悲しい数字 小中高生の自殺「過去最高」から


一つのニュースが目に留まる。

小中高生の自殺、過去最高の532人

もう毎年恒例と言うか、年がら年中同じような報道を見聞きしているような気がする。

何となく暗い気分で、関連の統計を見てみると、厚労省のデータに以下のようなものがあった。(令和5年中における自殺の状況 第三章 小中高生の自殺の状況から抜粋)

昭和55年(1980年)から令和6年(2024年)までの小中高生の自殺者数の推移で、平成20年代に入ってから右肩上がりに上昇している。

この中から、過去20年間の推移をまとめると、以下のようになる。

小学生に関しては、年によってかなりばらつきがあり、急増しているとまでは言えない。

しかし、中学生、高校生は顕著に増えている。

例えば2005年と2024年を比べれば、中学生で66人→163人と2.5倍、高校生は215人→351人と1.6倍になっている。

しかも「子供が減っている中」での「増加」だ。

文部科学省による学校基本調査のデータを引用すれば、2005年と2024年の中学生、高校生の数は以下のようになっている。

中学生
2005年 363万人
2024年 314万人

高校生
2005年 360万人
2024年 291万人

少子化の影響で、この20年間で中学生は13.5%、高校生は19%減っており、これを元に中高それぞれの1万人あたりの自殺者を計算するとこのようになる。

中学生
2005年 0.18
2024年 0.52

高校生
2005年 0.60
2024年 1.21

中学で3倍弱、高校で2倍となっており、確率を見れば、表面的な「人数」以上に深刻な状況であることが分かる。

子供が何故、自らの命を絶つのか?

その理由は分からないし、その方面の専門家でもないので、ここで論じることはしない。

しかし、各種の解説によれば、家族関係、人間関係、経済状態、健康状態、社会情勢などのファクターが個別に、もしくは複数に絡み合い「命を絶つ」という行為に走らせるのだと言う。

そして残念ながら、個々の家族、人間関係、経済、健康に第三者が介入することは実質的には難しい。

では社会情勢、つまり世の中の雰囲気はどうだろうか?

そして、これこそ最も大きな要因とも言われている。

その一つの表れとして昭和61年の「急増」がある。

この年、バブル経済は最高潮に達し、世の中は好景気に浮かれていた。

その中で突如、子供たちの自殺が増えた。

その理由の一つがアイドル岡田有希子さんの飛び降り自殺だと言われている。

トップアイドルの突然の自死。

それが連日報道される心理効果が少年少女に与えた影響は想像に難くない。

そして、今でも有名人の自殺は格好の「コンテンツ」だ。

せめて、これだけでも止められないのか?

また、日本にいると気づかないが、お客様や友人などで海外に出ている人の話を聞くに、

「日本は素晴らしい国だが、人の一挙手一投足に注目し過ぎるので、やはり息苦しい」

と口を揃える。

外から俯瞰して見てそう思うのだから、きっとそうなのだろう。

何とも息苦しい「何か」が、我々の周りを囲んでいる。

そして我々自身がそれが何なのか分からず、時に気づかないうちに、その「何か」になってしまっているのではないか?

本日のコラム。申し訳ないが、何の結論もないし、何の考察もない。

ただ、この数字を私たち大人が知るべきだと思い、多少深堀りしてみた。

未来に希望を、などと絵空事を言うつもりはない。

絶望の中にある我々が言ったところで、何の説得力もないだろう。

それでも、せめて子供には寛容な世の中でありたい。

自分に何が出来るのか自問自答している。

 

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2月 1st, 2026 by