損保会社の支払い担当者が「ムカつく」場合の対処法


職業に貴賤はない。

しかし、それでも「この仕事だけには就きたくないな」と思える仕事がある。

私の場合、それは損害保険会社(損保)の「支払い担当」だ。

損保の社員ですら「やりたくない・・・」と口を揃えるハードワークで、主に事故の被害者への補償を担当する。

交通事故や、天災、火災などの被害者たちとやり取りをするわけだから、まず精神的にキツい。

もちろん、これらの方々に言い分を信じて、その主張を100%受け入れ、希望される補償、つまり満額のお金を支払えるのであれば先方にも感謝されるだろうし、困っている人を助けられるわけだから、むしろ「やりがい」がある仕事かもしれない。

しかし、実際には相手の主張を完全に丸呑みすることなど、ほとんどない。

大抵のケースでは過去の判例などを参考に「適正な金額」に落とし込んでいく必要がある。

ただし「適正」だと言っているのは損保側だけであって、被害者からすれば「主張が受け入れられない」ということになり、結果的には「値切られた」としか感じないことも事実だ。

そう「値切り」こそ、支払い担当者の仕事の本質でもある。

一方、「何かあった時にこそお金を払う」のは保険の「建前」であり、対して値切りは「本音」とも言える。

この2つを上手く両立させる。

それが支払い担当者の腕の見せ所だ。

とは言っても、相手が納得しないことも多く、時には怒鳴られ、蔑まれ、脅され・・・

理屈にもならないような無理な要求を突き付けられることも多い。

そんな中でも、ほとんどの担当者は誠意を持って日々の業務に勤しんでいる。

が、ごくまれに「コイツ・・・まじか・・・」という担当もいる。

被害者の精神的、肉体的なショックに寄り添う姿勢もなく、何故か初めから喧嘩腰で、

「どうせ金だろ?言いなりに払う気はねーからな」

という態度。

曰く

「普通に話もできない」

「はなからこちらの話を疑っている」

「社会人としておかしい」

等々のクレームや相談が寄せられることも多い。

実際に被害者側が録音した音声データなども聞いたこともあるが、確かに尋常ではない失礼さに閉口したこともある。

こんな担当に当たってしまった被害者はたまったものではない。

このような時、弁護士費用特約などに入っていれば、全てを弁護士に丸投げして、自分は直接タッチしないという方法も取れるが、入っていない場合には自身で対応するしかない。

対策としては「担当を変えてもらう」しかないだろう。

だいたい、この手の担当者は支払い担当者として、社内での評価が低く「ああ、またあの人ね」的な扱いを受けていることが多い。

それで余計に拗ねてしまっているのかもしれないし、むしろ他の部署に行きたくて、わざと問題を起こしている可能性すらある。(そんな話も聞いたことがある)

まずは、会話を録音すること。

スピーカーモードで話をして、それを他のスマホやICレコーダーで録るのが良いだろう。

ただし、こちらは極めて冷静に対処すること。

双方が怒鳴りあっているような状態では、どちらが悪いのが分からない。

このデータを元にその会社のお客様相談窓口などに連絡し、ことの顛末を話して、担当変更を申し出る。

ここでのポイントは以下の通り。

・口の利き方が悪い。態度が横柄。人間として合わない。等々の「感情論」は、たとえそれが担当者を変更して欲しい大きな要因だったとしても、なるべく口に出さない。

・できるだけ「論理的」に担当者の不備を指摘する。

・例えば過失割合などに関することであれば、弁護士やネットで提示されている類似例より、著しく低い割合を提示され、相手が素人なのを良いことに不当な交渉をしている。など

注:現在では法的な解釈や、過失割合などはChatGPTなどがかなりの精度で答えてくれるので、そのコメントを参考にしても良い

・担当者個人を中傷するのではなく、「恣意的に」、「不当に」という言葉を使い

「他の担当者の見解も聞きたい」

というセカンドオピニオン的なアプローチで変更を依頼する方がベター

・「金融庁に言う」などの言葉はあまり効果はなく、「こいつも厄介だな」と思われるだけなので避ける

まとめるとこんなところだろうか。

なお、これをやっても「担当を替えてくれない」ことも往々にしてある。

しかし、その場合でも以後は「何か誤解があったようですが」などと言ってきて、担当の態度はかなり改善されることが多い。

また、担当が変わったとしても、こちらの主張が通るとは限らないし、場合によってはより厳しい条件(言葉使いは丁寧でも)を提示されることもある。

また、どんなに言い分があっても、あなたの主張が間違っていることもある。

それでも金より何より「納得」が一番大事だ。

それが多くのトラブルを見てきた私の感想でもある。

変な担当にあたってしまい、どうしても納得いかないのであれば、徹底的に戦って欲しい。

本日のコラムでした。

 

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12月 7th, 2025 by