「ジョルジオか?エンポリオか?それが問題だ」
シェークスピアの一場面ではない。泰明小学校の話だ。
『公立』小学校に新たに導入される制服が9万円とのことで、物議をかもしている。
しかし、私の関心は別のところ。
アルマーニには最高級の「ジョルジオ」とセカンドラインの「エンポリオ」の2つがあるが、今回の制服はどちらのアルマーニなのか?
注:ちなみにこのおっさんがジョルジオ・アルマーニ
派手=オシャレ
という猛烈な勘違いをし、日々、チンドン屋のような恰好で過ごしているくせに(特に私服)、人のファッションチェックは厳しい。
そんな私を、人はこう呼ぶ、
文京区のドン小西
と。
まあ、それは良い。
そんなドン様からすると、
「どちらのアルマーニか?」
と、日本全国で私しか気にならないことが気になるのである。
とは言え、今回の「制服」のお値段は9万円ほど。
ジョルジオは恐ろしく高いので、子供服と言えども9万円では買えないだろうから、おそらくはセカンドラインのエンポリオだろう。
ドン様の眼力を舐めてもらっては困る。
ちなみに、能書きは凄いが、私自身はジョルジオはおろか、エンポリオすらご縁がないと告白しておく。
最近ではユニクロのセカンドライン、GUにはまっているくらいだ。
さて、どうでもよい前置きが長くなった。
今回の件、
「子供にアルマーニを着させても仕方ない」
「高い物が良い。という間違った価値感を植えつける」
「そんな高い制服を着て、思いっきり遊べるのか?」
等々、かなり批判が集まっているようだが、あえてドン様はこう言いたい。
「うるさい!!黙れ!!」
と。
このような批判をする人たちは、泰明小学校の何を知っているのか?
もちろん、前を通ったことくらいはあるだろう。
しかし、あの立地がそもそも「あり得ない」
帝国ホテルまで100メーター、日比谷シャンテは校舎の裏、周りには高級ブランドの本店。そして夜には座っただけで「一人5万円」の高級クラブがひしめく日本有数の繁華街である。
地価、そして経産省の近代化産業遺産にも登録されている昭和4年に建てられた校舎は趣きがあるものの、古さ故のメンテナンスコストは相当であり、
「日本で一番高い小学校」
と言っても過言ではない。
お客様のオフィスが隣接するビル内にあって、その会議室から小学校を一望できるのだが、放課後になると子供達は「もの凄く狭い校庭」で遊んでいる。
その人口密度は香港か、アメリカの刑務所なみ。
何が言いたいのかと言うと、その立地も含めて
子供の学校としては必ずしも良い環境ではない
ということ。
もちろん、教育水準などを総合的に見て良い学校なのだろうが、環境だけを見るなら「どうなのかな?」と思わざるを得ない。ちなみに校舎を上から眺めるとまるで甲子園のようだ。
なお、通常、小学校は「学区内」の子供しか通えないのだが、泰明小学校は「特認校」に指定されており、中央区に住んでいれば抽選で通学することが出来る。
何と言っても銀座のど真ん中。
学区は銀座1丁目から4丁目の一部、及び5丁目から8丁目であり、そもそもそんなところに人が住んでるのか?と疑問に思う。当然、子供も少なく「学区外」からも生徒を受け入れている。
つまり、
・「学区内」の銀座在住の子供
・「学区外」の中央区在住の子供
が混在している学校なのだが、一般的に考えて学区内の子供は「金持ちの子」
あのあたりのマンションに住んでいる人たちか、代々の土地持ちだから、半端なく金を持っている。でなければ銀座なんかには住めない。
そして「学区外」の中央区在住の方々も、エリアがエリアだから基本的にはお金持ちだと思われる。
事実、朝の通学時、校舎からちょっと離れたところで、この学校の制服を着た生徒が高級外車から降りてくる姿を何度か目にした。
つまり、経済的に裕福な親が
「わざわざ通わせている学校」
ということになる。(学区外の場合)
だから、今回の件も
「へー、アルマーニ、シャレてるねー 9万?あっ、そんなもんなの?」
という大らかな親が大半なのではないか。
むしろ、泰明においては主流派の「セレブママ達」に、
「私立小学校みたいな『ブランドとコラボした制服』がないと泰明のプライドが保てない」
とか言われ、校長が焚きつけられた結果なのでは?と、勘繰ってしまう。
結局、外野が騒いでいるだけで、当の親たちも納得しており、むしろ「人と違って格好よい」と喜んでいる人も多いような気がする。
もちろん中には強硬に反対する親もいるだろう。
その理由が教育ポリシーなのか、経済的なものなのかは人それぞれだろうが、選択肢のない「学区内」の子供のお父さん、お母さんが言うならまだ分かる。
近所の学校に行ったら公立校なのに、制服が高いよ。。。
ということだろう。(が、前述の通り、お金持ちなので、まず文句言わないと思うが)
しかし、「学区外」の親が文句を言うのは筋違い。
そのような方々は「わざわざ通わせている」わけで、教育水準や伝統に魅力を感じたとしても、
銀座の泰明に通っている
というブランドに惹かれた部分が大きいのではないか?
公立にあって、私立のようなブランド
それが泰明小学校の魅力なのである。
望んで入った以上、ゴチャゴチャ言ってはいけない。
泰明にはアルマーニ。これで良い。
ブランドもプライドも、その維持には金がかかるし、座れば5万のエリアなのだから、入学すれば9万ということで至極明快と言える。
むしろ、2,3年後には「ジョルジオ」にグレードアップして、
「制服30万円」
で、再び世間をざわつかせ欲しいくらいである。
以上、ドン小西(文京区の)のスクールチェックでした。
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