大谷選手、岸田総理に学ぶ「お金の使い方」


4万円の所得税減税と、7万円の低所得世帯への給付にかかる予算は約5兆円。

一方、全ての小学校に野球グローブ3つを配るには約6億円だそうだ。

5兆円も使って「男を下げまくった岸田総理」と6億円で「男を上げまくった大谷選手」

もちろん人の金(税金)と自分の金という時点で、そもそも話は違うのだが、この2つは「お金の使い方」という観点から見ると、きわめて示唆に富んでいる。

キャバクラでいえば、一晩に4000万円使って嫌われる岸田さんと、6千円で大人気の大谷くん。

そんな感じか・・・

今でも覚えている「お金の使い方」について、少々昔話をしたい。

外資系金融機関にいた時、本社で研修があり、支社から10名あまりが参加することになった。

当時の支社長が

「研修後に皆で飯でも食ってくれ」

と言ってメンバーの代表に10万円を預けた。

これもこれで豪気な話だ。(良い時代だった)

しかし、研修が終わり入った焼肉屋で、我々は調子に乗って食べ過ぎ、飲み過ぎし、会計は12万ほどになってしまう。

本来であれば予算オーバーした分は皆で割り勘すれば良いのだが、先輩格の方が

「超えた2万円くらい支社長が払ってくれるだろう」

と言い、その請求書を支社長に回す。

しかし、支社長は支払いを拒否。

「超えた分くらい自分たちで払え!!既に10万円出してるんだから!!」

そう怒ってしまった。(その通りではある)

そこでその先輩が「今更皆で割り勘するのも面倒だし、若い奴もいる。俺が責任取って出すよ」そう言ってくれた。

結果、10万円を出しているにも関わらず「支社長、何かセコイな・・・」という印象になり、対して2万円を負担した先輩は「気前が良い。男気がある!!」となった。

当時、別の先輩が「お前らよく覚えておけ。これがお金の使い方だ」と教えてくれて、確かにその通りだなと妙に感心した。

今回もまるで同じような印象を受ける。

やれ増税メガネだの、ばら撒きメガネ(海外限定)だと言われ、すっかり

外では良い顔、中では渋い顔

という印象が付いてしまった岸田総理が、起死回生の一手として繰り出した所得税減税。

実質的に4万円をばら撒いているのだから、もう少し喜ばれても良いような気もするのだが、総じて不評であり、逆に支持率を下げる羽目に。

歴史上、ここまで大盤振る舞いして支持率下げた人っている?という感じで、滑稽ですらある。

一方の大谷選手はやはりお金の使い方が上手い。

嫌らしい話をすれば、今オフ、大谷選手には「5億ドルを超える巨額契約」が持ち上がっているが、仮に日本円にして750億円もの契約を「した後」に今回の寄付をしたとしたらどうだろうか?

もちろんそれでも賞賛されるであろうが、今回ほどではないだろうし、中には

「しょせん貰ったお金の1%か」

などと言う口さがない人もいるだろう。

もちろん大谷選手が自身がそんなことを意識してやっているとも思わないし、巨額契約の前でも後でも6億円は大谷選手にとって「さほどの金額」ではないだろう。

良いタイミングで、良い行いに身銭を切れるか?

これはセンスだ。

私の周りには桁違いのお金持ちも結構いらっしゃるが、総じてこのセンスが高い。

夜のお店に行っても、ただ下品に使うだけでなく、要所要所で、相手の喜ぶタイミングで相手の喜ぶことをしてスパッと、そして綺麗に使う。

その根底にあるのは「人のため(for you)」だろう。

相手のことを考えて使うお金なのか?

それとも自分を「凄い」と思ってもらいたいために使うお金なのか?

お金を使ってもらう方はそれに敏感なのだ。

その点、岸田総理の「僕チン、減税しちゃったもんね!!」などという自己満足だけの施策には吐き気すらもよおすが、大谷選手の「野球しようぜ!!」というFor You精神には涙があふれるくら感動する。

金は人のために使え!!

66歳岸田くん、29歳の大谷くんに見倣って欲しいものである。

本日のコラムでした。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします


11月 10th, 2023 by