投資をするなら国内?海外?まず知っておきたい「過去の成績」


長引くマイナス金利の影響で、従来のような

「元本保証型」

の商品は消えつつあり、日本人も本格的に「投資」について考えないといけない時代になってきました。

投資と言うとまず株。そして手軽に始められる投資信託や個人型DCなど、選択肢は多いですが、その中でも日本株、海外株、REITなど細分化されていて

どの分野に投資をすれば良いのか?

ということが一番の悩みでしょう。

当然、未来を予測することは出来ませんから、投資の結果がどうなるのかは分かりません。

しかし、「今まではどうだったのか?」ということは過去の成績を見れば一目瞭然で、ある種の参考にはなると思います。



そこで、今回、国内のある大手投資信託の過去27年間の運用成績を比較してみました。

表が小さいので、わかりづらいかもしれませんが、(クリックすると大きくなります)このファンドでは

・国内株式

・外国株式(アメリカ中心)

・新興国株式

・外国債券(アメリカ国債中心)

・バランス型Ⅰ(株式60%)

・バランス型Ⅱ(株式40%)

・海外REIT

の7本を運用しています。

それらを1990年から3年ごとに区切り、運用成績を順位付けしています。

なお、1990年当時には設定されていないファンド(REIT、外国株式、外国債権など)もあるため、それらについては

現時点でのファンドの資産内訳を1990年から運用していたら

という仮定に基づいてシミュレーションしています。



その結果が下記になります。

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1位は海外REIT「+78.2%」という結果になっています。

「たられば」ですが、1990年から海外REITに投資していれば、27年間で資産は約1.8倍になった計算です。

不動産という現物資産の強み、そして世界的な人口増を背景とした価格の急騰が影響しているものと思われます。

そして、2位は僅差で外国株式「+75.5%」

アメリカを中心とした先進諸国の底堅さが分かります。

3位は新興国「+71.5%」

新興国は2010年ごろまでは調子が良かったのですが、近年ではブラジルの経済危機に代表されるような「失速」により、運用成績を大きく下げています。

4位は外国債券「+49.3%」

これはアメリカをはじめとした海外先進国の国債の利率の高さが要因ですが、リーマンショック後はどこの国も低金利政策を取ったため冴えません。

5位、6位はバランス型です。

とは言え、このような様々な資産をミックスしたバランス型商品はファンドによって資産内容もまちまちで、あまり参考にはならないかもしれません。

変に資産を混ぜないで、海外株式一本に絞っておいた方が良かった。とも言えます。

一番驚いたのは最下位の国内株式「-2.9%」

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1991年にバブルが崩壊したとは言え、27年経ってもその頃の損失をカバーできておらず、昨今の株高を考慮しても未だマイナスという結果でした。

6位のバランス型Ⅱの45.7%と比較して、ダントツの「ビリ」で、全ての中で唯一のマイナスです。

「失われた20年」と言われますが、まさにその通りで、過去の成績だけを見れば日本株式での運用は難しい、という結論になります。

とは言え、冒頭でも申し上げた通り、これらは「過去の話」

今後どうなるかは何とも言えませんが、投資信託や個人型DCで投資先に迷っていらっしゃる方は一つの参考にしていただければ幸いです。

 

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7月 1st, 2017 by