社長の保険


みかづきナビです。

本日は社長の保険です。

社長と言ってもお一人でご商売されている方から何千人も従業員を抱えていらっしゃる方まで、人それぞれですが、保険ということに関してはわりと共通している部分があります。

あくまで傾向ではありますが、いくつかポイントを挙げてみます。

・高収入であるが、不安定&高支出である。

総じて経営者は高額な収入を得ている場合が多いですが、まず「10年後も約束されている」ような安定したものではありません。「3年後も分からない」とおっしゃる方が多いかと思います。極端な例ですが、会社の業績が悪くなれば大袈裟ではなく0円になることもあり得ます。

また、経営者としてのお付き合いや、生活レベルが高いことなど、お金が出ていく場面も多く「お金が貯まらない(貯まりにくい)」ということもあるかと思います。

・退職金がない

特に中堅企業では「経営者=会社」という企業が多く、ご自身が生きてる限りは何かしらの形で会社に関与しているだろう、と考えていらっしゃる方が多いようです。

そのため、ご自身の退職金には意外と無頓着で、何の対策をしていない場合が目立ちます。

・大きい保障が必要のはずだが対策が万全ではない

経営者の場合、保険の範囲がご家族だけでなく会社も対象になります。

そのため、万が一の時は「社長のご家族の生活費」+「法人としての対策費」の2つが必要になり、保障は大型になりやすい、という傾向があります。

ご家族のためには毎月の生活費とお子様の教育費、法人のためには借入金返済の目処、当座の運転資金、売上減対策などがあります。

「どのくらいの保障が必要か?」という部分は人それぞれなので、しっかりと検討された方が良いでしょう。



これらのポイントをまとめますと、あくまで傾向ではあるものの

お金が貯まって、大型の保障(1億円~5億円)

という保険が好まれます。

では、具体的にどのような商品が良いのか?と言うと、まずは

・個人で加入するもの

・法人で加入するもの

に分けて考えた方が良いでしょう。

それぞれのメリット・デメリットを解説します。

・個人で加入

メリット

個人で決断して法人と一切関係なく加入できる(万が一倒産しても法人とは無関係に家族に残せる)

デメリット

保険料を個人で負担しないといけない

・法人で加入

メリット

一定の条件を満たせば、保険料の半分から全額を会社で損金で処理できる

デメリット

あくまで法人の資産であり、個人の事情のために利用することは出来ない。

このように比較すると、ポイントは「法人で契約すると保険料が損金扱いになる」というところです。



また、話が少々複雑になりますが、法人で契約する保険は「損金で処理できる」のに「お金が貯まる」という商品が大多数です。多くの経営者が話だけは聞いたことがあると思います。

そうなってくるとほとんどの契約を法人で行った方が良いような印象を受けますが、実際はそうでもありません。

まず入院した時の医療保険。これは法人で契約するメリットはありません。入院した時に受け取れるお金が法人(契約者)に入り、それを経営者に渡す時に税金がかかってしまうからです。処理が面倒なわりに税金もかかりますから、あまりおすすめ致しません。

それと、ご家族を守るための必要最低限の死亡保障。これは個人で入っておいた方が良いでしょう。法人で加入すると、保険料は損金で処理出来ますが、亡くなった時の保険金は法人に入ります。意思決定者である経営者が既にいないわけですから、ご家族が「確実」受け取れるかはわかりません。注:但し、奥様が副社長など、実質的に家族経営である場合は除きます。

では法人で加入するべき保険とはどのようなものでしょうか?

まず大切なことは、万が一の時に会社の借金を返済出来て、当座の運転資金をまかなえる、ものであるということです。

そして更に「それらの保険料がムダにならず、経営者の退職金の原資になる」となお良いでしょう。

商品としては長期定期保険(各社から販売されていて98歳から100歳までの保険です。大型の保障と退職金積立を両立する商品です。)や、逓増定期保険などが好まれます。

これらの商品が「保険料の半分が損金になる」もの、「全額が損金になるもの」など、多岐に渡っています。

整理しますと

・個人で加入 医療保険と必要最低限の家族の生活を守れる死亡保障

・法人で加入 法人を守るための死亡保障と退職金対策

となります。

あくまで教科書的な話ですが、ポイントとして抑えておいて下さい。



このように経営者の保険に関しては、考える項目が多く、かつ複雑です。

また担当の税理士先生や弁護士先生などのご意見も伺う必要があり、これらの専門家と調整を行える保険のプロと相談することが望ましいかと思います。特に税理士先生とのやり取りは保険の販売員の中でも得意な人と不得意な人がいますのでご注意下さい。

みかづきナビでは、経営者の個人・法人保障に特化したプランナーが担当致します。また自社でも提携税理士、提携弁護士を抱えておりますので、どのようなことでもご相談頂ければ幸いです。必ずお力になります。

宜しければご相談をお待ちしております。

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4月 12th, 2014 by