怒れ!!おじさん!!令和の風間杜夫たれ!!


最近、怒られることが多い。

1つは不動産関係で、普通の仲介とも違うちょっと特殊な案件を手掛けているのだが、そのプロジェクトを一緒に進めている会社の社長さんから週に何度もお小言を頂戴している。

「これ、もちろん知ってますよね?」

「この件、フォロー出来てますか?」

一応、お互い社長同士なので敬語ではあるが、ことあるごとに鋭い指摘を頂き、こちらの無知をさらけ出される。

しかも、そのプロジェクトに関係している設計士、金融機関のメンバーにCCされまくっているので、まるで公開処刑。

無論、ドジでのろまな亀である私が悪い(スチュワーデス物語から抜粋)

言ってみればその社長が風間杜夫で、私が堀ちえみのような構図だ。

そしてもう一つは空手。

息子が通っていた空手教室。

見ているだけでは飽き足らず、47歳にして入門してしまった。

師範はとても素晴らしい指導者で非常に熱心に教えて下さるのだが、並み居る先輩方が怖い。

齢、還暦を過ぎ、身体も細身。

腰には黒帯。

つまり有段者である。

当初私はこう思っていた。

「ホントに強いのかよぉ、俺が本気で蹴ったらすっ飛んでっちゃうんじゃないのぉー」

と。

だが、その目論見は甘かった。

黒帯は伊達じゃなかった。

初めての組手でそれを思い知る。

打っても蹴っても全ていなされる。

そして隙を突かれた反撃の蹴り。

「師範!!あのじいさんトンカチ持ってますよぉ!!反則とって下さい!!」

そう訴えたくなるほどの激痛。

ちなみにその後、1週間ほど足を引きずって歩いていた。

そして日々の稽古でも、その先輩から

「もっと腰を落として!!」

「はい!!」

「はい、じゃなくて押忍!!」

「はい!!あっ、押忍!!」

と厳しい叱責を頂き、稽古後の掃除でも

「雑巾がけで膝をつかない!!掃除も足腰の稽古だぞ!!」

「はい!!いや、押忍!!」

「押忍だけで良い!!」

などなど。ドリフ的なやり取りをしている。

注:もちろん普段は優しい方。

でもね。こういうの。

凄い楽しい!!

フォントサイズを「24」にしてしまうほど楽しい。

私、一応は社長である。

そして一応、我が社は今年創立10周年である。

小さな会社と言えど、会社を10年維持するのは並々ならぬ苦労がある。

誰も言ってくれないので、自分で言ってしまう。

そして、そんな私は怒られることなどない。

付き合いのある保険会社や不動産会社の担当者は、私より若いし、そもそも私が案件供給元。

そこにはごくごく自然な力関係がある。

当たり前だが怒られることも、説教を受けることもないし、ちょっとしたミスは「ごめん!!」で済んでしまう。

だが、同時にこうも思う。

「ホントに俺はあってるのかな?(色々な意味で)」

と。

要は誰も私の行動を修正してくれないのだ。

 

若い頃、

怒られるうちが華だよ

諸先輩がそう言っていたが、実際に「怒られる」ことが多かった私はその言葉を額面通りには受け取らず

「うるせージジイ。いつか全員ぶっ殺す!!」

と内心穏やかでないことを思っていた。

そこから20数年。

一切怒られなくなったが、それはそれで寂しいものだ。

私の行動にダメなところなどいくらでもあるだろうに、誰もそれを言ってくれないのだから。

と言うわけで、最近の「怒られブーム」を心の底から楽しんでいる。

頂いた言葉は金言として、ありがたく受け取っている。

 

最近の若者は怒られることに極度の拒否反応を示すそうだ。

先日、お酒をご一緒したある大手企業のマネージャーも

「若い子には何も言わないですよ。パワハラだ!!とか言われても嫌ですから。でも結局、誰も怒らないから、若い奴らはいつまでも大学サークルみたいな感じですよ。」

と言っていた。

そして、こう付け加えた。

「それが優しいのか冷たいのかは分かりませんけどね。」

怒ってやれよ!!冷たいって!!

いや、怒られないと分からなことって世の中にすげーあるから。

特に若い奴なんてドジでのろまな亀なんだから(二回目)

風間杜夫になれよ!!

流石にスチュワーデス物語の風間杜夫は今の世の中では「3秒で訴えられる」とは思うけど、現代の風間?風間杜夫2023?そんな感じ?

よし、俺も今日から風間杜夫だ!!

そう思った直後、ある保険会社の担当者がなかなかアホなミスをしてくれた。

そして俺はこう言ってやった!!

「ドンマイ!!ドンマイ!!大丈夫、お客さんには俺が対応しておくから!!」

あれ?

だってさぁ。嫌われるのイヤだもん。

あと一回怒ると「そういう人」みたいな扱い受けるし。

 

これこそ大人の本音。

そう考えると、怒ってくれる人って本当に貴重だよね・・・・

諸先輩方、これからもご指導宜しくお願い致します!!

そんなことに40代後半で気づいたドジノロ亀おじさんのコラムでした。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします


1月 21st, 2023 by