資産家に立ちはだかる2人の松井秀喜 背番号55


俗に資産家は「1億円以上の資産を持っている人」と定義されることが多いです。

さて、それでは問題。

1億円以上の資産を持っている人。日本には何人いると思いますか?

a149a63382174802f1964b955a2f9b17_s

正解は245万人です。

日本の人口は約1億2,700万人に対し245万人。1.92%が1億円オーバーの資産を持っていることになります。

ざっと50人に1人程度は「資産家」となりますから、クラス(40名)に1人とまではいきませんが、学年には数人いるという感じでしょう。

仕事柄、私は人のお財布を覗いてばかりいますが、1億円以上の資産を持っている方は「意外と多い」というのが実感です。



その中には会社経営者や医師、弁護士などもいますが、やはり大多数を占めるのは「代々のお金持ち」で、ほとんどが土地持ちです。

907245ce883971393b5851e3dbace6f3_s

ちなみに、このような方々の多くが「自分はお金持ち」だとは思っていません。

理由の一つは資産の大部分が土地であり、現金ではないことから実感がない、というものですが、それ以上に重要なのは

「減らさずに次代に引継がないといけない」

という使命感です。

そのため、自分のものであっても自分のものではない、という感覚があり、結果として「自分は金持ちなんかじゃない」という思考になるのでしょう。

生活も極めて質素な方が多いです。

そんな気持ちを、ある資産家の方は

「大量の卵を抱えながら蛇やカエルや鷹がいる中を何年も過ごすようなプレッシャー」

と表現していました。

落としても終わり、食べられても終わり、ということなのでしょう。



そんな資産家に立ちはだかるのは、ご存知、相続税です。

相続税の最高税率は55%

この相続税の対策として、最もポピュラーなのが「贈与」

生前に相続税の対象となる資産を減らすために子や孫に贈与するわけです。

しかし、こちらも最高税率は55%

相続も贈与も高額になれば半分以上が税金で持っていかれます。

私はこれを、2人の松井秀喜(背番号55)と呼んでいます。

matui3

まさに前にも後にも松井がバットを構えていて、逃げ場なし。恐すぎます。。。。

そんな松井55%の威力を例を挙げてご説明しましょう。

10億円の資産。祖父から父。父から子と2回の相続が発生。こんな場合です。

(話を簡略化するために各種控除や軽減措置は無視してます)

祖父から父 10億円 → 5.2億円 税率 

父から子  5.2億円 → 3億円 税率

となります。

つまり、10億円の資産も孫の頃には3割まで減ってしまうのです。

これを防ぐために贈与を行い「資産の目減り」を狙っても、贈与額4,500万円を超えれば、そこにも松井55%が待っています。

また、祖父、父、子の中に1人でも放蕩者がいて、ギャンブルや酒や女や、その他諸々の誘惑に負けて散財してしまえば、そこで終わり。

まさしく「落としても(使っても)、食べられても(税金)終わり」ということでしょう。

ちなみに余談ですが、1億円以上の資産家。アメリカには435万人いますが、人口比で見ると1.4%となります。(435万人/3億1,000万人)

お金持ちが多い印象の中国でも89万人。人口比では0.06%(89万人/13億人)に過ぎません。

実は日本は「資産1億円以上の比率」が世界で最も高い国です。

色々な節税対策を行い、土地はマンション経営などで活用。資産を目減りさせずに次世代に引継ぐために日々頑張る。

一般人からすれば恵まれているお金持ちも、「あったらあったで大変」ということでしょう。

まあ、それでも羨ましいですけどね(笑)



弊社のyahoo!!ニュース配信記事

yahoo-1

 

日本にドクターキリコは必要か?橋田寿賀子さんの安楽死発言

「夫婦控除」は専業主婦にとっての冬なのか?税額控除5万円程度なら実質増税。。。。

長谷川アナが訴えた医療のコスパは無視できない現実

プロはこう見る 個人型DC 運用3パターン

 

自社ブログ 特選記事

外資系生保 ドナルド・トランプに憧れて。。。。

高キャリア独身女性が結婚出来ない4つの理由(恐)

相続税と贈与税はどちらがお得?

外資系生保を北斗の拳に例えると

逓増定期保険を使った相続税対策



 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします


12月 10th, 2016 by