どうしようもない違和感2020年


朝起きて、テレビのニュースを流しながら、スマホでニュースアプリを斜め読みする。

アメリカでは民主党のバイデンの勝利が確定したようで、テレビではその勝者が走りながら檀上に駆け寄る姿が繰り返し流される。

その姿は、「颯爽と」という表現からは程遠く、まるでホンダのASIMOが走っているようだ。

77歳にしては元気だなとは思っていたが、実は体の半分はサイボーグで、中身は本当にASIMOなのかもしれない。

そんな下らないことを思いながら、引き続きページを目で追うと、

NYダウ、バイデン勝利で高騰、株価最高値を更新

とある。

そして、ニュースは、欧米の各都市が再びロックダウンし、アメリカでの新規感染者が1日に10万人を超えたことを告げていた。

日本での感染者もじわじわと増えているそうだ。




夕方、仕事を早めに切り上げて、オフィスのある水道橋から、神保町まで歩く。

その道中、飲食業の「3,4軒に1軒」が既に閉店しており、がらんとした店の入り口には「テナント募集」の広告。

どのお店も、ご主人が夢と覚悟を持って始めたのだろうが、「禍」どころか「嵐」のようなコロナに吹き飛ばされ、店は静かに次の挑戦者を待つ。

三田線で日比谷へ。

TOHOシネマでクリストファーノーラン監督の「TENET」を鑑賞。

時間が逆行する世界を描いた映画で、前評判通り難解そのもの。

作中では、「順行(普通の動き)」と「逆行(巻き戻しのような動き)」がミックスされたような映像が流れる。

2時間30分の超大作。

映画館を出るころには7時を過ぎていたが、銀座の人通りは驚くほど少なく、恐らくは去年の今ごろの1/4か1/5かと言ったところ。

TOHOシネマが入る日比谷ミッドタウンも閑散としていて、寂れた地方都市のデパートを思い起こさせた。

帰りの電車。

手持ち無沙汰にスマホを開くと、今度はアメリカに続き、日経平均がバブル後29年ぶりの最高値をつけたことを報じていた。

どうしようもない違和感

店が閉店し、閑散とした街

多くのアメリカ人がマスクなしで集まる大統領選パーティー会場の映像

世界で爆発的に増えるコロナ患者

77歳のおじいちゃん大統領

日米、株価の最高値更新

それぞれ違う時代で起こっているようなことが、同時に発生し、一体何が起こっているのか、全く理解出来ない。

現実は映画以上に難解である。

これが映画なら、最後の数分で全ての問題が解決し、ハッピーエンドとなるが、現実社会はどうだろうか?・・・・

はっきり言って、不安でしかない。

本日のコラムでした。




 

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11月 10th, 2020 by