト」は当然ながらその家の経済力に大きく左右します。

子供にかけるお金はその家の年間所得のバロメーターの一つなのです。

お子さんの習い事の数とお父さんのお小遣い、お母さんのネットショッピングの量はほぼ比例します。

最近「親の所得が学歴に影響する」という類の記事を目にすることが多いですが、これはかなり小さい頃から蓄積されたものが、たまたま大学という最終学歴に出るだけです。

スタートは幼少の頃の初期教育から始まっている、というのが私の率直な感想です。

お金がある家の子は多くの可能性に「お試し」することが出来ているのです。



ただし、沢山お稽古ごとをしている家は凄い、良い大学に行くことが素晴らしい、と言っているわけではありません。

大事なことは、

「本当は才能があるのに経済的な理由でチャンスに恵まれない子」

もいることです。

残酷な話ですが、相当数いると思います。

将来の日本。というテーマで著名人がディスカッションをすれば常に「人材育成」ということが言われます。

「最もコストパフォーマンスが高い」と言われている5歳までの初期教育を「親の経済力次第」家庭任せにせずに、国がもっと関与するべきではないか?

保育園、幼稚園を義務教育化し、全ての子供に色々なことをやらせてみる。

才能のある子供は行政が面倒を見る。

今後のこの国のことを考えれば、待機児童問題と合わせてすぐにでもやらないといけないことです。

皆さんはどうお考えでしょうか?

と、本日は珍しく硬派のブログ。

まあ、とは言え全国の子供を集めても、我がムスメの数学的才能を超える子はそんないないでしょうけどね。

なんせ素数ラバーズですから。

でも最近は5の次の6は言えますけどね。で、6は3の倍数だから素数じゃないけど。何か?

と言うかそもそも1も素数じゃないし。。。

都合の悪いところは親には見えないもの。

それも初期教育のある側面ということです。



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6月 12th, 2016 by