金を貸すならあげたと思え。父の教え


うちの父は事業をやってまして、その昔はブイブイ言わせておりました。

お金のあるところには、良い人も悪い人も寄ってくるもの。

「社長!!確実に儲かる話があるんです!!」

怪しい話を怪しい輩が持ってきます。そして山っ気の強い父は金を出すわけです。

案の定お金は戻ってきません。

そんな時、父は

「いいか?男が金を貸したらあげたと思え。フッ」

こう言うわけです。

本当はリターンを期待して貸しているのは子供の目から見ても明らかですが、悔し紛れなのか、片意地張っているのか、一応我が子の前では格好つけているわけです。

そしてお金を返さない人は基本的に逃げます。逃げまわります。

現代のように携帯もメールもありませんから、逃げやすいと言えば逃げやすい時代でした。

しかし、ある時、借金を踏み倒した人から何故か父に電話がかかってきたのです。上手いことを言って更にお金を引き出させようとしたのかもしれません。

母が「〇〇さんからよ」と告げると、「何!!早く代われ!!」と父が受話器をひったくるなり、

「オイ!!コラ!!金はどうなったんだ!!!!!!!!!!」

と、家中に響き渡る大声で怒鳴っているではないですか。

あまりの剣幕に家族に緊張感が走る。

と同時に

「貸したお金はあげたのでは?。。。。」

受話器に向かって怒り狂う父の背中に「世の中の本音と建前」を見た私はその日ちょっとだけ大人になった気がします。



さて、月日は流れ。私の番。

歳を取れば「金貸してくれ」的な話はちょくちょくあります。

大きな金額ではありませんが、友人や後輩から頼まれ何度が用立てしましたが、今まで1円も戻ってきてません。

でもそれで良いんです。だってあげたんだから

良いんです。良いんです。ウンウン。オヤジの教えを守ってるなぁ~

きっとオヤジも

「お前も立派な男になったな」

と喜んでいるでしょう。(まだ生きてますけどね。)

などと、強引に自分を納得させる私。

しかし、先日スマホでfacebookを見ていると

「もしかして友達では?」と表示された

「海を背景に、襟を立てたプロシャツで、眩しそうな笑顔の彼」

は借金を踏み倒した後輩でした。

「友達のわけあるかい!!ボケ!!」

と思わずスマホにブチ切れる私。横でびっくりして泣き出す娘。

即座にメッセンジャーで「海に行くお金はあるようですが、私の貸したお金はどうなったのでしょうか?」と送る。

当然返事は返ってこず。

そして、ハッと我に返る。

「俺、オヤジと同じじゃないか。。。。(ただし父よりは怒り方がマイルド)

「お金を貸してくれ。と言われたら、それはあなたの前から消えます。手切れ金を下さい。って言われたの同じなの。痛くない範囲でお布施だと思ってあげなさい。」

ある女性経営者から言われたことは、父の言葉より説得力があります。

でも。。。。消えるならキレイに消えて欲しい。。。。逃げるならちゃんと逃げろ!!と言いたい。

連絡が取れないなら「あのお金はあげたんだ」と割り切れますが、ゾンビのように復活されると腹が立つんです。

まだまだ私(父も)修行が足りません。。。。。




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3月 5th, 2016 by