為替介入 真の目的とは?・・・


まずはこの記事を読んで欲しい。

2022年9月に書いたものだ。

為替介入 伝家の宝刀は名刀か?それともなまくらか?

この記事で述べたことは以下の2点だ。

1 円安を是正する「ドル売り」の為替介入には現物のドルが必要

2 その財源は外為特会で、200兆円規模だが実際に使えるのは50兆円前後

ちなみにこの時の介入は1ドル145円を超えたために実行されたもので、後日、その総額が9.2兆円であることが判明した。

さて、そこから3年8ヶ月。

1ドルは160円を超えるような勢いで

145円などという「円安」はいつの時代の話だ?!

という感もある。

前述の記事の結論も、ドル売りの介入などさほどの意味はない、というニュアンスで結んだが、実際にその通りとなっている。

別段、私に何かしらの慧眼があるわけでもなく、金融に携わる人であればほとんどが同じ評価をするだろう。

さて、そんな「介入」を再びやった。

先月末から度々介入を続け、一時は1ドル155円台まで低下。

ひとまずは1ドル160円の防衛線を守ったが、今回の規模は前回を上回る11兆7349億円だったとのこと。

為替介入は投機筋を「ビビらせる」効果はあるものの「ちゃんと対策してます!!」ということをアピールするための政治パフォーマンスの面が強い。

また介入をするための「実弾」もやればやるほど減っていくので、頻発は出来ない。

そのあたりを見透かせているからこそ、介入の効果は長続きせず、実際、早々に1ドル159円台に戻った。

そして、最も重要なこと、それは国民は「為替に慣れる」ということだ。

先に述べたように145円ですら「円安だ!!」と騒いでいた時代があった。

ほんの3年前だ。

ここから見える将来の光景はこうだ。

数年後、1ドル190円台が当たり前になり、政治家は「1ドル200円は許さない!!」などと奇声を上げる。

またもや為替介入をして、多少はドルを下げては満足気な顔でその効果を強調する。

 

今見ているものと全く同じものだ。

もしくはこれが真の目的なのかもしれない。

現在の円安を本当に是正しようとするならば、金利を上げて、生産性を上げ、「日本の成長する姿」を見せるしかない。

しかし、金利を上げれば中小企業は干上がるし、住宅ローンも上がり、国民には怨嗟の声が溢れる。

生産性を上げるには雇用規制の緩和が必須で、そうなればクビになる人も出てくる。

マスコミはそのような一部の人の声を取り上げてギャンギャン騒ぐだろうから、選挙に負けることを恐れる政治家はそれが怖くて出来ない。

とにかく痛いことは一切やらないし、出来ない。

そんな中で首相や財務大臣がドヤ顔で為替介入を発表する。

「なんだか分からないが円安で儲けている悪いやつらをこらしめた!!」

そんなガス抜きを繰り返しているうちにするすると円は安くなり、国民もいつしかそれを当たり前と受け入れる。

さて、数年後どうなっているか?

その頃、また似たようなものを書きたいと思う。

本日のコラムでした。

 

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5月 31st, 2026 by