子育てに役立つセールステクニック その3 ゴルディロックス効果


さて、今回で3回目。

過去の記事は以下参照。

子育てに役立つセールステクニック その1 客だと思え!!鏡だと思え!!

子育てに役立つセールステクニック その2 加入資格を問う!!

セールステクニック その3 ゴルディロックス効果

セールスやマーケティングにおいては「3つの選択肢を提示する」ことが良いとされる。

要は松竹梅。

保険の提案でも、毎月7,000円、10,000円、13,000円の3つのプランを提示すると、5,6割が真ん中の「竹:10,000円」を選ぶ傾向がある。

余談だが国内生保、いわゆる保険のおばちゃんが持ってくる提案書は分かりやすくこのパターンになっているが、逆に外資系、カタカタ生保などはもうちょっと芸が細かく、初めは7,8パターンを提案する。

しかし結局のところ最後は3つに絞る場合が多い。

それくらい「3つの選択肢」というのは効果が高いのである。

これを「ゴルディロックス効果」、もしくは「極端(高い、安い)の回避性」と言うのだが、「真ん中」に快適さを感じる人間の心理をついたマーケティング手法である。



これを子育てに応用する。

と、言ってもスーパーやオモチャ屋さんで「松竹梅、どれが良い?」となどと聞いてしまうと、かならず「松」と言う。

人の金なのだから当たり前で、使う場面が違っている。

このテクニックを使う場合は「やるべきこと」と「ご褒美」をセットにして提示する。

例えばある日の休日の予定を以下のように提示する。

松 朝起きて掃除+勉強 → 動物園・遊園地

竹 勉強だけ → 近所の公園と好きなお昼ごはん

梅 掃除だけ → 近所の公園

このような選択肢を与えると、子供はだいたい「松」を選ぶ。

えっ?真ん中だから竹じゃないの?

そう思うかもしれないが、竹つまり「ほとほどの真ん中」に快適さを感じるのは

大人だけだ

子供は挫折や限界を知らないため、「私はこれくらいで」というような感覚がない。

そのため買い物でもご褒美でも一番良いものを選ぶ傾向が強い。

そしてそのための努力を惜しまない。(時にはグチグチ言うが)

これは逆に大人が学ばないといけない姿勢だろう。



セールスでのゴルディロックス効果は「真ん中を選ばせる」という誘導を狙ったものだが、子育てにおけるゴルディロックス効果は

「最高の選択肢を『自分』で選んだ。そのために頑張る」

ということを癖付けるために有効だと考えている。

とは言え、相手は子供。

その時の気分で「何もやらない、どこにもいかない」と、ちゃぶ台をひっくり返すこともある。

それでも常に選択肢を与え、自分で選ばせることが重要ではないだろうか?

保険の商談でも「提案はこれだけです。決めて下さい。」と言っても誰もウンとは言わない。

子供だって同じ。そういうことだ。

なお、私はセールス理論からこの結論に辿りついたが、奇遇にも様々な教育本に「選択を与える」ことの重要性が説かれている。

そのためゴルディロックス効果などという大仰な単語を使ったわりに「結論」としては別段大した話ではないということも付け加えておきたい。

本日のコラムでした。

子育てに役立つセールステクニック その4 チンクロに続く リンクはコチラ



 

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7月 5th, 2019 by