少子高齢化をサッカーのフォーメーションで説明すると分かりやすい


サッカーワールドカップの予選が盛り上がってます。

サッカーでは「フォーメーション」という言葉をよく聞きますが、3-4-3、3-5-2など、各ポジションのプレイヤーをどのように配置するか?その戦略が試合の結果を左右するようです。

本日は少子高齢化が進む我がチームジャパンの各世代の人口分布をサッカーのフォーメーションにたとえてみます。

・20歳以上の全人口を1つのチームに置き換える

・19歳以下は次代を背負うアンダー19とする

・20代、30代を「FW」、40代、50代を「MF」、60代以上を「DF&GK」とする。

・FWはカズ、MFはラモス、DFは柱谷、GKは松永、という黄金メンバーを起用する



1960年

総人口は9342万人、20代、30代は3008万人。さらにアンダー19枠にはそれを上回る3737万人の若い選手が控え、きたるべきデビューを待っています。

40代984万人、50代784万人、60代以上が828万人。

これをサッカーのフォーメーションにと例えると

1960-1

こんな感じです。

更にアンダー19に7名の選手が控えてます。

1-3-6という「超攻撃的フォーメーション」で、ジャパニーズビジネスマンが海外を舞台に暴れまわっていたように、メンバーの半分以上を占める6人のカズが相手エリアをところ狭しと動き回っている状況です。

更にラモスが3人もいるので、相当強そうです。

ディフェンスは全て柱谷と松永の2人に任せ、とにかく皆で攻めまくります。

10点取られても11点取れば良い。そういう思想です。

1960-2

1970年代、1980年代と年代が進むとFW減、MF増の傾向が出てきますが、フォーメーションに大きな違いはありません。



1990年

大きな転機rとなるのは1990年代です。

1990年の総人口は1億2361万人。点取り屋である20代、30代は3376万人。アンダー19のユース枠は3258万人。

40代1973万人、50代1585万人、60代以上が2169万人。と中間層が激増します。

フォーメーションはこんな感じ。

1990-1

カズが2人減りましたが、それでもまだ4人。ラモスと柱谷は1人ずつ増えました。

1990-2

2-4-4というフォーメーションで、1960年ほどではないですが、それでもまだまだ攻撃的なフォーメーションです。

スピードのあるFWと経験豊富な中盤を多く抱え、日本はバブルリーグに突入します。



2020年

東京オリンピックが開催される近未来2020年の日本。

総人口は1億2410万人。FWを務める20代、30代は2608万人と激減します。

その代わり中盤を固める40代、50代は3441万人、守備を固める60代以上は4346万人と中盤から後ろの選手層が厚くなります。

それではフォーメーションを見てみましょう。

2020-1

カズもラモスも3人になっちゃいましたが、柱谷が4人に倍増です。

もの凄く安心感があります。

フォーメーションはこんな感じで、4-3-3という実際にある形になりました。

 

2020-2

少子高齢化と言えども、まだFWであるカズを3人抱え、攻守のバランスが取れた良いチームのような気もします。

しかし、アンダー19の選手が2名しかいません。(20歳以上の人口1億396万人に対し、2015万人)

今いる選手でなんとかするしかない。という印象です。



2050年

日本の総人口は1億人を割り込み9317万人。ちょうど90年前の1960年と同じ水準です。

しかし世代別の人口比は随分と事情が異なります。

19歳以下  1027万人

20代+30代 1498万人

40代+50代 2291万人

60歳以上  4501万人

チームジャパンのフォーメーションはこんな感じ。

2050-1

カズがどんどん減っていきますね。。。。いよいよ2人になっちゃいました。

ラモスは意外と減りません。3人います。

柱谷は90年前は1人だったのに、2050年には5人になりました。

 

2050-2

5-3-2という4バックすら超えた世界にも類を見ない「セコム型フォーメーション」

FWが6人いた1960年とは真逆のチーム構成になってしまいました。

でかい柱谷が5人も並んでいたら点を取られる気がしませんが、同時に点を取れる気もしません。

負けないが、決して勝てない。

そんなチームです。

そして最大の問題は。。。。次世代を担うアンダー19が1名しかいないことです。

チームとしては危機的な状況です。

カズどころかラモスも柱谷も引退させてもらえません。90年間ずっとゴールを守ってきた守護神松永にも、まだまだ働いてもらうしかないのです。。。。。

 

1960年から2050年まで。30年ごとに「世代分布」をサッカーのポジションに例えてみました。

こうして見ると少子高齢化は本当に深刻。

2050年。私は75歳になってます。

ヨボヨボのDFですが、チームのためにオーバーラップして点を取れるスーパー老人になれるよう頑張るしかないですね。。。。。

本日のコラムでした。

 

注:過去の人口のデータは総務省 国勢調査、未来の予測は国立社会保障・人口問題研究所のHPより抜粋しました。



弊社のyahoo!!ニュース配信記事

yahoo-1

「夫婦控除」は専業主婦にとっての冬なのか?税額控除5万円程度なら実質増税。。。。

長谷川アナが訴えた医療のコスパは無視できない現実

プロはこう見る 個人型DC 運用3パターン

 

自社ブログ 特選記事

外資系生保 ドナルド・トランプに憧れて。。。。

高キャリア独身女性が結婚出来ない4つの理由(恐)

相続税と贈与税はどちらがお得?

外資系生保を北斗の拳に例えると

逓増定期保険を使った相続税対策



 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします


11月 21st, 2016 by