裏切者(20分の5)がいる!!加藤勝信が熱い!!


その瞬間、会場には

「えっ、マジで?!」

という空気が流れた。

自民党総裁選の話。

1回目の投票で1位 高市、2位 石破となり「高市=バブル再来」の期待感から株価は上昇、円ドルも一気に146円台まで円安が進む。

だが、結果は皆さんご存じの通り、2回目投票で石破茂氏が高市氏を破り、見事5回目の挑戦にして総理の座を射止め、ドルは143円台まで急騰。

週明けの東京市場は暴落に震えている・・・・

まあ、それはどうでも良い。

今回の総裁選の主役、それは加藤勝信であろう。

1回目の投票。

各候補の議員票、党員票が発表される中、

「加藤勝信くん、議員票16票」

会場がざわついた。

令和版「加藤の乱」

私も仕事をしながらネット中継を斜め見していたが「16」という数字を聞いた時には思わず「嘘だろ?」と言ってしまった。

自民党の総裁選に出るためには、国会議員20人の推薦人が必要で、当然、そこに名を連ねた議員は自身が推薦した人に投票する「はず」だ。

だから、最低でも本人+推薦人で21票は入る。

それが16票となると、それはすなわち

裏切者が5人いる・・・

ということ。

加藤氏の推薦人は以下の20人。

【衆院】
西銘恒三郎(無派閥)、阿部俊子(無派閥)、今枝宗一郎(麻生派)、上野賢一郎(旧森山派)金田勝年(二階派)、亀岡偉民(安倍派)、桜田義孝(無派閥)、中野英幸(無派閥)、橋本岳(茂木派)、平沼正二郎(二階派)、御法川信英(無派閥)、山下貴司(茂木派)

【参院】
石井正弘(安倍派)、石田昌宏(安倍派)、小野田紀美(茂木派)、自見英子(二階派)、羽生田俊(安倍派)、比嘉奈津美(茂木派)、本田顕子(無派閥)、三浦靖(茂木派)

この中にその5人がいる。

「加藤勝信では勝てない」

そんなことは初めから分かりきったことで、それでも推薦人に名を連ねたのだから、加藤氏本人とかなりの人間関係があったはず・・・

それなのに・・・

まさか「私がやりました」と言うはずもなく、更に総裁選は無記名投票。

結局は誰が裏切ったのか分からないだろう。

しかし、加藤氏の前では各々が「自分は違う!!先生に入れました!!」と言い「許せない!!誰が裏切ったんだ!!」と叫ぶ。

逆にここで妙に冷静だと疑われてしまうから、裏切り者にとっては一世一代の演技をする必要がある。

そんな猿芝居を見せられる加藤氏本人の気持ちやいかに?

はじめから裏切るつもりで近づいたのか!!

他から「餌」を食わされたのか!!

心中は大嵐だろう。

これはもはやリアル人狼ゲーム。

いや、もっと厄介か。

人狼なら「貴様が人狼だ!!」と指摘すれば、人狼は正直に「そうだ、私が人狼だ」と告白するが、しかし国会に巣食う人狼は絶対に告白しない。

怖い・・・怖過ぎるぞ・・・

 

さて、大きなお世話ながら「もし、私が加藤氏だったら」という思考実験をしつつ、今後、加藤氏がどう振る舞うべきかを考えてみた。

まず、第一に「気にしない。むしろネタにする。」ということだろう。

はらわたは煮えくり返っているだろうが、所詮、陰謀が渦巻く永田町の住人。

そもそも加藤氏は相当図太い。

元大蔵官僚だった氏は、職務で当時の自民党の大物加藤六月氏の秘書官を務めることに。

そして、それがきっかけで六月氏の長女との交際に発展した。

そのまま結婚し、婿養子として六月氏の後を継ぐのかと思いきや、長女に「結婚するつもりはない」と宣言され破談してしまった。

しかし、その後、まさかの「次女と結婚」というウルトラCで、結局は加藤家の地盤を手に入れた。

加藤氏は裏切り(長女がフッたのは別に裏切りではないが)に強い。

だからこそ、今回のことも

「やっちまった!!20人中5人に裏切られちゃったよ!!凄くね?」

くらいの自虐方向に振れた方が「あんなことをネタにしちゃうのかよ・・・」と、周囲にタフさをアピールできるのではないか?

と、適当なことを述べておく。

そして、次のフェーズでは長い時間をかけて裏切者を炙り出すことだ。

まずはたった一人で良いので「裏切者A」を探す。

恐らく「まずこいつで間違いない」というのが1人くらいはいるだろう。

「あの情勢で自分に入れれば死に票。批判を恐れず自分の信念を貫いたAこそ本当の国士」

そんなことを吹聴してまわり、実際にそいつを恐ろしいほど重用してやる。

「加藤先生は裏切ったAすら大切にしている。なんて器がデカいんだ・・・」

こうなればしめたもので、裏切者B、C、D、Eも「先生、実は私も・・」と名乗り出るだろう。

そして全員揃ったところで鉄槌を下してやれば良い。

そのためには加藤氏自身が今よりもっと偉く、強くならなくてはいけない。

結局のところ弱かったから裏切られたのだ。

と、ここまで書いているところで「財務大臣に加藤勝信氏」というニュースが飛び込んできた。

財務大臣と言えば、ビックボス麻生が長らく君臨した超一等の大臣ポストであり、元大蔵(財務省)官僚である加藤氏にとってもやりがいのあるポジションだろう。

今後も加藤勝信から目が離せない。

本日のコラムでした。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします


9月 29th, 2024 by