春休みの読書感想文「顔ニモマケズ」を読んで


kaonimo

「人は見た目が9割」

前職の保険会社ではそう主張する人が多く、ほとんどの社員が高級スーツにピカピカの靴。

そして一流ブランドのカバンと時計。

ボールペンはモンブラン。

皆で同じような恰好をしているので、生保業界でも

「あそこの社員は金太郎飴のようだ」

と揶揄されていました。

私自身の経験としても、派手で高級なスーツを着ていると、周りから

「あいつは出来る男。稼いでいる男」

と思われる(のではないかと期待する。)

また恰好をつけることによって自分に自信を持てる面もあります。

しかし、そんな日々も数年過ぎ、保険を販売するお客様が会社員から中小企業の経営者や医師、弁護士などに変わるとあることに気づきます。

それは、

「お金を持っている人は必ずしも派手な格好はしていない」

ということ。

もちろんよく見ると高級なものを身に着けているのですが、一見して「金持ち」とは分からない方が多いのです。

あるドクターはいつもスラックスにラフなジャケット。

ある経営者は仕立ては良いが、いつも紺地の地味なスーツ。

つまりは着たいものを着ている、ということです。

自分自身に自信があるので、わざわざ見た目で何かを主張する必要がないのでしょう。

着ている物、身に着けている物、体系、髪型。

「見た目」を構成するパーツは色々ありますが、その中でも「顔」は最も比重の大きいものではないでしょうか?

はっきり言ってブサイクよりはイケメン、美人の方が得だし、特に女性はそれが顕著。

bijinn



しかし、もし片目を失ったり、顔が左右対称でなかったり、顔の一部が凹んでいたり、もしくは鼻がなかったら?

本著は病気によりそのような「顔」を持った9人のインタビューをまとめたものです。

この本の中に登場する方々は人の評価を気にしない「自分の見た目」を手に入れた方だと思います。

しかし、そこに至るまでの日々、子供のころの虐め、長じてからも世間の目を気にして苦悩しながら「自分の顔」を克服した経験は

見た目とは一体何か?

ということを問いかけます。

彼ら彼女らのその「答え」はそれぞれ違いますが、

「変えようがないことを気にして仕方ない」

「自分の顔と折り合いをつけ」

「前向きに生きる」

というプロセスは共通しています。

中身が大事

小さい頃から親に繰り返し言われてきたことは、必ずしもそうではなく、見た目で判断されてしまうことが多いことは大人になれば誰でも知っています。

そして、何より自分自身が「見た目」で相手を判断してしまうこともあり、だからこそ我々はお互いに必要以上に着飾り、自分を大きく見せ、そして自分以外の誰かと自分を比較し、持たなくても良いコンプレックスを持ちます。

もちろん「なりたい自分」になるための努力は素晴らしいですが、もしそれが自分のためでなく、人からの評価を得たいがため“だけ”であるなら、それは滑稽でしかありません。

そして歳を重ねれば、中身のない「昔はイケてた人」になるだけです。

私自身も40歳を超え、いくら高級なスーツを着ても、ピカピカの靴を履いても見た目だけでは取り繕えない世代になってきました。

中身が大事

今更ながら、それを痛感します。

本著は真の意味でそのことに気づかせてくれます。

是非、ご一読頂ければと思います。



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3月 28th, 2017 by