我が子が「醤油ペロペロ」しちゃったら・・・・


スシローの醤油ペロペロで大騒ぎである。

本件、個人的には色々と思うところがある。

まず、ダメであることは大前提だが

こんな奴昔からいるじゃん・・・・

というのも本音。

そもそも外食において「悪意あるイタズラ」から完全に身を守ることなど不可能だ。

割り箸をぺロペロしたり、鼻に突っ込んだり、調味料に唾、鼻くそ、フケなどを入れたり。

そもそも客側だけの話だけでなく、経営者や店長などに鬱憤を溜めた店員が、料理に何かをしている可能性もある(個人的にはこっちの方が多いのでは?とも思う)

考えるだけでも不快だが、おそらくそんなことは日々起こっているはずで「外で食べる」という行為そのものが、それらのリスクを前提にしている。

また、今回の事件を起こしたのは高校生とのことで、全くどうしようもない奴だと呆れるしかないものの、所詮は学生の悪ノリ。

子供なんて謝るしかないのだから、頭を下げているなら本人の責任はそれで終わりで良いとも思う。(親の賠償はもちろん必要だが)

だがスシローとしてもこれだけの大事になってしまったら、簡単に許すわけにもいかない。

経営陣としても、本気でこの子(及び親)から多額の賠償金を取れるとも思っていないのだろうが、ポーズとして「許さん!!」と強気に出ねば、逆に世論が「許さない」というジレンマがある。

なお、世の中には「数億円の賠償を一生かけて支払うべき!!」という論調が多いが、おそらく実際の賠償金額は数十万円から百万円程度ではないかとも思う。

損害保険で「個人賠償保険(個人が何かしらの賠償責任を負った場合に、それを肩代わりしてくれる保険)」を扱っているため「賠償」関係の話は多いが、片方の言い分がそう簡単に通るものでもないし、特に「法人 vs 個人」という構図では、法人側に厳しい判断がされることが多い。

このあたりは、専門家の弁護士先生が非常に良い記事を書かれているので、参考までにリンクを貼っておきたい。

スシローぺろぺろ事件について、賠償額は100万円程度??(弁護士が解説)

なお、先に挙げた個人賠償保険だが、学生の場合、学校が斡旋する「学生保険」などにこれが含まれている。

だが、今回の例は支払い対象外だろう。

損害保険の場合、「突発」、「偶然(偶発)」という原則があって、

突発的にたまたまのタイミングで生じた事故

が対象。

自転車で誰かを怪我させてしまった、とか、買い物中の不注意で店のものを壊してしまった、等々。

今回は明らかに「故意」であるので、保険会社も支払いを拒む可能性が高い。

そのため、親が数十万円から数百万円を支払う、という感じで終わるのではないか?

もしくは、スシロー側も事態が長引くことを恐れて、早々に低額の示談に応じるかもしれない。

と言うことで、仮に我が子がこんなバカなことをしたとしても、経済的にはそこまで大きなダメージを受けることはないだろう。

社会的制裁は別にして・・・

こちらの方が深刻。

今回の件で改めて感じるのは、どうしようもない「息苦しさ」だ。

冒頭でも述べた通り、絶対ダメな行為ではあるが、所詮は子供がやったことに日本全国(実際にはマスコミとごく一部のネット民)がここまで怒る。

若者なんてそもそも愚かなもの。

挑戦と悪ふざけなんて紙一重であり、若い時にはその境界線が分からずに勇み足をしてしまうものだと思う。

多少のミスは「コラ!!」で済ませてあげなければ、どんどん窮屈になってしまう。

たった1つの愚かな行為を、皆で袋叩きにする空気が、余計に若者を縮こませる。

先進国でダントツの高さを誇る若年層の自殺率も、このあたりと無縁ではないような気がするのだが・・・・

今回の件の当事者も、反省するところは多いに反省し、それが終わったら前向きに自分の道を進んで欲しい。

お前、ホントにバカだな。

そう笑って済ましてくれる大人は意外と多い。

本日のコラムでした。

 

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2月 5th, 2023 by