ChatGPTで生命保険セールスはこうなる!!


もう怖すぎる。

ChatGPTの話。

試しに色々使っているが、あまりの自然さに度肝を抜かれる。

但し、現時点では保険やFP関係の質問にはかなり曖昧、もしくは不正確な回答で、正直使い物にはならない。

だがこれも時間の問題だろう。

ChatGPTをベースに、生命保険相談専用のAI(以下、保険AI)が開発されれば、それはどんな保険セールス、FPより広範囲、かつ正確なデータを持ち、ありとあらゆる質問にスムーズに回答するようになる。

保険の相談なんて保険AIで十分。

そんな時代はもうすぐそこまで来ている。
(しかも年単位ではなく、月単位のスピード感)

「うわー・・・怖すぎる・・・」というのが率直なところで、もし叶うのであればもう開発を止めて欲しい。

AI開発に反対を表明しているイーロン・マスクに1票だ。

だが、実際には口で言うほど悲観はしていない。

何故なら保険に入るのは理屈ではないからだ

一般的に保険セールスは「晴れた日に傘を売るような商売」と言われる。

つまり、死亡や入院などの「嵐」が来た時には時既に遅しで、もう入れない。

穏やかに晴れた日(健康)でないと加入出来ないのが保険だ。

そのため、常に「今すぐじゃなくても良いかなぁ・・・」というバイアスがかかる。

ある保険業界の大先輩は、

「保険は説得されて入るものなのだよ」

とはっきり言っていた。

保険AIにはこの説得が出来ない。

では高度な保険AIはどのような形でセールスに関わるのか?

その一つの参考事例が、医療業界だ。

あるドクターに聞いた話だが、CTやMRIの画像診断の分野では10年以上前から、かなり技術革新が進んでいて、下手な医師よりソフトウェアの方が正確な診断が出来るのだそうだ。

「画像診断ソフト以上の精度で診れる先生もいるが、日々ソフトの性能も上がっている。人間が負けるのはもうすぐそこ」

そんな話を5,6年前に聞いた。

では画像診断はソフトだけで良いのか?となると、そう単純な話でもない。

それは「責任」

その画像診断を「正解」だと判断するためには、資格を持った医師が必要で、ソフトと医師の目視のダブルチェックを経て、患者の治療方針が決定される。

実態としてはほとんどソフトの言いなりなのだが、やはり最終決定には人が君臨し「お墨付き」を与えているのである。

おそらく保険AIも(他の分野のAIも)これと同じような使われ方をするのではないか?

保険を検討する人は、ある程度までは保険AIと会話する。

具体的な相談とその内容を反映したプラン提示くらいまでは、すぐに出来るようになるだろう。

それをFPなりの資格を保有した者が最終チェックをして「この内容で良い」という確認をする。

で、そこから

「決めてもらう(契約してもらう)」

という最も難しい仕事が人間の担当だs。

人間は弱い。

やはり最後の最後は専門家から「あなたは間違っていない!!これで良いのだ!!」というお墨付きが欲しくなるのだろう。

その点で言えば、これからの保険セールスには、知識より

「この人がこれで良い、と言うならこれで良いのだろう」

と思ってもらえるような人間力を磨く方が大事なのかもしれない。

 

だが、それもいつまで持つのかな?という気もする。

デジタルネイティブという言葉があるが、これから育つ子どもたちはAIネイティブ。

幼少の頃からAIと接し、AIをあたかも1人の人格(聡明で優しい)のように認識して大人になる。

そんなAIから、

保険は『晴れた日に傘を買うようなもの』抵抗があるのは分かるけど、これが今のあなたにぴったりな保険プラン。とりあえず入っておきなさい。悪いことは言わないから。」

そんなことを語りかけられたら?

人間の言葉よりそちらを信じるだろう。

もうそうなったらお手上げだ。

「昔はね。保険は人間が説明して売ってたんだよ」

孫にそう語るしかない。

本日のコラムでした。

 

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4月 27th, 2023 by