子供の自殺「急増」はコロナのせいか?


先日、自宅近くの中高一貫校で一人の生徒が亡くなった。

校舎から落下し、それが自殺なのか事故なのかは不明だが、報道によると争った形跡もなく、手すりに亡くなった生徒の足跡もあることから、おそらくは・・・という内容だった。

その学校の生徒とは近所でもすれ違うので、勝手ながら親近感もあり大変なショックを受けた。

また、親御さんの気持ちを考えると言葉もなく、ただただご冥福をお祈りするばかりである。

子供の自殺

目を背けたくなる重いテーマだが、2020年に「急増」したことはご存知だろうか?

小中高生の自殺者数、過去5年の推移は以下の通り。

2016年 289人
2017年 315人
2018年 333人
2019年 339人
2020年 479人

厚生労働省「「自殺の統計」より抜粋

自殺者全体はここ数年減少傾向にあるのだが、小中高生の自殺者は減っていないどころか増え続け、毎年「過去最多」を更新している。

しかも、子供が減っている中での更新であり、先進国でこんな国はない。

自殺「率」で見れば、2000年ごろと比較して2倍程度に上がっているとするデータもある。

そして2020年は前年より140人も増えてしまった。

なお、2020年の10歳から19歳の死亡者数は1672人(病気、事故、自殺など)なので、自殺者479人は28.6%を占めている。



つまり小中高生で亡くなった子供の「3人に1人は自殺」ということだ。

原因としてはコロナによる社会不安や、貧困問題があるとされる。

友達に会えないことによる孤独、派遣切り、休職などによる親の給与減の不安感の伝播、そしてイジメ。

479人の死にはそれぞれ理由があるだろうが、それでも前年より大幅に増えた最大の要因は「今の社会の雰囲気」だろう。

コロナに対する大人たちのオロオロ、イライラ、ギスギス

それらが最も弱く、最も感受性の高い子どもたちを追い詰めている。

毎日、毎日「感染者数、過去最多!!」と騒ぐ裏で、子供たちが自らの命を断つ「過去最多」が更新されているとしたら・・・

我々は何をやっているのだろうか?

日本のコロナ対策が、マスコミ、政治家、医師会のミスリードでちぐはぐな形ですすんでいることは周知の事実だが、479人の子供の命はその代償とも言える。

しかし、私自身何の力もなく、なんの対応策も浮かばない。

ただ、この数字を知って欲しい。それだけだ。

個人的には、子供1人が死ぬくらいなら、老人10人が死ねば良い。そう思っているが、これはいささか暴論か・・・

本日のコラムでした。

 

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7月 31st, 2021 by