旅の後半戦。沖縄編。
前半、台湾編はコチラ
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小学校の同級生で仲の良かったYが15年前、沖縄に移住。
今は不動産関係の会社を経営している。
その彼が、ことある毎に
沖縄はバブルだ
と言う。
いわく、
「土地の値段が倍々で騰がっている」
と。
実際、那覇空港から那覇市内、そして北部のリゾートエリアを繋ぐ国道58号線の地価は、この4年で4倍になっているそうだ。
理由はホテル建設。
元々ホテルの多い県ではあるが、現状「全然足らない」らしい。
そのため各ホテル事業者が競って土地を買収し、条件の良い土地が売り出されると「競り状態」になり、高騰するそうだ。
それにつられて市内のマンション、郊外のリゾートマンションの値段も騰がっており、こちらも過去と現在のデータを見ると4年で1.5~2倍程度になっている。
それらの根本的な要因は
「観光客の劇的な増加」
昨年には沖縄県庁念願の「ハワイ越え」を実現した。
2017年の観光客数(国内外合計)では、
沖縄 939万人
ハワイ 938万人
僅差だが、ハワイに勝っている。
台湾、韓国、中国からのLCCの乗り入れや、大型の豪華クルーズ船の寄港が増えたことから、外国人観光客が倍増。
平成25年には658万人だった観光客数が、わずか4年で約1.5倍の939万人まで増えたことになる。
「あのハワイ」を越えたということには素直に驚く。
これらを背景に、ホテル不足が深刻で、現状どこのホテルも1年を通して一杯。
そのため宿泊料金も高止まりしている。
最近沖縄に行かれた方であれば「ホテル代が高い」と実感した方も多いのではないか?
以上のような状況から、県内、県外だけでなく、海外資本からも投資が相次いでおり「バブル」を形成している。
今回、家族旅行を兼ね、それらの現状を見てきたが、確かに港には大型のクルーザーが何隻も停泊し、国道58号沿いには「ホテル建設予定」の看板が目立った。
そして、何より、空港の混雑具合が凄まじい。
アジア系、白人系、そしてたまたまかもしれないがインド系も多く、空港はごった返している。
11月と言えば、沖縄にとっては年間を通して最も観光客が少なくなる時期だが、それでもこの状況なのだからトップシーズンではどうなるのか?
急激な観光客増加に、ホテルだけでなく、空港などのインフラも追いついていない印象だった。(なお、那覇空港の国際線ターミナルは現在増強工事中)
沖縄には仕事やプライベートで年に1,2度は訪れていて、主に北部のリゾートマンションを利用しているが、今度の旅では、貸し別荘を利用してみた。
前述のようなホテル不足の沖縄では新たな「投資」としてにわかに「貸し別荘」に注目が集まっており、一度見てみたいと思っていた。それが今回の隠れたテーマでもある。
ちなみに泊まった宿はこれ↓
場所は「伊計島」
本当からいくつかの島を数珠繋ぎで渡っていく一番奥の島で、にこにこ動画のドワンゴがネット上に開校した「N高」の本校があることでも有名。(宿から歩いて数分のところにあった)
あとはサトウキビ畑とタバコの葉の畑くらいしかない。
宿泊料金は3泊で約8万円。
高速一本で行ける北部のリゾート地に比べ、交通の便も良くはないし、最も近いコンビニまでは15km。
貸し別荘だから、当然のことながら食事は自分で用意しなくてはならず、朝食バイキングもない。
更にはシーズンオフのわりには強気な値段設定である。
これもホテル不足がひびいているのだろう。
前日にメールで鍵の置いてある場所、及び暗証番号などを教えてくれて、チェックインもチェックアウトも誰にも会うことなく行えるので、民泊のようなものをイメージすると分かり易い。(なお、この宿は記帳もしなくてはいけないので、宿泊施設扱いである。)
家は2階建て、約130へーベーと夫婦2人、子供2人には十分な広さ。
なお、最大9名まで宿泊出来て、その際は一泊5,6万円に「値上がり」するが、頭数で割ればそれほど高くもないだろう。
3泊した感想としては、非常に「よく考えられている」と感じた。
家の中には大型のプロジェクターが完備していて、DVDだけでなく、昔のファミコンソフトなども遊べるようになっている。
その他にも、バーベキュー設備や、洗濯機だけでなく乾燥まで出来るようにガス乾燥機が完備してあり、子供連れには嬉しい。
また、キッチンには2万円もするバルミューダ製のトースターや、1台8万円もする高級ミキサー「バイタミックス」など、「1回は使ってみたいよね」というようなものが用意してある。
しかし、全てが「高級」というわけではなく、炊飯器や電子レンジなどは安いものだし、お皿やフランパンなどはIKEA製の安いものが多かった。どうでも良い物、客が壊すような物は徹底的に安価なもので済ましている。
ベッドもそれほど良いものではなかった。
建物自体も、木をふんだんに使っているが、良くみると安普請の部分もあり、
「旅行客が何に感動するか?」
「ホテルにはない魅力とは?」
ということを考え抜いてお金をかけるところと、そうでないところを区別している。
ちなみに私は大画面でプレーするスーパーマリオに夢中になってしまった・・・・
そして何より、目の前の海。
徒歩1分の自然のビーチ。
観光客も地元の人もおらず、この浜を家族だけで独占できるのはこの宿の最大の魅力だろう。
で、最後は金の話。
観光のついでに地元の不動産屋さんなどの看板を見ると、伊計島の坪単価は5~10万円前後とのこと。
この宿の土地は40坪程度だったので、高く見積もっても400万円前後。
建物自体は前述の通り、メリハリを利かしているので、見た目ほどは高くないだろう。
あくまで私の推測だが備品込みで2,500万円程度ではないか。
合わせて3,000万円弱。
一泊の平均宿泊費を3.5万円と設定し、稼働率を年間90%(約330日)とすると、年間の収入は1,155万円。
3,000万円の投資で、年間1,155万円の収益である。
不動産の投資利回りは、
(年間収益 - 年間支出) ÷ 投資金額
で算出するが、この宿の場合、3,000万円全額を銀行借入と仮定すると、
年間収益
1,155万円
年間支出
清掃・メンテナンス費用 月10万円 年間 120万円
金融機関への返済(金利2% 10年返済) 年間 330万円
合計 450万円
(1,155万円 - 450万円) ÷ 3,000万円 =23.5%
となる。
脅威の投資利回りだ。(あくまで私の推測だが、そこまでは外れていないと思う。)
約4年弱で投資を回収し、そこからは利益ということ。
計算上は3,000万円の投資が10年間で7,000万円の利益を生むことになる。
もちろん、言うは易し、行うは難しで、このような「目の前が海」というような立地を探してそこに物件を建てること、現地の管理を任せられる人を探すこと、これらのことをクリアできてこその「投資」だから、誰にでも出来ることではない。
また、現在計画中のホテルが全て稼動して過剰になったり、同じようなコンセプトの宿が増えれば、宿泊費の低下要因になる。
更には塩害や台風など、沖縄ならではの事情もある。
冒頭の友人Yが、この宿を視察に来たが、
「これだけ海の近くで木造だと10年くらいでボロボロになるのでは?」
と言っていた。私もそう思う。
そのようなリスクを念頭においても、これだけの高利回りのビジネスはなかなかない。
そして何よりも驚いたのは、これを運営しているのが、24歳の若者だということ。
宿に置いてある「自己紹介」に経営者のメッセージが置いてあり、そのことを知った。
「こんな海の目の前に貸し別荘があったら良くない?」
そんな若者ならでは感性で、それを実行に移し、しかもビジネスとしても上手く行っている。
大したものだ。純粋にそう思った。
しかし、旅に来てまでこんな金勘定をしている私もある意味では病気である・・・
宿の一番の目玉。宿泊者だけが独占できる浜辺。
夕暮れに染まる海を眺めながら缶ビール片手にスマホの電卓を叩き、
「利回り23.5%!!凄いビジネスだな!!」
そう一人叫ぶ。
新しいビジネスとの出会いこそ喜びなのである。
そんな自分を再認識するのも旅の醍醐味と言えなくもない。
本日のコラムでした。
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