ut2=Pの法則


ある経営者、ここで仮にA氏としよう。

そのA氏からこんな方程式を聞いたことがある。

uは「恨み」、tは「時間(time)」2は「二乗」、Pは「力(Power)」の略だそうだ。

ご本人の弁を借りれば、

「良くも悪くも『恨み』の力は恐ろしい。そしてその力は時間の経過とともに二乗で増えていく」

とのこと。

A氏はこれを夫婦関係で説明していた。

「旦那に対して恨みを抱いている妻。時間が流れれば流れるほど恨みは大きくなる。そして熟年離婚。分かり易いだろ?」

なるほど。

何となく分かる。

私自身も過去に感じた「恨み」をこの歳になるまで忘れず、そして確かに時間の経過とともにそれは「二乗」で増えていくような感覚がある。

引き続きA氏の説明を続ける。

この法則から、2つのことを大事にしている。

一つ、自分が誰かに恨みを与えた時(もしくは与えた、と疑われる時)には、即座にそれを解決する努力をすること。

要は時間をおいてしまうと、uは二乗的に増えていくため、より解消・解決が難しくなる。

謝罪するにせよ、お詫びの品を贈るにせよ、早いに越したことはない。

二つ、自分が誰かから恨みを与えれられた時には、それを「チャンス」と捉えること。

自身の中に芽生えた「u」を時間をかけて育成することで、それは大きな「P」となる。

恨みを種としたPはマグマのような闘争心を持たせてくれる。

随分前に聞いた話だが、これは私に非常に多くの気づきを与えてくれた。

前者は誰にでも分かるだろう。

何事も自分の非を認めるなら早い方が良い。

時間が経過すればするほど、事態がややこしくなるのは昨今の諸問題(政治、芸能など)を見ても明らかだ。

火消しは早いに限る。

深いのは後者だ。

何か嫌な思いをした時、それを「チャンス」とする。

こんな発想はなかった。

ut2=Pの法則によれば、uが発生すれば自ずとPが出力される。

言わばuは燃料だ。

「ああ、自分を突き動かす原動力を得たな」

そう思うことで、uとそれを与えてくれた敵に感謝すら出来る。

A氏はそう言っていた。

この法則を聞いてから何か不快なことがあっても「所詮、燃料だ。燃やしてPにしてしまえ!!」くらいには思えるようになった。

ちなみに、時間の経過とともに膨れていくPは何に使うべきか?

「もちろん相手を叩き潰すことに使っても良い。だけどそれは虚しい。何度かやれば分かる。それに相手にuを与えれば・・・」

なるほど。より大きなPとなって自分に降りかかってしまうわけか。

では、どうすれば?・・・・

「正しいことに使う。世のため人のため。そうすることで自分の恨みは浄化される。」

コンチキショー!!そう思いながら歯を食いしばって働いて、そこで得た収入や知識を周囲に分け与える。逆に人にやられて嫌なことは人にはやらない。

まあ、理論的には分かる。

だがこの「境地」に達するのは相当に難しい。

 

私も30代の後半に自分の会社を作って、40代はやった、やられたを繰り返してきた。

ut2=Pそのままに、相手にPをぶつけていたが、最近、50歳を目前にして「虚しさ」を感じることも多い。

低レベルの戦いを繰り返していては、結局それだけで人生が終わってしまう。

50代。先の「境地」に至れるか?

今日現在の私の大きなテーマでもある。

ちなみにこのA氏は、その後、詐欺的な事件を起こし、仲間内から村八分扱いされている。

今は私も付き合いがない。(別に私は騙されていないが)

「オチ」としては最低だが、なんだかこれも人生のある側面を表しているようで面白い。

本日のコラムでした。

 

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8月 11th, 2025 by