「時代錯誤」な簿記3級に落ちた・・・の話


当ブログにおいて度々「勉強する」ことの重要性を唱えてきた。

人間、常に「学び、成長する」ことが重要であり、それはいくつになっても、どんな状況になっても変わらない。

と偉そうに言うのは、そう口に出して言うことで、自らにプレッシャーをかけるためだ。

と言うことで「1年に1回くらいは何か試験を受ける」と決めている。

過去にはCFP、1級FP、宅建士とクリアしてきたが、試験に臨むにあたり、常に同じ傾向がある。

それは、

直前になるまで勉強しない

ということ。

もう自分でも嫌になるほど、やらない。

もちろん分かってはいる。



手前でやればその分、実力もついて、合格の確率が上がることを。

更に言うならば「合格」はゴールではない。

その資格を得て、その先に何をやるか?お客様、社会に対してどんな役に立てるか?ということが重要であって、資格取得はその方法論の一つでしかない。

資格取得はあくまで「手段」であり「目的」ではないのだ。

が、直前になると・・・ね?

もう「目的」になっちゃうのよー

合格さえすれば何でも良いよ、って。

だって、捨てる問題は捨てて、山かけないと無理なんだもん。

特に宅建なんて、資格取得=不動産事業開始なんだから、これは死活問題。

と言うことで、CFPも宅建も毎回「ギリギリ合格」である。

そこから3年。

コロナの影響もあり、資格試験も中止や延期が続き、何となくサボっていたが、今回、久しぶりに受験したのが、

簿記3級

会計の基礎の基礎とも言われ、商業高校の1年生あたりでも受かる資格だ。

きっかけはある友人の経営者の相談に乗ったこと。

財務諸表(PL、BS)を持ち出し、先月に比べてどうだ、ああだ、と言う。

内心、こう思っていた「知らんがな、相談相手間違ってるだろ」と。

しかし、仕方なく成り行きで話に付き合っていたのだが、まあ分からない。

財務諸表を見ることも多いので、固定費が大きいとか、借入比率がどうだ、とか「表面をなめたような」ことは分かるのだが、ちょっと話が込み入ると、全くチンプンカンプン。

ああ、これは良い機会だな。

そう思い、簿記の勉強に取り組んでみた。

まずは基礎の基礎。簿記3級からだ。



そう決め、とりあえず試験に申し込む。

そのように「ケツ」を決めないとやらない自分を知っているからだ。

だけどさー、また出ちゃったよ。

直前までやらないクセが。

山かけて、大外し。

で、不合格。

100点満点、70点以上合格で、59点。

一緒に受けた隣の大学生らしき女の子が94点で合格し、小さなガッツポーズをしていた横で、59点に沈むおじさん46歳・・・
注:今の簿記3級は試験センターにて、オンラインで実施。その場で合否が分かる。

まあ、何を言っても言い訳だ。

やらなければ受かるわけがない。

会計の基礎を学ぶ「手段」のための試験勉強なのに、合格が「目的」になった段階で私の負けだ。

だが、それでもあえて言わせてもらう。

簿記3級、時代錯誤も甚だしい、と。

だってさー、全然入ってこないんだもん。

「出張時の仮払金と、実際の経費の差額を小切手で支払った場合の仕訳をせよ」

「商品を販売し、相手振り出しの手形を受け取った」

・・・・何時代の話?

更にテキストを読みすすめると、こうあった。

「このような複雑な仕訳をより簡略化したものが『伝票』です。これにより飛躍的に業務効率が高まりうんぬん」

だからさぁ・・・・何時代の話?戦前?

社会人になって20数年経つが、小切手も手形も、ましてや伝票なんて見たこともない。

時は令和だと言うのに、昭和、それも昭和初期の話を聞いているようだ。

試験でも、各勘定科目をひたすら足して総合計を求めるのだが、エクセルなら「Σ」で済むことを、電卓を叩いてやる。

パソコンないんかい!!と叫びたくなるが、その問題自体がパソコンに映し出されているのだから、もう笑い話である。

このように突っ込みどころが満載だと、根性がひねくれている私は斜に構えてしまい「意味あるのかね?こんな資格」となってしまう。

もちろん、直前の迫った試験に対して、勉強しないこと、そして落ちた時のためのエクスキューズであることは言うまでもない。

このあたり、学生の頃から何も変わっていない。



そして見事落ちた。

なお、不合格ではあったものの、勉強自体は非常に有意義であった。

こんな浅い知識で会計を語ることはしないが「財務諸表がどんなプロセスで出来るのか」、「お金が資産、負債、資本、費用、収益という各分野をグルグル回り、会社が大きくなっていく」という「概念」を理解できた点は良かった。

BS/PLへの理解は確実に深まった。

ちなみに「再戦」するかどうかはまだ決めていない。

本音で言うと、これ以上深掘りしても仕事にはあまり関係ないし、そもそも自分には向かない方面かなぁ、という気もしている。

ただ、試験ってやっぱり面白い。あの緊張感。直前での集中力。

また何か興味がある分野を見つけて、挑戦してみたいと思っている。

本日のコラムでした。

 

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4月 14th, 2022 by