東京23人の区長 接種券競争の勝者


私の住む文京区。

本日(6/18)から、区役所にてワクチン接種券の発行がされるというので、足を運んでみたが、窓口が開く9時には既に長蛇の列。

それを見てあっさり諦めた。

聞けば1日600枚限定で、最前列の方は朝5時ごろから並んでいたそうだ。

文京区の60歳以下のワクチン接種券の発送は6/30。

待っていれば7/1か7/2には届くのだが、ちょっとでも早く欲しいという人のために窓口を設けているのだろう。しかし見方を変えれば「下らないパフォーマンス」でもある。

実は文京区の6/30発送は、23区の他の区と比べて「かなり遅い」

1日わずか600枚というプラチナチケットは「6/18から配った」という既成事実を作るためのもので、冷静に考えれば接種券が送付される6/30までは10日あまり。合計6000人程度しかカバーできない計算だ。

だったら、これにかかる労力を他に使い「1日でも早く発送すれば?」という気がしないでもない。

区民だってバカじゃないのだから、見え見えのパフォーマンスであることは分かっているだろうが、それでもなるべく早く欲しいというのも人の心理。

しかも土日も窓口を開くそうで、「やってる感」に付き合わされて、長い列に並ぶ区民も、休日返上で窓口業務に駆り出される職員も、何ともご苦労様という感じではある。

しかし、このワクチン接種券。

自治体によって、何故にこうも対応が違うのか?

このあたりに自治体トップのリーダーシップが現れるような気もする。

そこで、ワクチン接種券の発送順に、こんな表を作ってみた。(図が小さいので、拡大して見て下さい。パソコンの場合、右クリック 新しいタブで画像を開く)

接種券の発送が「早かった順」に並んでいる。

データは、左から、区の名前、推計人口、区の職員数、1万人あたりの職員数、区長の名前、どの政党と近いか?(所属、推薦、支持)、年齢、出身校、前職、そして最後に接種券の発送状況(59歳以下)となっている。

これをもって「緊急時における区長のリーダーシップ」を探ってみたい。

まずは肝心の接種券発送の「実績」

1位は山本区長率いる墨田区で、6/1に59歳以下全員に発送している。

これはダントツで早い。

2位は中野区。こちらも6/10に完了。以下、豊島区、板橋区(共に6/14から)、江東区(6/15)と続く。

最下位は足立区で、7/5から年齢が高い順に発送を開始し、最終組の「22歳-16歳」への発送は7/24となっている。

つまり、同じ都民、同じワクチン接種券でありながら、それを受け取れるのは、6月頭から7月末とバラつきがあり、最長2ヵ月ほどの「差」があるということになる。

次に各区の「戦力(人口と職員数のバランス)」を見てみたい。

人口に対して、職員が多ければ、対応が早いのも当たり前で、逆に職員が少なければ対応が遅くなるのも仕方がないからだ。

これに関しては、総務省で用いられている「人口1万人当たりの職員数」という指標を使った。

これが高ければ「戦力がある」ということになり、低ければ「戦力不足」ということになる。

この指標でのトップは千代田区。

職員数は1050人と23区で最も少ないが、人口も少ない(6万7,141人)ため人口1万人あたりの職員数は156.4人と、2位の中央区84.8人の2倍近い。

なお、これだけの戦力を持ちながら、千代田区は6/22発送で、全体の9位と冴えない。

逆にもっとも低いのが足立区。

47.7人と、千代田区の1/3以下となっている。(人口68万3,444人に対して、職員3,259人)

つまり足立区は多くの住民を少ない職員でカバーしないといけないということで、そのような事情を反映し、ワクチン接種券の配布が23区で最も遅くなっているのかもしれない。

なお、1位の墨田区は、66人と「普通(ほぼ中間値)」の戦力で6/1発送を実現しているし、2位の中野区も56.9人と、やや戦力不足気味でありながら、6/10発送をやり遂げている。

墨田区の山本区長、中野区の酒井区長のリーダーシップもさることながら、行政組織として優秀ということになるだろう。

ちなみに、我が文京区は77.5人と23区中7位の戦力を持っているものの、接種券発送競争では全体の20位(6/30発送、39歳以下7/1)に沈んでいる。

次に学歴や職務経歴にフォーカスしてみたい。

出身校では、何故か早稲田卒が多く、23人中7人。

職歴に関しては、23人中16人が「元」区議会議員、都議会議員、国会議員。

6人が区や東京都などの職員出身。

そして1名が元経営者(山本海苔店 副社長から転身した中央区の山本区長)となっている。

しかし、〇〇大だから良い、元〇〇だから優れている、というようなことはなく、学歴や職歴と、接種券発送におけるリーダーシップには何の法則性も見い出せない。

だが、どの政党に近いか?という点では、多少の関連があるように思う。

一部の例外はあるものの、下位に沈む区の区長は、旧民主や社民の流れを汲んでいる方が多い。(8位の杉並区 田中区長(旧民主)は例外)

逆に対応の早い区の区長は元自民系ばかり。

与党自民に近くないと情報が入ってこないのか、それとも自民党という実質的にこの国を動かしてきた巨大組織で修行していた実務経験が活きているのか、そのあたりは良く分からないが、事実としては自民系の政治家の方が「コロナには強かった」ということになる。

別に自民党シンパではないが、これが結論。

危機はその人の本質を炙り出す。

この機会に、地元のセンセーたちの実力をしっかりと見ておきたいと思う。

本日のコラムでした。

 

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6月 19th, 2021 by