401k、iDeCoの株式投資分、そろそろ「債券」に変えては?


日経平均が冴えない。

今年はただでさえ、

・長期化する米中貿易摩擦

・アメリカ大統領選

・東京オリンピック開催

・そして、「お祭り後」にどうなるか?・・・

などなど、プラスなのかマイナスなのか分からない材料が目白押しなのに、そこにきて、新型コロナ。

これが短期、長期でどう影響するのか、誰にも読めない。

株をやっている方は気が気でないだろう。

そんな状況もあって、最近お会いする方には、こんなことをアドバイスしている。

401k(確定拠出年金)やiDeCoで株式ファンドに投資しているなら、そろそろ債券ファンドに移動しておいた方が良い。

と。



あくまで私の主観であり、実行するかしないはその方次第だが、これ以上の株価上昇が目込めないと考えるなら、今のうちに株式ファンドから債券ファンドに変えて、「利益確定」をしておいた方が良い。

そして、しばらくは「波風をしのぐ」

ここ数年のアベノミクスで、401k、iDeCo共に株式ファンドに投資をしていた人は運用成績は好調だろうが、現状、ほぼ高値に張り付いており、これ以上買い増す必要もない(そんな状況は2年くらい前からそうだが)

更にここで株価が崩れれば、当然、株式ファンドも値を下げる。

今までの上昇で得てきた「利益」を一気に失うかもしれず、どこかで利益確定はしておかないといけないのだが、

今がその時なのでは?

そんなお話を差し上げている。



やらないといけないことは2つ。

1 月々の投資配分の変更

2 貯まっている分のスイッチング

1に関しては、毎月投資しているファンドの種類や割合を変えるということ。

例えば毎月1万円を日本株ファンド50%、先進国株ファンド50%にしているとする。

それを国内債券ファンド(主に国債で運用)や、マネー型(ほぼ定期預金のようなもの)に変更する。

これらのファンドは全くと言ってよいほど増えないが、逆に減りもしない。

経済が悪くなる時に強い「守り」のファンドともいえる。

そして、より重要なのが2、スイッチング。

こちらは「今まで貯めてきた分」を他の資産に移すことで、これも債券、定期預金などにすることにより、下げ局面でも資産を守れる。

1は毎月の掛け金、2は今までの累計なので、当然、2の方が大きい。

そのため、変動リスクの影響を大きく受けるのも2だ。

全部とは言わないまでも、せめて半分くらいは債券ファンドにしておいた方が良いのではないかとは思う。



ここでちょっと怖いお話をしたい。

このデータを見て欲しい。

これはある投資信託の運用会社から提供されたデータを弊社で独自集計したもの。

各ファンドを1990年に買った場合、2016年時点でどれくらい増減しているか?ということを表している。

1位は海外REIT。海外の不動産に投資した場合、26年間で+78.2%のリターンがあったことになる。

次いで外国株式、こちらは主に先進国(ほとんどアメリカ株)だが、こちらも+75.5%。

3位が新興国の株式+71.5%。

驚愕するのはパフォーマンスが最下位だった国内株式。つまり日本株。

26年間の運用成績が-2.6%となっており、実態としては

「バブルの頃のマイナスが、アベノミクスでようやくほぼトントンになった」

ということ。

何が言いたいかと言うと、

長期投資してもダメなものはダメ

ということだ。




特に日本株に関しては、日本経済自体に成長性があるわけではないので、海外REITや海外株式のように自然に増えるというものではない。

やはり、

高値の時に利益確定して、また安い時に買う

ということを小まめに繰り返さないといけないだろう。

401kやiDeCoなどで保有している海外株式ファンドに関しては、最悪、暴落に見舞われても、将来それを超えるか可能性もあるが、日本株はどうだろうか?・・・

もとに戻るまでに20年、30年かかる可能性もある。

その点からも、せめて日本株投資分だけは債券などに除けておいた方が良いのではないかと思う。

以上、参考までに。

本日のコラムでした。



 

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2月 17th, 2020 by